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「帰ってきたヒトラー」のキャスト・ストーリー・見所を紹介!

DVD/コメディー/洋画

ドイツ国旗に描かれるワシ

かつて世界を恐怖のどん底に突き落としたアドルフ・ヒトラーが2014年にドイツへ出現して、モノマネ芸人として注目を集めていきます。この『帰ってきたヒトラー』を知らない方のために、この映画のキャスト・ストーリー・見所を紹介しましょう。

「帰ってきたヒトラー」のキャスト

ドイツの風景

ドイツへ再び登場したヒトラーを描く映画に出演したキャストを紹介します。

アドルフ・ヒトラー(演:オリヴァー・マスッチ)

冷酷非情な独裁者として有名ですが、民主主義のルールにのっとり独裁者になった事を知る日本人は意外と多くいません。この民主主義のルールを利用した独裁者が、再びドイツを激しく揺れ動かす事になります。

ファヴィアン・ザヴァツキ(演:ファヴィアン・ブッシュ)

TV局をクビにされたザヴァツキが、起死回生の策で臨んだのがアドルフ・ヒトラーそっくりな男を起用して番組を作る事でした。しかし、そのそっくりだと思っていた人物は実は本物であり、それがザヴァツキを不幸のどん底へ突き落とします。

ヴェラ・クレマイヤー(演:フランツィスカ・ウルフ)

TV局の女性社員で、ザヴァツキの意中の人です。クレマイヤーがヒトラーにインターネットの仕組みを教える事によって、ヒトラーは次々に現代の技術を吸収していく事になります。

カッチャ・ベリーニ(演:カッチャ・リーマン)

優秀な女性社員で、TV局の副局長に抜擢されます。しかし、その抜擢が思わぬ敵を作る事になるのです。

ゼンゼンブリンク(クリストフ・マリア・ヘルプスト)

副局長になったベリーニに敵意を燃やす人物。彼女を失脚させるために思いついたのがヒトラーを出演させる事による失敗を彼女になすりつける事でした。

「帰ってきたヒトラー」のストーリー

ドイツのベルリンの風景

第二次世界大戦でイギリスを屈服させないうちに、ソ連へ攻撃をしかけた事によって、ドイツは亡国の道を歩みアドルフ・ヒトラーは拳銃によって自殺をしました。しかし、その彼がどういう訳か?現代のドイツへタイムスリップしたのです!

困惑するヒトラー(起)

ヒトラーへ転がっていったボール

死んだはずのヒトラーが気付いた時には外で横たわって、体中には煙が立ち込めていました。上空には敵機がいない事に困惑するヒトラーの所へボールが転がってきました。

ヒトラーは立ち上がった所で、ボールを取りに来た少年たちと話しますが、少年たちはヒトラーの話を理解出来ません。ヒトラーはそのまま街中へ歩いていくと人々は面白がってヒトラーを撮影しようとします。そこへ女性から不審者と思われたのか?スプレーを目にかけられてしまい、ヒトラーはもがき苦しみながら新聞販売店の所で倒れこんでしまいます。

その頃、TV局ではベリーニが新しい副局長に抜擢されてしまい、ゼンゼンブリンク副局長は不満を抱きます。これからは二人が共に同じ副局長という事になりますが、それでもゼンゼンブリンクは納得出来ません。

そしてゼンゼンブリンクは、経費削減のために女性社員と私語をしていたザヴァツキをリストラします。

犬を射殺(承)

犬を射殺しようとするヒトラー

ヒトラーは新聞販売店の中で目を覚まし、現在が2014年である事を知らされます。リストラされたザヴァツキはTV局へ戻れるようにネタ探しをするために、子供達を撮影していた動画を確認していました。そこへヒトラーにそっくりな人物が映っている事に気付きます。

ザヴァツキは新聞販売店までやってきて、ヒトラーと初めて会います。しかしザヴァツキはソックリな人間だと思って、ヒトラー本人だとは思いません。そしてザヴァツキはヒトラーを撮影する事によって、その動画をネタにTV局へ戻ろうと画策するのです。

しかし、その撮影の最中に犬がヒトラーを噛み付いてしまい、ヒトラーはピストルで犬を射殺します。ザヴァツキは驚きピストルをヒトラーから取り上げます。ヒトラーはその後もドイツ中を移動して、様々なドイツ国民とドイツのことについて議論していきます。その動画は瞬く間に100万アクセスを記録したので、ザヴァツキはそれをゼンゼンブリンクに見せます。しかし、ゼンゼンブリンクはヒトラーを起用しようとしませんが、ベリーニはヒトラーの容姿や演説を見て、ヒトラーをTV番組に出演させる事にします。ザヴァツキはTV局へ復帰する事が出来て、意中の人であるクレマイヤーと再び談笑する事が出来て喜びます。

