政治

「つくり話で名誉を侵害」 安慶田前副知事が口利き問題で前教育長を刑事告訴

前教育長を刑事告訴したことについて弁護士と一緒に会見する安慶田光男前副知事(中央)=26日午前10時52分、沖縄県政記者クラブ

 安慶田光男前副知事による教員採用試験への口利きと教育庁幹部人事への介入があったと諸見里明前教育長が文書で証言したことを受けて、安慶田氏は26日午前、県政記者クラブで会見し「前教育長の文書記載や同様の説明は事実ではなく、このようなつくり話で名誉を侵害され、耐え難い苦痛を与えられたことから、前教育長を名誉毀損罪で刑事告発することとし、昨日(25日)、那覇地検に告訴状を提出した」と諸見里前教育長を名誉棄損(きそん)の容疑で刑事告訴したことを明らかにした。併せて26日に名誉棄損に基づく損害賠償を求めて民事提訴したことも明らかにした。安慶田副知事による口利きを巡る問題は、前副知事が前教育長を告訴する異例の事態に発展し、泥沼化の様相を呈している。

 諸見里前教育長は同日、本紙の取材に対し「残念で仕方がない」としながら「自分はうそ偽りなく全てを話してきた。逃げるわけにはいかないので正面から受けて立つ」と争う姿勢を示した。

 諸見里前教育長は県教育庁に提出した文書で、2015年8月ごろの教員採用試験での口利きや15年1月と16年1月の教育庁幹部人事への介入について、自身が副知事室に呼ばれて依頼を受けたことや、受験者のメモを渡されたことなど詳細を告発している。

 諸見里前教育長の文書を受けて再調査した平敷昭人県教育長は24日、事実関係を認める複数の証言があったとして「働き掛けがあったと考えざるを得ない」と結論づけた。

 諸見里前教育長は、以前の教育庁の調査に、副知事の働き掛けがなかったことに同意していた。翻意の理由について書面で、副知事の「絶対否定」の姿勢に「大きな違和感を覚えた」などとしている。【琉球新報電子版】