キクスイがシードの異物混入を発表~小鳥用食事の異物混入問題

今、Twitterの鳥の飼い主(主に文鳥を飼われている方)の間で、キクスイがホットトピックになっています。キクスイは、鳥類飼料専門店として、小鳥用のシードやペレットを販売している会社です。今回のキクスイの問題をまとめてみました。

■キクスイがなぜ話題なのか

キクスイが話題になったのは、2016年12月5日にキクスイのHP上で発表された内容が衝撃的だったからです。その内容は、

「シードに異物が混入されている可能性がある」

というもので、さらに異物の内容が信じられないものでした。雑草の種や植物の茎、土や小さな石といった不純物、まれに、虫の死骸、ネズミの糞、まで混入の恐れがあるとのことです。

ネズミの糞は、細菌が含まれている可能性もあります。鳥がそれを食べてしまえば、病気を発症しかねません。

 

■事の発端は?

元々は、キクスイのシードを購入されていた、文鳥を飼われている飼い主の方のInstagram(リンク)への投稿が発端でした。購入したシードを容器に移し替えている際に、シードではない、異物が混じっていることに気づきます。そして、その異物を確認したところ、ネズミの糞だったという衝撃的なお話でした。

 

■その後の経緯は?

発見された飼い主の方は、キクスイへ連絡したところ、社長夫人が電話に出て、「返金はするけど、コスト的に安く提供しているのだから、自分で取り除きなさい」という企業対応としては、低レベルの対応を行ったそうです。

それを受け、発見された方がこの事実をSNSで公表すると伝えると、炎上を恐れたのか、先手を打って、12月5日にHPで発表した模様です。HPでの発表内容では、ネズミの糞はまれに混入となっています。しかし、その後、SNSに投稿された異物混入量は、20gに対して1g、すなわち全体の5%に異物が混入していた事例が明らかになりました。

※2016年12月23日追記

その後、以下のような経過報告がキクスイのHP上で行われました。

2016年12月17日に「出荷停止と再生産のお知らせ」

  • 問題のあった商品のロットが特定しつつある
  • 問題の商品は、別の原料を調達し、再生産を開始
  • 手作業を含んだ作業のため、生産が間に合わず、一部欠品も

さらに、2016年12月22日に上記お知らせが追記され、調査・対応の進捗がありました。

  • 2016年12月17日以降発送は、新しい別の原料を使用
  • 新しい原料では、異物は確実に減少している
  • 元々、ネズミがキクスイの工場内に侵入していなかった
  • そのため、新しい原料に変わることで、品質は改善したと判断
  • 心配な場合は、連絡すれば、返品・返金を受け付ける

調査の結果、今回の異物混入は、仕入れた原料が原因ということでした。キクスイ側が新しい原料に切り替えたことで、異物問題は改善されたと報告をしています。

 

■キクスイという会社は大丈夫なの?

結論からいえば、はっきりいって、大丈夫ではないと思います

今回の問題をブログで取り上げている「ひとりっこ文鳥」さんは、以前ペレットでのキクスイの成分表示が公表されないことを書かれていました。NPO法人のTSUBASAの方にも、「国産ペレットで絶対に成分表示しないメーカーがある」と伺ったことがあります。今回のキクスイさんのことだと思います。

 

個人的な話ですが、以前、私が飼っている鳥用のペレットを探していた時期に、知り合いから、キクスイのペレットを薦められました。そこで、HP上で、成分表示表を調べましたが、見つからず、その時も、上記のブログにたどり着き、キクスイさんの

「ペレットの成分表示すると、他社に真似される。大手メーカーには太刀打ちできない」

という情報を知り、キクスイの商品は買わないことを選択しました。成分が分からないものを愛鳥に与えることはできません。成分を知ったところで、他のメーカーが真似しないと思うのですが。そういう企業スタンスなので、ユーザーとしては、選択しないと結論を出しました。

炎上リスクを恐れた、発表についての対応は迅速でしたが、一次対応については、企業の対応として問題があると感じます。

 

■鳥のごはんに異物混入は仕方がない?

