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 25日午前のニューヨーク株式市場で、大企業で構成するダウ工業株平均が史上初めて、一時2万ドルの大台を突破した。トランプ米大統領が掲げる経済政策への期待感から株価が大きく上昇した。午前9時35分(日本時間同日午後11時35分)時点は、前日終値に比べて103・19ドル(0・52%)高い2万0015・90ドル。

 ダウ平均は、取引が始まった直後から買い注文に勢いが出て、2万ドルの節目を超えた。大規模なインフラ投資や規制緩和などの経済政策が実際に動き出すと、米景気の押し上げにつながるという期待感が広がり、投資家が積極的に米株式を買っている。新興国向けに投じられていた投資資金も米国に流れ込み、米市場の活況につながっている。

 トランプ氏による大統領選後初の1月11日の会見や20日の就任式の演説では、経済政策の詳細が語られなかったことから、投資家の「失望売り」も出て、ダウ平均はこのところ2万ドルを目前にして足踏みする値動きが続いていた。しかし、新政権発足後は矢継ぎ早にさまざまな新方針が打ち出され、経済政策も動き出す期待感が高まっている。

 発表が本格的に始まった米主要企業の四半期決算は堅調な内容が続いており、株式市場を支えている。

 ダウ平均は2014年12月に1万8000ドル台に到達し、16年11月下旬に1万9000ドルを超えた。トランプ氏の大統領選の勝利が11月9日に判明してからの上げ幅は、1600ドル以上になっている。(ニューヨーク=畑中徹)

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