殺傷事件から半年 元職員は障害者冒とくの供述続ける
相模原市の知的障害者施設で46人が殺傷された事件から26日で半年。殺人の疑いで逮捕された27歳の元職員は、調べに対し障害者を冒とくする内容の供述を一貫して続けていて、来月下旬まで専門家による精神鑑定が行われています。検察は、鑑定結果などを踏まえて元職員の起訴について判断する見通しです。
この事件は、去年7月26日の未明、相模原市緑区の知的障害者の入所施設「津久井やまゆり園」で入所者が次々に刃物で刺され、19人が死亡、27人が重軽傷を負ったもので、施設の元職員、植松聖容疑者(27)が、19人を殺害したとして逮捕されています。
また、重軽傷を負った24人に対する殺人未遂などの疑いでも追送検され、現在専門家による精神鑑定が行われています。
これまでの調べで、植松容疑者は、去年1月から2月にかけて障害者に対する危険な言動が目立つようになり、事件の5か月前には衆議院議長に宛てた手紙の中でも障害者やその家族を冒とくし、みずからの行動を正当化する内容を記しています。
植松容疑者は、調べに対し、こうした主張を一貫して供述しているということで、捜査関係者によりますと、取り調べの中でその考えは問題があると指摘されると「わかっていない」などと反論していたということです。
専門家による鑑定は、来月20日までの予定で、検察は鑑定結果などを踏まえて起訴について判断する見通しです。
また、重軽傷を負った24人に対する殺人未遂などの疑いでも追送検され、現在専門家による精神鑑定が行われています。
これまでの調べで、植松容疑者は、去年1月から2月にかけて障害者に対する危険な言動が目立つようになり、事件の5か月前には衆議院議長に宛てた手紙の中でも障害者やその家族を冒とくし、みずからの行動を正当化する内容を記しています。
植松容疑者は、調べに対し、こうした主張を一貫して供述しているということで、捜査関係者によりますと、取り調べの中でその考えは問題があると指摘されると「わかっていない」などと反論していたということです。
専門家による鑑定は、来月20日までの予定で、検察は鑑定結果などを踏まえて起訴について判断する見通しです。
家族会会長が思い語る
「津久井やまゆり園」の家族会「みどり会」の会長、大月和真さんは、事件から半年となった今も心の整理がつかずにいる遺族の思いなどを踏まえて初めてインタビュー取材に答えました。
大月さんは「亡くなった方々の葬儀に参列し、ご遺族とお話しましたが、なぜこんなことになったのか、なすすべもなく命を奪われた方々の無念さを思うと、本当に悔しくてなりません」と無念の思いを語りました。
そのうえで関係者だけで開いたお別れ会でのエピソードを紹介し「あるご遺族からは、家族で姉を守ってきたつもりが実は姉に支えられていたことに気付いたというお話や、宝物のように育ててきたというお話がありました。一方で、事件を思い出すとつらいし、『やまゆり園』という言葉も聞きたくないという方もいて、大切な家族を失ったご遺族の心境を思うといたたまれない気持ちです」と話しました。
そして事件から半年がたつ今も犠牲者19人の方々が匿名となっていることについて「理由はさまざまだと思いますが、19人のご遺族が皆、かけがえのない家族を失い、まだ心の整理もつかず、静かに暮らしたいという思いも強いのではないでしょうか。自分の息子も被害に遭っていたらと思うと、ご遺族の心情は理解できます。いずれは語ってくださる時が来るかもしれませんが、それにはもう少し時間が必要ではないでしょうか」と答えました。
また、けがをした人たちなどが、現在複数の施設にわかれて暮らしていることについて「大けがをした方が、事件の後、体に触れられるのを嫌がるという話も聞いていますし、けがをしなかった人も怖い思いをしたと思います。皆、慣れない環境で不安な生活を送っていて、少しでも早く落ち着いた元の生活に戻してほしいです」と話していました。
大月さんは「亡くなった方々の葬儀に参列し、ご遺族とお話しましたが、なぜこんなことになったのか、なすすべもなく命を奪われた方々の無念さを思うと、本当に悔しくてなりません」と無念の思いを語りました。
そのうえで関係者だけで開いたお別れ会でのエピソードを紹介し「あるご遺族からは、家族で姉を守ってきたつもりが実は姉に支えられていたことに気付いたというお話や、宝物のように育ててきたというお話がありました。一方で、事件を思い出すとつらいし、『やまゆり園』という言葉も聞きたくないという方もいて、大切な家族を失ったご遺族の心境を思うといたたまれない気持ちです」と話しました。
そして事件から半年がたつ今も犠牲者19人の方々が匿名となっていることについて「理由はさまざまだと思いますが、19人のご遺族が皆、かけがえのない家族を失い、まだ心の整理もつかず、静かに暮らしたいという思いも強いのではないでしょうか。自分の息子も被害に遭っていたらと思うと、ご遺族の心情は理解できます。いずれは語ってくださる時が来るかもしれませんが、それにはもう少し時間が必要ではないでしょうか」と答えました。
また、けがをした人たちなどが、現在複数の施設にわかれて暮らしていることについて「大けがをした方が、事件の後、体に触れられるのを嫌がるという話も聞いていますし、けがをしなかった人も怖い思いをしたと思います。皆、慣れない環境で不安な生活を送っていて、少しでも早く落ち着いた元の生活に戻してほしいです」と話していました。