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拉致疑い、実は無断欠勤 若狭、元町職員に給与返還請求

 北朝鮮に拉致された疑いがある特定失踪者とされていた福井県三方町(現若狭町)の元町職員男性(51)が昨年6月に国内で発見されたことを受け、若狭町は25日、男性の死亡退職扱いを取り消し、個人的理由で無断欠勤を続けたとして懲戒免職処分にした。同時に、5年間の休職期間に支払った給与の返還を本人に請求した。

 町は個人情報として請求額を明らかにしていないが、公表している職員給与データから2千万円以上とみられる。男性が3月末までに応じない場合は提訴する意向という。

 男性は1997年4月に町内で失踪。公務中の水難事故として、町は国の規則に沿って同年4月から2001年度までの月給と期末・勤勉手当を満額支払った。その後、05年に確定した失踪宣告を受けて死亡退職とした。退職金も支払われている。福井県警によると、男性は北朝鮮への渡航歴はなかったという。

 男性は代理人弁護士を通じ「当時、ナホトカ号の石油流出事故があり、状況を知るためにカヌーで海に出て転倒、死への恐怖と仕事への不安からその場から逃げ出したい一心だった。多大な迷惑と心配をかけ、心からおわびする」とコメントした。

(中日新聞)

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