「RPG」と「実はRPGではない」ゲームの違い
今回のコラムでは、一般的なコンピュータRPGというものさしから、「RPG」と「実はRPGではない」ゲームの違いなどを考えてみたいと思います。
・このコラムでの主張、目的
まず、何故この記事を書いたか。それは、ゲーム会社やゲームの作者がRPGというジャンルを掲げているものの、実はふつ~の一般的なRPGとは違った要素を持っている場合があり、プレイヤーがコレジャナイ!違和感を持つという問題を知ってもらうため。
そして、RPGというゲームジャンルと認めることの出来る分かりやすい物差しを考えよう!と思っているからです。
・そもそもRPGとはなにか(定義)
RPGとは、直訳あるいは原義としては「role-playing game 役になりきるゲーム」という意味だそうです。
ただ、言語は時代によって変化するもので(!?)、現在のRPGの一般的な定義としては
「一人以上のキャラクター(主人公及び仲間)が冒険したり、障害を乗り越えて、目的を達成するもの」というイメージがあるかと思います。
また、「10代のいたいけな少年少女が広大でファンタジーな世界を渡り歩いて、魔王を倒すべく障害を乗り越え、成長し、最終的に魔王を倒す…」というイメージを持ってる人も多いかと思います。(これはドラゴンクエストによって定着した観念じゃないかな。)
でも、この定義に当てはめた場合、ボードゲームを除く全てのゲームがRPGと呼べることになります。
つまり、スーパーマリオやグラディウスもRPGということになります。だって、マリオは主人公ですし、冒険をしてクッパを倒すことでピーチ姫を救出するという目的を達成しています。
グラディウスだって、惑星グラディウスを救うために主人公機であるビックバイパーが危険を冒してバクテリアンと戦い(冒険)、打倒するという目的があります。
それに、主人公を操作するということは、その主人公になりきって行動するということになりますから、役になりきるというロールプレイという原義としても上記の2作品はRPGと言える事になります。パワプロだって、どうぶつの森だって主人公がいるわけですから当然RPGです。
なにか釈然としませんね。そりゃそうです。RPGというのはほぼ全てのゲームに当てはまるわけですから、ジャンル掲げたところで、そのゲームの特徴としては「主人公が居る」ということしか分からないのです。ただ、主人公がいるわけですから、その主人公が何か行動するもんだというのは想像できます。(ニートがごろごろするだけというと、広義として何もしないRPGと言えるかもしれませんが(笑))
でも、一般的な(ドラクエとかFFをやってきているような)プレイヤーとしての感覚としては、RPGというのは
「主人公及び仲間が冒険して、成長し、最後のボスを倒す」というもんだと思います。自分もそうです。(こういうのをRPGのデファクトスタンダードと呼べるんでしょうが詳しい説明は割愛します。)
なので、一般的にRPGであると認められるゲームというのは、キャラを育成する「成長」、探索や旅行をする「冒険」、何かしらの世界観やシナリオを追う「物語」。主人公が倒れないようにやりくりする「管理」、この4つの要素を持っていることが条件だと言えます。
さっきまでのRPGの定義を覆してしまいましたね(笑)。とはいえ、この定義のほうが多くの人がしっくりくるのではないかと思っています。敢えてRPG以外のジャンルで表現するなら、育成シミュレーション・アドベンチャーとでも言いましょうか。実は現代のRPGは全て「育成型S-ADV」だったのだ!(爆)
ここで屁理屈で「レベルが上がらないゲームでもプレイヤーが成長するから成長要素はあるだろ!」という意見があるかもしれませんが、プレイヤーが成長してもキャラクターは成長しませんし、プレイヤーが成長すると言うのは別にどのゲームをプレイしても少なからず有るわけですし、なによりキャラを育てると言う楽しみがありませんから、この理屈を認めることは難しいでしょう。
そうなるとはっきりする事があります。それはキャラクターが成長しないゲームはRPGとは認められないということです。つまり、主人公が居て、冒険の目的があり、探索をするゲームだとしても、レベルがないゲームはそもそもRPGとは言いません。言い換えるならアドベンチャーです。(ここは一番主張しておきたかった所。)ただし、原義としてはRPGとは言えます。ややこしいですね。なので、誤解を与えない表現としては「RPG風ゲーム」(?)と言った方が適切でしょう。また、そういったレベルの観念のないゲームの場合、多くは装備品やコマンドの選択によって障害を越えていく戦略重視であったり、そもそも敵との戦闘がそれほど重要視されないものでしょう。ですので、前者は「RPG風シミュレーション」、後者は「RPG風アドベンチャー」となるでしょう。まぁ、どちらもアドベンチャーなのですがその方が分かりやすいと思います。これが題名にもあった「実はRPGではない」ゲームと言う奴です。違いは育成するか、しないか、それだけです。