今回の件から、異物混入を防ぐのは難しいということが分かります。異物の混入を防ぐためには、それだけのコストがかかるわけです。ユーザーとしては、安い商品が選びたいというニーズもあります。

しかし、今回の異物混入対象である、ネズミの糞は、はっきり言ってコストをかけてでも取り除くべき異物です。虫の死骸よりも、病気のリスクも高いです。アンケートをとったわけではないので、分かりませんが、「安いけど、ネズミの糞が混入している可能性のあるシード」と、「高いけど、コストをかけて、選別したシード」なら、飼い主さんとしては、後者を選ぶ人が多いと思います。

ネズミの糞を混じっていても、仕方がないといって、取り除いて与えるユーザーは今の時代では少ないと思います。そういった点で、今回の混入では、該当のシードは、商品として出してよいレベルの品質ではなかったと認識しています。

ちなみに、今回の件は、シードでしたが、ペレットだから安心というわけではありません。現在も、ペレットでも異物混入は発生しています。私も、有名ペレットメーカーの商品を使用していますが、異物混入されていたことがあります。(また別途記事にしたいと思います。)

 

■異物混入に対して、飼い主ができること

飼い主として、鳥のためにできることは、2つあると考えています。

  1. ごはんをあげるときに異物が入っていないかチェックする
  2. 購入しているシード・ペレットの情報を日々集め、品質の問題がないか確認する

企業側に、品質改善も強く求めていきたいところですが、ユーザー個人としては難しいことです。しかし、愛鳥を守るために、個人でできることもあります。これらをしっかり実践し、愛鳥に食事を楽しんでもらいたいと思います。

2016年12月17日追記
今回はシードの異物混入でしたが、ペレットの異物混入についても管理人の体験談を基に記事にしました。
「実はペレットも危険!?小鳥用食事の異物混入問題の続編」

 

 

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5 Comments

  1. 初めまして、こんばんは。
    記事を書いて下さり感謝致します。

    私が今回の件の投稿者で、保健所にはまだ提出していないキクスイの【赤皮付餌ダイエット(M)】シードとネズミの糞も所持しております。(何処に出すのが一番いいのかを悩んでるのと、内容を冷静に中々まとめられなくて。)
    ※こちらは今回、Instagramに問題提起として投稿を決めたおはなしです。12月5日に社長の息子さんとはじめは話しました。話が長くなりそうなのでかけ直してもらったところ、社長夫人に変わっていましたが、いきなり言い訳とも言えるような話をし出したのです。でも私的にはこの人は誰だ?息子さんのシノダさんと私は話していた筈では・・・と、こちらから名前を訪ねてやっと正体を現しました。普通は電話対応者が代わったら名乗ってから話が始まると思うのですが・・・。

    20gに対して1gちょっとの割合で異物が混入していたのは【皮付餌ダイエット(M)】です。
    こちらはとても時間をかけて一粒づつ異物を分けて、そうであろうと思われる内容わ記載して小分けして送りました。(この話は11月6日にキクスイに連絡をして異物が多すぎる話をした所、現在は稗の原産がインドと言われました。そのインド産の質が悪く異物が多いかな?と、分かっているのにその旨を公表せずに飼料に混ぜて販売していました。こちらはキクスイの社長の息子さんとの電話対応です。)こちらの写真は投稿していませんが、写真は残してあります。
    自信ははありませんが、色々と調べたところクマネズミの糞ではないかと思える異物がありました。
    その旨も伝えましたが、重要なお知らせとして記載せずに販売。

    私が産直擬装ではないか?何故重要な事を記載していないのか?と、息子さんの方に強く言い、やっと皮付餌ダイエット(M)の下に【稗の状態が悪く…】と。

    今回のネズミの糞の件は人間にも人畜共通感染する菌もあり危険なので、問題提起としてSNSに真実を投稿しても構わないですよね?と、社長夫人に聞くと初めの勢いは何処えやら…『貴方がそうしたいなら….』
    今までは強気だったのに、炎上を恐れ電光石火の五徳言い分けをつらつらとお知らせに記載しておりました。
    企業イメージを下げたくなかったのでしょうね。今までの怠慢・身から出た錆だと思うのですが。

    こまめにイメージ回復をしようとしているのか、カナリーシードについても細かく記載してありましたね、今回は。

    そんな事よりも【ネズミの糞が入っている可能性があっても気にならない方はご購入下さい。】と、販売を続けるか。これが企業の本音だと思います。

    愛鳥さんを守れるのは飼い主様達だけです。
    ここを信じて購入を続けた私が馬鹿でした。初回から疑問に思う飼料が届いた時点で止めるべきでした。
    異物を取り除きながら与え続けた私の罪は、小さくても一番大切な家族である桜文鳥のふみへの消えない罪悪感です。

    何処のを与えるかは自由なので、キクスイ愛好者の方は継続購入すればいいだけの話です。
    もし私の様に1度でもキクスイさんの飼料異物に疑問がある方への参考にと思います。

