ガンビア 前大統領亡命で新大統領帰国 国民が歓迎

ガンビア 前大統領亡命で新大統領帰国 国民が歓迎
西アフリカのガンビアで、大統領選に敗北したあとも居座り続けた前の大統領が、国際的な圧力を受けて亡命したことを受け、安全上の理由から国外に滞在していたバロウ新大統領が帰国を果たし、国民から熱烈な歓迎を受けました。
ガンビアでは、22年間にわたって政権を維持してきたジャメ前大統領が、選挙で敗れたあとも大統領職に居座っていましたが、周辺国が武力介入をちらつかせるなど国際的な圧力を受けて、先週、赤道ギニアへ亡命しました。

これを受けて、安全上の理由から隣国セネガルに滞在していたバロウ新大統領が26日、ガンビアへの帰国を果たしました。

首都バンジュールの空港周辺には大勢の市民が集まって熱烈に歓迎し、バロウ新大統領は「私はとても幸せ者だ」と述べ、人々に笑顔で応えていました。

市民の1人は「私たちはこれでようやく自由になれる」と喜び、長期にわたる前の大統領による強権政治が終わり、自由で公正な新政権が誕生することに期待を寄せていました。

バロウ新大統領は新政権を速やかに発足させる意向ですが、前の大統領が亡命する際に国庫から多額の現金を持ち出したと伝えられるなど、ガンビアはすでに深刻な財政難に陥っていると見られ、新政権の船出は大変厳しいものとなりそうです。