・RPGと呼べるゲームってどんなのがあるのか(具体例)
フリーゲームで「今の風を感じて」というゲームがあるのですが、あれはチップを振り分けてキャラの強さを調整して戦うと言うスタイルを取っているので間違いなく戦略重視であり、成長させる楽しみはほとんど無いと思います。なのであのゲームは「RPG」ではなく厳密には「S-ADV(シミュレーション・アドベンチャー)」です。まぁ、非常にRPGに近いのも事実ですが。因みに公式のジャンルは「アドベンチャーRPG」ということで、冒険や探索を重視しているみたいです。確かに、チップは街やダンジョンを探索することで手に入りますし、イベントは一枚絵や顔グラをふんだんに使って演出にこだわっているみたいですから。
逆に同じ作者が関わっている、ツクールXPのサンプルゲーム「白い絆」でもチップが登場しますが、このゲームのチップは街やダンジョンだけでなく、雑魚からいくらでも入手できるし、一度チップを割り振ったら振り直しはできません。どう考えても成長要素なので「RPG」です。(しかしこのゲームは凄い。素材のほとんどが自作の上に、主題歌まである。これが共同制作の恩恵って奴か。)
じゃあ「サンサーラ・ナーガ」は?という話ですが(分からない人は検索検索!(はあt))(押井守監督が手がけた、主人公のレベルが上がらないRPG。)、あれは竜が成長するので「RPG」です。
では「ゼルダの伝説」は?あれは主人公を成長させる方法が限定的で、育成を楽しむというより冒険を有利にする手段としての成長という意味合いが強いです(これは普通のRPGでもそうなんですけど)。なので、「ゼルダ」は成長させる楽しみは殆ど無いため「RPG」と言うには難しく、「アドベンチャー」と言うのが妥当なのです。そこにアクション要素が有るため「アクションアドベンチャー」。実は任天堂公式のジャンルも「アクションアドベンチャー」です。任天堂はRPGの本質を理解してるのかもしれません。
逆に、同じゼルダシリーズである「リンクの冒険」というのがありますが、あれはRPGです。何故ならあのゲームは雑魚を倒すと経験値が得られ、レベルアップすることでリンクが成長するからです。これなら、いくらでも成長させられます。(ただレベルアップの限界が低いので、成長させるというより育成できると言う方が正しいかも。)
(というか、リンクの冒険ってゲームデザインだけで見たらまんまイースIIIだよな。)
・RPGに付随するジャンル(SRPGとかARPGとか)
RPGと呼ばれるゲームはよく他のジャンルの要素と複合されます。戦略を重視するシミュレーション、リアルタイムの操作を要求するアクション、仕掛けを解いたりブロックを消したりするパズル、射撃によって相手を倒すシューティングなど。別にこれらに成長や冒険要素などがついているのであればRPGと呼んでも構わないのですが、ここで再び一般的な価値観(ドラクエ)を基準として話をさせていただくと、選択肢(コマンド)に応じて行動を起こすというコマンド型の戦闘システムを普通は期待します。なのでただRPGと呼んだ場合アクションやシューティングは含まれていないと思います。また、キャラの成長によって敵を打倒することを期待するでしょうから、戦略重視であったり、頭を使うパズルが戦況に影響を与えるものは期待しません。これが、RPGと期待してプレイしたときの違和感に繋がる正体のはずです。
つまり、長々と考察を述べましたが、アクション要素や戦略要素が重視されてるゲームはちゃんとジャンル名として「ARPG」「SRPG」と言えよ!と私は言いたいのです。また、RPGの要素で満たされているのに、ジャンルが「対戦アクション」「シューティング」としか書いてないゲームもちゃんとRPGと書いておけよ!と感じます。(テイルズ オブ バーサスとかディシディア ファイナルファンタジーとかイースVS空の軌跡とか。あと空の軌跡で思い出したけど、あのゲームってレベルが高くなると得られる経験値が低くなるから育成する楽しみがどうしても薄くなって、結果的に戦略で敵を倒さなきゃいけないゲームデザインになってると感じるから、ジャンルを「SRPG」と呼ぶべきだと思う。ちょうど「SRPG」のイメージと合ってるしね。あと、正直、テイルズオブシリーズもアクション要素があるわけだから「ARPG」と名乗った方が良いと思う。「伝説のRPG」ではなく「伝説のARPG」、「運命のRPG」ではなく「運命のARPG」みたいな(笑)。まあ、アクションを行わなくても勝てる「オート」っていうバトルモードが有るし、実はアクションが必須でもないのでギリギリ「RPG」と呼べるんだけどね。)
