――だが、もしそんな計画が進行していけば、日本政府と日本の世論が黙っていないだろう。
「日本政府が抗議するとしたら、それは自分たちが行ってきた蛮行を隠したいためだ。だからこそ、独島に少女像を設置することによって、日本がきちんと反省する契機になるのだ」
――今回の竹島への設置運動は、今年前半に行われる可能性がある大統領選挙と連動しているのか。
「その通りだ。もしも大統領選挙が早まった場合、慰安婦問題の再考が大きなイシューになってくる。その時、独島に少女像を設置することも脚光を浴びてくるに違いない。
今年も5月に、鬱陵島と独島で文化の祭典を開き、われわれ議員団も独島を訪問する。世論の後押しを受け、新大統領がヤル気にさえなれば、独島に少女像を設置できるよう法律を修正することは可能なのだ」
竹島に慰安婦像など、日本としては「仰天計画」だが、それが実現に向けて確実に動き出しているのだ。
現在、韓国では、「ポスト朴槿恵」に向けて、急ピッチで政治が動いている。
そんな中、「大統領に最も近い男」と言われているのが、野党「共に民主党」文在寅前代表だ。聯合ニュースが1月12日に報じた最新の世論調査によれば、文在寅氏の支持率は27.9%で、2位の潘基文前国連事務総長に7.6ポイント差をつけている。
その文氏は一昨年大晦日に「韓日慰安婦合意糾弾大会」を開催。新たに元慰安婦を支援する財団を設立するため、「100億ウォン国民募金運動」を提案した。
100億ウォンは約10億円にあたり、日本政府に10億円を返却することで、慰安婦像撤去を拒否しようという狙いだ。
文氏は糾弾大会で、次のように絶叫した。
「朴槿恵政権は、いったい誰のための政権なのだ。いったい何のために日本と交渉したのか! 日本を相手に、空前絶後の屈辱外交を行って、おばあさんたちの全人生を侮辱したのだ。
『なぜ私たちを二度も殺すのか』と問うおばあさんたちに、私は恥ずかしくて申し上げる言葉がない。こんな形で慰安婦問題を終わりにしてはならない!」
文氏は1月11日には、忠清南道天安市にある国立墓地を訪れ、元慰安婦の墓参りをした。そして改めて、「日韓合意の無効」を訴えたのだった。