国内最大級をうたったグルメイベントが突然、開催延期になり、運営会社と出店者たちがトラブルになっている問題です。
運営会社が「初めてなので、やってみたかった」と話すなど、取材を進めると驚きの事実が次々と明らかになってきました。
大阪の舞洲で来月17日から8日間にわたり、20万人を動員して開催される予定だった「大阪グルメンピック」。
グルメンピックを運営する会社はホームページで「資本金は1億1200万円」「輸入業やイベント業を手がける会社」として、様々な実績があることをアピールしています。
この運営会社は去年10月ごろから「今なら特別枠で出店料が半額の20万円」という誘い文句で、少なくとも全国の170の飲食店から20~85万円の出店料を集めていました。
そんな中、今月17日、一方的に開催の延期が通知され、以降運営会社は音信不通に…。
しかし、この会社の社長を名乗る男性と偶然電話がつながった出店者のやり取りから、驚くべき実態が明らかになりました。
<電話の音声(23日)>
【出店者】
「今おいくつなんですか?」
【社長を名乗る男性】
「私は34でございます」
【出店者】
「今までイベントの経歴は?」
【社長を名乗る男性】
「いや、正直なかったんですよ。なので初めてやってみたかったってのもあって、私の知識不足もありまして」
「国内最大級の食フェス」を仕切るトップが、イベント経験もなく知識不足だったと明かしたのです。
さらに、社長を名乗る男性は「2月末付で出店料を返金する」と話しました。
<電話の音声(23日)>
【出店者】
「万一(返金が)できない場合、以前みたいにこちらの電話番号がつながらなくなることが非常に私は怖い。つながらなくなることはあり得ない?」
【社長を名乗る男性】
「大丈夫です。それはないです」
しかし関西テレビが連日に渡って会社に電話をかけても、社長につながることはありませんでした。
【新実彰平キャスター】
「(運営会社側と)直接会ったことは?」
【出店を予定していた京都の和食店・田村公亮さん】
「ないんです。HPもしっかりしてたし、書いてることも立派やし…」
【新実キャスター】
「送られてきた封筒、会社の住所、おそらくビルの誤植やと思うんですけどピルになってて…」
【田村さん】
「そうですよね、気が付かなかったんですよ」
23日に行われた被害者の会。
社長を名乗る男性は、返金口座を明記する書類を24日までに郵送すると店主たちに伝えていました。
【社長を名乗る男性】
「ご返金は皆様には2月末付で、きょうかあす、まずみなさまに書留で送らせていただいて、返金の口座をご通知いただければと…」
しかし複数の出店者に確認したところ、電話から2日経った25日現在も、まだ書類は届いていません。
その一方で、運営会社がイベントを開催しようとしていた形跡があったことも新たに分かりました。
【舞洲の管理者】
「8日間の土地使用料は既に全額受領済みですが、いまだに運営会社側から、何の連絡もありません」
舞洲の開催予定地の管理者によると、先月までに合わせて2回、運営会社の担当者と現地で打ち合わせをしていて、今月末も会う予定でしたが、急に連絡が取れなくなったということです。
土地の使用料は数百万円にのぼるとみられます。
なぜイベントは延期になったのか?
疑惑は深まります。
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