因みに、私が制作したRPGは、4作品とも全てRPGです。ただし「ダンジョンロード zero」だけは「アクション要素が少しあるRPG」と言えます。必須じゃないんで「ARPG」と呼ぶのは違うけど。あ、後は現在制作しているゲームが、主人公を育成して相手に挑戦して勝ち進んでいくって言うゲームなんですけど、冒険要素が無いので「育成戦略シミュレーション」というジャンルにする予定です。
・最後に
このようにRPGを定義した訳ですが、これはあくまで一般的なコンピュータRPGという定義であり、この定義は時代と共に変わっていくものだと思います。例えば、現在はドラクエみたいなのが一般的だと思いますが、近い将来オンラインのRPGがどんどん普及して日本の半分くらいがオンラインRPGしか知らないとかになったら、仲間と集まってクエストをこなしていくものが一般的なRPGで、それ以外はRPGではないという変化が起こるかもしれません。コンピュータゲームはまだ半世紀経ったか経たないかの歴史しか持たない娯楽です。100年後にはRPGの特徴もきっと新しい物に変化しているでしょう。ドラクエを超えるRPGが出るかもしれません。その頃には、この記事も全て正しいわけではなくなるかもしれません。(そもそも、この定義自体が正しくないのかもしれませんが…)そんな事が起きることを楽しみにしつつ、この記事のまとめとさせていただきます。
また、気が向いたらここで定義した一般的なコンピュータRPGというものさしを元に、色んなゲームの特徴を判別してみてください。そうすることで、あなたに合った理想のRPGというのが見つけられると思います。
・まとめ
・RPGとして、一般的には「成長」「冒険」「物語」「管理」の要素を期待する。その要素の有無が「RPG」と「実はRPGではない」ゲームの違い。
・RPGは他の様々なジャンルの要素と複合できる。ただし一般的には上記の要素に加え、コマンド型の戦闘を期待するため、差別化のために付随した要素を持つジャンル名を明記することでジャンルを明確化することができる。
・参考文献
・コンピュータRPG - Wikipedia
・各ゲームのWikipadia、公式サイトまたはゲームの紹介記事
・RPGの歴史・コラム版(今回の記事の執筆のきっかけになったようなコラムです。)
・このコラムでの主張、目的
まず、何故この記事を書いたか。それは、ゲーム会社やゲームの作者がRPGというジャンルを掲げているものの、実はふつ~の一般的なRPGとは違った要素を持っている場合があり、プレイヤーが
そして、RPGというゲームジャンルと認めることの出来る分かりやすい物差しを考えよう!と思っているからです。
・そもそもRPGとはなにか(定義)
RPGとは、直訳あるいは原義としては「role-playing game 役になりきるゲーム」という意味だそうです。
ただ、言語は時代によって変化するもので(!?)、現在のRPGの一般的な定義としては
「一人以上のキャラクター(主人公及び仲間)が冒険したり、障害を乗り越えて、目的を達成するもの」というイメージがあるかと思います。
また、「10代のいたいけな少年少女が広大でファンタジーな世界を渡り歩いて、魔王を倒すべく障害を乗り越え、成長し、最終的に魔王を倒す…」というイメージを持ってる人も多いかと思います。(これはドラゴンクエストによって定着した観念じゃないかな。)
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でも、この定義に当てはめた場合、ボードゲームを除く全てのゲームがRPGと呼べることになります。
つまり、スーパーマリオやグラディウスもRPGということになります。だって、マリオは主人公ですし、冒険をしてクッパを倒すことでピーチ姫を救出するという目的を達成しています。
グラディウスだって、惑星グラディウスを救うために主人公機であるビックバイパーが危険を冒してバクテリアンと戦い(冒険)、打倒するという目的があります。
それに、主人公を操作するということは、その主人公になりきって行動するということになりますから、役になりきるというロールプレイという原義としても上記の2作品はRPGと言える事になります。パワプロだって、どうぶつの森だって主人公がいるわけですから当然RPGです。
なにか釈然としませんね。そりゃそうです。RPGというのはほぼ全てのゲームに当てはまるわけですから、ジャンル掲げたところで、そのゲームの特徴としては「主人公が居る」ということしか分からないのです。ただ、主人公がいるわけですから、その主人公が何か行動するもんだというのは想像できます。(ニートがごろごろするだけというと、広義として何もしないRPGと言えるかもしれませんが(笑))
