NY市場 ダウ平均株価が初の2万ドル台 最高値更新

NY市場 ダウ平均株価が初の2万ドル台 最高値更新
25日のニューヨーク株式市場は、トランプ大統領が掲げるインフラ投資など景気刺激策への期待感から買い注文が広がり、ダウ平均株価は初めて2万ドルの大台を突破して最高値を更新しました。
25日のニューヨーク株式市場は、前日にトランプ大統領が原油のパイプラインの建設計画を推進する文書に署名したことや、アメリカ議会の有力者、ライアン下院議長がインフラ投資に前向きな姿勢を示したことから、景気刺激策が実行されることへの期待感が広がりました。
このため幅広い銘柄に買い注文が集まり、ダウ平均株価は取り引き時間中の最高値を更新し、初めて2万ドルを突破しました。

市場関係者は「トランプ大統領の就任演説では政策の具体策に言及がなく、投資家は不安を感じたが、その後はやつぎばやに大統領令を連発しているため、実行力に期待が広がった。また、議会の重鎮が協力的な姿勢を示したことも先行きに楽観的な見方につながっている」と話しています。

ダウ平均株価の推移

ダウ平均株価は、金融機関のゴールドマン・サックスや、IT企業のアップル、エネルギー企業のエクソンモービルなどニューヨーク市場に上場するアメリカの優良な企業30社の株価を平均して算出されています。

ダウ平均株価はリーマンショックの後、2009年3月に6547ドルまで落ち込みましたが景気の回復とともに上昇を続け、2014年には1万8000ドルを超えました。その後は中国経済の減速への懸念などから1万5000ドル台まで値下がりした時期もありましたが堅調な個人消費などが支えとなり上昇傾向が続いていました。
去年11月の大統領選挙の投票日におよそ1万8300ドルだったダウ平均株価は、トランプ氏勝利の後、急上昇が始まります。インフラへの大規模な投資や大幅な減税、規制緩和といった景気を刺激する政策に焦点があたり、関連銘柄に買い注文が膨らみました。政策が実現するのか、その道筋が見えていないにもかかわらず、期待が先行して株価は連日のように最高値を更新し、11月22日には1万9000ドルの大台を突破しました。

ことしに入ってもダウ平均株価は最高値の水準で推移し、今月6日には2万ドルまであとわずかの1万9999ドルまで迫る場面もありました。