    長くなり申し訳ありませんでしたm(__)m

  2. Sakura – fumi様
    インコ生活の管理人です。コメントいただきありがとうございます。
    今回の件は、問題提起して下さり、ありがとうございました。

    今回の一件、企業側の対応では、不信感を抱くものだったと思います。Sakura – fumi様がもし、問題をSNSで公表して下さらなければ、キクスイも異物混入について発表したか分かりません。経緯を見る限り、発表の可能性は低かったと考えます。

    今回記事を書いたものの意見としては、「異物混入は0にはできない。しかし、お金・労力をかけてでも取り除くべき異物があり、今回のネズミのフンは取り除くべき異物」です。なぜなら、糞が混入されていれば、シードにも菌が移る可能性も否定できず、取り除いて愛鳥に与えることもできないからです。記事にも書きましたが、キクスイのシードは、販売する商品としての品質をクリアしていないと考えています。

    今回、問題を公表してくれたおかげで、キクスイも自主発表し、他の愛鳥家の方も知ることができました。知らなければ、そのまま与え続けた人もいると思います。そういった意味で、Sakura – fumi様の行動にとても感謝しています。

    本当にありがとうございました。

    • ネットでの拡散や記事にするのは、与えられた情報の真偽が100%真実であると、証明されていない限り、風評被害を起こしているだけなのではないでしょうか?
      対応がお粗末、不愉快だからと言って感情的にSNSに書いて、悪意はないと言い訳しながらフォロワーを煽って拡散をさせているようにしか思えません。
      同族の半ば個人商店のような中小企業に大企業のようなお客様相談室やコンプライアンス、クレームに即座に対応する能力を求めることはみたこと無理です。設備を改めるどころか、生産中止や休業を求める声までも上がっているようです。
      冷静に考えれば、クレームの矛先となる大手外食産業や大手食品製造業とは財務能力の桁が違うのですから、設備投資のための資金や銀行からの融資は簡単ではないですし、休業などしていたらすぐに倒産します。
      クレームのあとに謝罪文を掲載した、SNSで脅さないと何もしなかったかもしれない、電話対応が不愉快、生産中止や休業、設備投資などで今すぐ態度を改めない……ホームページでの謝罪文ぐらいでは怒りが収まらず納得できないからネットで成敗して潰れるまで叩く権利があるというのは、あまりに驕りがありませんか?
      キクスイさんは以前から異物が混入している可能性に言及していたし、不具合があった場合は返品し、納得いかなければ今後取引しないこともあると書いていました。
      キクスイさんは返品対応するし、謝罪しているし、ご自分はもう買わないと決めておられる方々がなぜこんなことをするのでしょうか?

      場合によっては業務妨害で訴えられるかもしれません。罰されるからやめたほうがいいのではなく「キクスイさんに罰を与えているつもりの行動」が罪に罰せられる可能性があるということです。
      こちらに、このような行為について書かれています。

      http://diamond.jp/articles/-/66501

      • 貴重なご意見ありがとうございます。
        当事者間でしかわかり得ない事を私は提起しただけです。
        第三者としての意見はとても参考になります。
        私自身は関東在住の為、直接見に行けませんし工場とかをお持ちの有名な株式会社なので鳥業界の中では大きな企業だと考えています。

        SNS の返信へのコメントは一つ一つ読んで書いていますので、人間ですから感情的なお返事を書いても問題ないですよね?(昔からの仲良しさんにはラフな感じになったり、初めての方には少し堅苦しくなったような書き方になったりと。)

        そもそもの始まりは11月に1度皮付き餌ダイエットの酷い飼料が届いた事。(稗がインド産で酷い状態なのに分かって混ぜていた事に問題があるかと思います。)
        お知らせさえあれば私はキクスイさんを信用していましたし、インド産でなくなってからでいいかな?と、購入を先伸ばしにしました。
        私の場合はダイエットシリーズで【粟・稗・黍】のみの三種類の袋なので、色々な物が入っている混合シードよりも稗の配合も多くなるので、沢山入っていたのだと思います。
        ツイッターの方で5%も入っていたら「外から見て分かるだろう。」との意見も見ましたが、はい。その通りです。袋を開ける前の袋からも分かるほど黒い物体が沢山ありました。その中にはネズミの糞も。
        11月時の対応は最悪でも返金等はしてくれたので、文鳥会をひらいていた頃なので仲よしさんの数名にしか写真は見せませんでした。(写真も未だにありますが、また投稿すると一部しかピックアップしない方々の勘違い等でキクスイを倒産させようとしてる!等と言われかねませんので、こちらはあえてupしません。)
        またこの時はSNSに投稿する云々は相手には言っておりません。どのメーカーも【異物混入はあって当たり前】だと私は思っていますので。
        でもネズミの糞は別でしょう・・・・・。

