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判例要約

セクハラや親方の暴力によって力士の引退を余儀なくされた場合、証拠がなくても賠償請求はできるのか?

お悩み内容

太郎さんと次郎さんは、第一相撲部屋に所属していた力士でした。

相撲部屋というものは上下関係が厳しく、第一相撲部屋も同様で、先輩に少しでも反感を示すと暴力などの行為が行われていました。
そんな相撲部屋に所属していた太郎さんと次郎さんには、それぞれ悩み・不満がありました。

まず、太郎さんは先輩の行司にセクハラ行為をされていました。
はじめは身体を不必要に触ったりするなどの軽いもので、太郎さんも我慢していましたが、行司のセクハラは徐々にエスカレートしていきました。
「尻を枕にして寝かせてくれ」などと言ったり、さらに性的な行為に及んだ結果、太郎さんはとうとう我慢できなくなり、相撲部屋を脱走しました。

また次郎さんは、親方の暴力に悩んでいました。
ある日、食事当番だった次郎さんは親方から「ちゃんこの味付けが薄い」と怒られ、暴力を受けました。
この出来事をきっかけに次郎さんへの暴力は増え、親方の妻や息子までが暴力を振るう状況にまでなってしまいました。
親方が亡くなってもなお、妻や息子からの暴力はなくならず、次郎さんはその暴力による怪我が相次ぎ、耐えられなくなりました。

その結果、太郎さんと次郎さんは力士として引退を余儀なくされました。
これに対し二人は、太郎さんにセクハラをした行司、そしてその相撲部屋の責任者である親方の妻と息子に賠償請求をしました。
ただし、それを証明する証拠が何もない状況でした。

結果

太郎さんと次郎さんの主張は認められなかった。

ポイント

(1)証人の証言があったものの、証拠不充分とされた。

⇒ 太郎さんと次郎さんの主張は不自然・不合理で信用性がないとまでは言えないが、確証となり得るものがなかった。証人を加えたが、その証人の証言と事実が食い違う部分があり、偽証罪の危険を冒してまで事実に反する供述をするのは不自然だとは言えるが、その証言に真実性があるかどうかは判断できないとされた。いかに迫真性があるからと言って、証拠不充分では、訴えは認められなかった。

この事例の投稿者

街角相談所 -法律-

編集部

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