でも、一般的な(ドラクエとかFFをやってきているような)プレイヤーとしての感覚としては、RPGというのは
「主人公及び仲間が冒険して、成長し、最後のボスを倒す」というもんだと思います。自分もそうです。(こういうのをRPGのデファクトスタンダードと呼べるんでしょうが詳しい説明は割愛します。)
なので、一般的にRPGであると認められるゲームというのは、キャラを育成する「成長」、探索や旅行をする「冒険」、何かしらの世界観やシナリオを追う「物語」。主人公が倒れないようにやりくりする「管理」、この4つの要素を持っていることが条件だと言えます。
さっきまでのRPGの定義を覆してしまいましたね(笑)。とはいえ、この定義のほうが多くの人がしっくりくるのではないかと思っています。敢えてRPG以外のジャンルで表現するなら、育成シミュレーション・アドベンチャーとでも言いましょうか。
ここで屁理屈で「レベルが上がらないゲームでもプレイヤーが成長するから成長要素はあるだろ!」という意見があるかもしれませんが、プレイヤーが成長してもキャラクターは成長しませんし、プレイヤーが成長すると言うのは別にどのゲームをプレイしても少なからず有るわけですし、なによりキャラを育てると言う楽しみがありませんから、この理屈を認めることは難しいでしょう。
そうなるとはっきりする事があります。それはキャラクターが成長しないゲームはRPGとは認められないということです。つまり、主人公が居て、冒険の目的があり、探索をするゲームだとしても、レベルがないゲームはそもそもRPGとは言いません。言い換えるならアドベンチャーです。(ここは一番主張しておきたかった所。)ただし、原義としてはRPGとは言えます。ややこしいですね。なので、誤解を与えない表現としては「RPG風ゲーム」(?)と言った方が適切でしょう。また、そういったレベルの観念のないゲームの場合、多くは装備品やコマンドの選択によって障害を越えていく戦略重視であったり、そもそも敵との戦闘がそれほど重要視されないものでしょう。ですので、前者は「RPG風シミュレーション」、後者は「RPG風アドベンチャー」となるでしょう。まぁ、どちらもアドベンチャーなのですがその方が分かりやすいと思います。これが題名にもあった「実はRPGではない」ゲームと言う奴です。違いは育成するか、しないか、それだけです。
・RPGと呼べるゲームってどんなのがあるのか(具体例)
フリーゲームで「今の風を感じて」というゲームがあるのですが、あれはチップを振り分けてキャラの強さを調整して戦うと言うスタイルを取っているので間違いなく戦略重視であり、成長させる楽しみはほとんど無いと思います。なのであのゲームは「RPG」ではなく厳密には「S-ADV(シミュレーション・アドベンチャー)」です。まぁ、非常にRPGに近いのも事実ですが。因みに公式のジャンルは「アドベンチャーRPG」ということで、冒険や探索を重視しているみたいです。確かに、チップは街やダンジョンを探索することで手に入りますし、イベントは一枚絵や顔グラをふんだんに使って演出にこだわっているみたいですから。
逆に同じ作者が関わっている、ツクールXPのサンプルゲーム「白い絆」でもチップが登場しますが、このゲームのチップは街やダンジョンだけでなく、雑魚からいくらでも入手できるし、一度チップを割り振ったら振り直しはできません。どう考えても成長要素なので「RPG」です。(しかしこのゲームは凄い。素材のほとんどが自作の上に、主題歌まである。これが共同制作の恩恵って奴か。)
じゃあ「サンサーラ・ナーガ」は?という話ですが
では「ゼルダの伝説」は?あれは主人公を成長させる方法が限定的で、育成を楽しむというより冒険を有利にする手段としての成長という意味合いが強いです(これは普通のRPGでもそうなんですけど)。なので、「ゼルダ」は成長させる楽しみは殆ど無いため「RPG」と言うには難しく、「アドベンチャー」と言うのが妥当なのです。そこにアクション要素が有るため「アクションアドベンチャー」。実は任天堂公式のジャンルも「アクションアドベンチャー」です。任天堂はRPGの本質を理解してるのかもしれません。
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逆に、同じゼルダシリーズである「リンクの冒険」というのがありますが、あれはRPGです。何故ならあのゲームは雑魚を倒すと経験値が得られ、レベルアップすることでリンクが成長するからです。これなら、いくらでも成長させられます。(ただレベルアップの限界が低いので、成長させるというより育成できると言う方が正しいかも。)