        12月には11月に一緒に頼んだ赤皮付ダイエットの方に、巨大なネズミの糞と11月の件もあったので少し強めの口調にはなりましたが、それで終れば皆様が目にする事もなく、ほんの狭い仲間内での話で終わらせてした。
        社長夫人のあるまじき態度や発言、こちらが全てボイレコにとってある旨を伝えると急に強気が消え失せ、電光石火の如く【お知らせ】を書いた理由は何だと思いますか?
        私はその時点ではまだSNS にも記載していませんし、拡散してくれと頼んでいませんよね?私をフォローしてくれている御縁のある文友さんに、こんな事があったよ。と、食の安全について。そしてネズミの糞の人間へ感染する恐れのある危険性を記載しただけです。
        それが愛鳥家さん達の中で広がっていきインコ界でも話題になる話となったのです。
        SNSに載せた以上は、愛鳥ふみへの償いもあり責任をもって対応していました。
        それが営業妨害になるのか。

        別に異物を取り除いて与えればいい事ですし、個々に考えて欲しかっただけです。
        出荷停止になったのは、確かに炎上した面もあるのかもしれませんが、自分からは声を出さないけれど、同じ思いをした事がある人が今まで意外と多く居たからではありませんか?
        そして身から出た錆だと思います。

        私はキクスイ歴は2年半位なので、過去の出来事とかは特に掘り下げて見ていませんので以前の事は存じ上げませんが、この期間で私が感じた事を投稿にした責任者として、お返事に回り同じような回答をしているだけです。

        私はずっと新規の投稿で叩き続けていませんし、個人的にも色々と忙しいので、初めのネズミの糞の投稿にコメント頂いた方々だけには遅くても返事をしていこうとしているだけです。

        十人十色なので色々な意見があり当然ですし、それでいいんです。正義を振りかざしてクレームをつけてなどいません。
        あなたのゴハンにネズミの糞が入っていたら・・・しかも違う袋から2回目に。相手の立場になってみると少し目線が変わるかもしれません。

        モンスターと言われてしまえばそれまでですが、それは逆に私への侮辱となります。(真実を文仲間のキクスイ愛用者様にお伝えして愛鳥さんへ健康はどうか?人間は?中には新生児を育児しながらの仲間も多々おりますので。)

        当事者以外の方々が全て理解するのはどんな場面でも無理かと思います。一部が一人歩きしている部分や、仲間への返信で『社長夫人の態度有り得ない』等お話しはしておりますが、こちらのやりとりは炎上目的では無いですし、真実がそこになければわざわざ一旦停止にはしないでしょう。

        そのやりとりから見えてくる真実、分かりますか?

  3. インコ生活の管理人です。コメントありがとうございます。
    今回、「インコ生活」が掲載した記事のソースは、記事タイトル・本文をお読みいただくと分かりますが、キクスイさんが自社のHPで提示された情報です。その企業側が発表した情報に「まれに虫の死骸、ネズミの糞といった異物が混入する場合も有ります」と記載されています。そのため、ネズミのフンが混入している可能性があるという事実を、記事に掲載しました。

    確かに異物混入を完全に防ぐことは難しいと十分認識しています。設備投資や選別作業のため、資金も労力もかかります。企業の体力的に難しいという意見はあるかと思います。ただ、インコ生活としては、ネズミの糞の異物混入は、他の異物とは別次元の問題と捉えています。鳥の健康被害への影響も懸念されるためです。鳥の健康被害は即、死につながります。そういった意味で、センシティブな対応が求められます。

    いただいたコメント後半部分は、インコ生活の記事が対象ではなく、愛鳥家の方々がSNSで発信された意見と認識しています。愛鳥家の方々の意見については、インコ生活はすべてを把握できておりません。そのため、回答できる立場ではないと考えています。

    ただ、愛鳥家の方は罰を与えたいという気持ちで、SNSに投稿しているわけではないと思っております。自分の愛鳥を守りたい、こういった異物混入のリスクがあることを知らない愛鳥家にも伝えたいという思いがあるかと思います。実際、キクスイのHPに情報が掲載されたのも12月5日で、SNSで拡散が始まったのは12月14日と開きがあります。その期間、多くの愛鳥家がキクスイの情報を知らなかったということになります。そういった意味で、情報を伝えることで、他のユーザーが知る機会ができたのではないかと思っております。

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