ヒトラーはクレマイヤーにパソコンの操作やインターネットについて学ぶ事になります。彼女達はこの時は、まだ気付いていなかったのでしょう。危険な男に、教えてはならない知識を次々に吸収させている事に。

ドイツ国民を唖然とさせる番組(転)

ドイツで放送された衝撃的なTV番組

番組が始まる前に、ゼンゼンブリンクは社員達を集めて番組の進行について会議をします。そこでゼンゼンブリンクはタブーにあえて挑戦させようとします。彼が狙っていたのは番組を失敗させて、その責任をベリーニへ負わせる事だったのです。

しかし、番組が始まるとヒトラーの演説は多くのドイツ国民を唖然とさせながら、心を掴む事に成功します。なぜなら、ヒトラーの演説は現在のドイツの問題点を正確に捉えていたからです。子供や老人の貧困・失業率・少子化を次々に問題視しました。その手法はかつて、第二次世界大戦前にドイツ国民の心を掴んだものと何も変わらないものでした。ヒトラーを起用した番組は成功して、その事にベリーニは大喜びします。

その番組の成功をザヴァツキとクレマイヤーの二人は喜びます。そしてクレマイヤーの家で二人は抱き合い親密な関係になっていくのです。

その映像が放送されてから、ヒトラーを支持するドイツ国民は急増しますが賛否両論巻き起こります。しかし、その事を心よく思わぬゼンゼンブリンクが、ある証拠を掴み罠をしかけます。それは番組中に、ヒトラーが犬を射殺した映像を流したのです。これによりヒトラーがクビになり、ベリーニもTV局を去る事になります。

衝撃の事実がついに!(結)

ヒトラーが迫害した際に使用したアウシュビッツ

ヒトラーはザヴァツキの家で本を書き始めます。その本をザヴァツキが映画化する事を条件にある出版社へ交渉に臨みます。そして再びヒトラーは違うTV局で登場するようになって、ゼンゼンブリンクのいるTV局の視聴率は下がり続けました。

ゼンゼンブリンクは背に腹をかえられず、ヒトラーを再び起用しようとしてザヴァツキと交渉する事になりました。その頃、ザヴァツキ達はヒトラーが復活してから今日までの事を演技として収録している最中でした。ゼンゼンブリンクはお互いに有利な条件で手を再び結ぶ事を持ちかけて、ザヴァツキはニンマリとします。

全てが順調のようにいってるかの様に見えましたが、ザヴァツキがヒトラーを連れて、クレマイヤーの家に訪れた所で衝撃の事実が判明します。クレマイヤーの祖母はなんとユダヤ人でヒトラーに迫害された事があったのです。クレマイヤーの祖母は激しくヒトラーに詰め寄りますが、クレマイヤーはヒトラー本人じゃないと言います。しかし、ザヴァツキはヒトラー本人ではないかと疑います。そしてザヴァツキがヒトラーが現れた所へ調べたら、そこは何と『総統地下壕施設跡』だったのです。

ザヴァツキはヒトラーが本人である事を確信してピストルを持ち、屋上までヒトラーを連れ出します。そしてヒトラーを撃ち抜き、ヒトラーは屋上から落ちていきました。これで全てが終わったと思ったら、なぜかヒトラーはザヴァツキのすぐ後ろに立っていました。これはどういう事だ?と困惑するザヴァツキでしたが、ラストシーンは意外なものとなって終わりを告げました。

「帰ってきたヒトラー」の見所

民主主義の弱点

この映画ではヒトラーのような人物が現代に現れたらどうなるのか?それをブラックコメディーとして問いかけているのが、この映画の最大の見所でしょう。かつて第二次世界大戦前のドイツは大恐慌の影響を受けて、経済は壊滅的な打撃を受けて、失業率も高かったのです。

それをヒトラーは、ドイツ国民に激しく訴えかけて総統の地位にまで登りつめました(暴力をちらつかせる行為や、多少の多数派工作も行いました)。この映画でも、ヒトラーはドイツの問題点をついて支持されていきます。つまり民主主義の欠点がここにあるのではないでしょうか?民主主義は、国民の心を強く掴めば独裁者の登場を許す危険な側面があるという事を。

そして国家が危機にひんした時こそ、独裁者が国民の心をつかみやすい時でしょう。なぜなら、危機にひんした時こそ、大衆は強い指導者を求めるからです。現在の日本はドイツ同様に様々な問題を抱えています。この映画はドイツだけでなく、日本も他人事ではない問題点をついていると言えるでしょう。

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