大阪府の松井一郎知事は25日、火を使わず煙も出ない「新型電子たばこ」について、「他人の体に影響を与えないことを明らかにした上で、どこでも吸っていいようにすればよい」と述べ、全面解禁を提案した。
新型電子たばこは専用器具を使ってニコチン入りの蒸気を吸う仕組みで「iQOS(アイコス)」などが人気を集めている。愛煙家の松井氏は定例記者会見で、飲食店での原則禁煙など政府が検討中の受動喫煙対策について「分煙できるようにすべきだ」との見解を示し、別案として「アイコスをどこでもOKにしたらいい」と述べた。
アイコスを販売するフィリップモリスジャパンは「通常のたばこに比べ、有害物質は平均9割低減される」としている。厚生労働省は蒸気が人体に与える影響を研究中で、統一見解は出していない。各自治体では受動喫煙対策の対象にするかどうか対応が分かれている。【青木純】