文部科学省の再就職あっせん問題で、松野博一文科相は25日、元高等教育局長が再就職した早稲田大の鎌田薫総長に直接電話し、「ご迷惑をおかけした」と謝罪した。早大が同日明らかにした。
文科省の常盤豊・高等教育局長も同日、東京都内で開かれた国立大学協会(国大協)の会合で学長らに「法律を守るよう大学にお願いする立場上、遺憾で誠に申し訳ない」と陳謝。省内で開かれた私立大に関する別の会議でも村田善則私学部長が「高等教育への信頼を損ねた」と頭を下げた。
国大協の里見進会長(東北大学長)は会合後の記者会見で、文科省を退職後に国立大に再就職することについて「必要な人材を補充すべき時はかなり厳密に審査し、雇用するのは当然だ」と説明した。別の元高等教育局長が教授として在籍する筑波大の永田恭介学長も「退職後に声をかけており、必要なので来てもらった」と強調した。