・RPGに付随するジャンル(SRPGとかARPGとか)
RPGと呼ばれるゲームはよく他のジャンルの要素と複合されます。戦略を重視するシミュレーション、リアルタイムの操作を要求するアクション、仕掛けを解いたりブロックを消したりするパズル、射撃によって相手を倒すシューティングなど。別にこれらに成長や冒険要素などがついているのであればRPGと呼んでも構わないのですが、ここで再び一般的な価値観(ドラクエ)を基準として話をさせていただくと、選択肢(コマンド)に応じて行動を起こすというコマンド型の戦闘システムを普通は期待します。なのでただRPGと呼んだ場合アクションやシューティングは含まれていないと思います。また、キャラの成長によって敵を打倒することを期待するでしょうから、戦略重視であったり、頭を使うパズルが戦況に影響を与えるものは期待しません。これが、RPGと期待してプレイしたときの違和感に繋がる正体のはずです。
つまり、長々と考察を述べましたが、アクション要素や戦略要素が重視されてるゲームはちゃんとジャンル名として「ARPG」「SRPG」と言えよ!と私は言いたいのです。また、RPGの要素で満たされているのに、ジャンルが「対戦アクション」「シューティング」としか書いてないゲームもちゃんとRPGと書いておけよ!と感じます。(テイルズ オブ バーサスとかディシディア ファイナルファンタジーとかイースVS空の軌跡とか。あと空の軌跡で思い出したけど、あのゲームってレベルが高くなると得られる経験値が低くなるから育成する楽しみがどうしても薄くなって、結果的に戦略で敵を倒さなきゃいけないゲームデザインになってると感じるから、ジャンルを「SRPG」と呼ぶべきだと思う。ちょうど「SRPG」のイメージと合ってるしね。あと、正直、テイルズオブシリーズもアクション要素があるわけだから「ARPG」と名乗った方が良いと思う。「伝説のRPG」ではなく「伝説のARPG」、「運命のRPG」ではなく「運命のARPG」みたいな(笑)。まあ、アクションを行わなくても勝てる「オート」っていうバトルモードが有るし、実はアクションが必須でもないのでギリギリ「RPG」と呼べるんだけどね。)
因みに、私が制作したRPGは、4作品とも全てRPGです。ただし「ダンジョンロード zero」だけは「アクション要素が少しあるRPG」と言えます。必須じゃないんで「ARPG」と呼ぶのは違うけど。あ、後は現在制作しているゲームが、主人公を育成して相手に挑戦して勝ち進んでいくって言うゲームなんですけど、冒険要素が無いので「育成戦略シミュレーション」というジャンルにする予定です。
・最後に
このようにRPGを定義した訳ですが、これはあくまで一般的なコンピュータRPGという定義であり、この定義は時代と共に変わっていくものだと思います。例えば、現在はドラクエみたいなのが一般的だと思いますが、近い将来オンラインのRPGがどんどん普及して日本の半分くらいがオンラインRPGしか知らないとかになったら、仲間と集まってクエストをこなしていくものが一般的なRPGで、それ以外はRPGではないという変化が起こるかもしれません。コンピュータゲームはまだ半世紀経ったか経たないかの歴史しか持たない娯楽です。100年後にはRPGの特徴もきっと新しい物に変化しているでしょう。ドラクエを超えるRPGが出るかもしれません。その頃には、この記事も全て正しいわけではなくなるかもしれません。(そもそも、この定義自体が正しくないのかもしれませんが…)そんな事が起きることを楽しみにしつつ、この記事のまとめとさせていただきます。
また、気が向いたらここで定義した一般的なコンピュータRPGというものさしを元に、色んなゲームの特徴を判別してみてください。そうすることで、あなたに合った理想のRPGというのが見つけられると思います。
・まとめ
・RPGとして、一般的には「成長」「冒険」「物語」「管理」の要素を期待する。その要素の有無が「RPG」と「実はRPGではない」ゲームの違い。
・RPGは他の様々なジャンルの要素と複合できる。ただし一般的には上記の要素に加え、コマンド型の戦闘を期待するため、差別化のために付随した要素を持つジャンル名を明記することでジャンルを明確化することができる。
・参考文献
・コンピュータRPG - Wikipedia
・各ゲームのWikipadia、公式サイトまたはゲームの紹介記事
・RPGの歴史・コラム版(今回の記事の執筆のきっかけになったようなコラムです。)
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