Googleの手動対策、ペナルティには「価値のない質の低いコンテンツ」というスパム判定が存在します。
このペナルティを受けると、対象となったコンテンツの評価が落とされてしまい、それに伴ってGoogleの検索順位も落ちてしまいます。
最悪の場合は検索結果にすら表示されなくなる、インデックス削除というとても重いペナルティを受けることがあります。
このようなペナルティを受けるコンテンツに共通すること、それは他サイトのコンテンツの引用ばかりで構成されている「いわゆるコピペコンテンツ」であったり、同じサイト内に存在するコンテンツとほぼ内容が同じ(そのコンテンツページ独自の情報が極端に少ない)であるケースが多いものです。
手動対策を受けた際の解除方法として、『Web担(Web担当者Forum)』のエントリー「うざいインタースティシャル撲滅作戦をグーグルが開始【SEO記事まとめ10+2本】 | 海外&国内SEO情報ウォッチ | Web担当者Forum」のテーマ「「価値のない質の低いコンテンツ」ペナルティを受けたときにチェックすべき3つの項目」では、常日頃から意識しておくべきことが纏められています。
その中でも私は独自性という価値を与えることが最も大切なことだと考えています。
「価値のない低いコンテンツ」が存在していたことで手動対策を受けたアフィリエイトサイト管理者の相談(Googleヘルプフォーラム)を元に、「コンテンツにて独自性という価値がある」とはどういうことなのかを考えてみましょう。
価値のない質の低いコンテンツの再審査が通りません。: Google グループ
重要なポイントは…
同じものばかりでは味気ない。
ただの真似は「その他大勢」に埋もれる
アフィリエイトサイト(コンテンツ)は、どうしても「紹介する商材、商品ありき」の情報、コンテンツの作りとなってしまうので内容が似通ってしまう、コピペになりがちな傾向があります。
これは必要な情報を見やすくまとめればよい(ユーザーのために無駄な情報は極力載せたくない)という考えの元に作られるコンテンツであることも少なからず影響しているでしょう。
しかし、そうして作ったコンテンツに掲載される情報は「公式サイトどころか別のアフィリエイトサイトにも掲載されている情報」になることが多く、ユーザーにしてみれば「購入、申し込みはあなたのサイトでなくても良い」「あなたのサイトを選ぶ必然性もない」ということにもなってしまいます。
これでは他サイトのコンテンツとの差別化も出来ませんし、アフィリエイトサイトの目的でもある肝心のコンバージョンも起こりにくい(成約率もかなり低い)でしょう。
そのようなどこにでもある情報、ただ真似ただけのコピペコンテンツだと今回のような「価値のない質の低いコンテンツ」という手動対策を受けるリスクも多分にあるのです。
もちろん、このペナルティはアフィリエイトサイトに限ったことではありません。
一般的なサイトやブログでも「どこにでもあるような情報、同じ事しか書いていない」コンテンツならばやはり手動対策の対象となり得ますし、ペナルティを受けなかったとしても差別化が出来ていないため、ユーザーから選ばれることも少なくなります。
コピペまでは行かないとしても、他のサイトにある内容をそのまま真似ただけのコンテンツだと、同じように真似ただけのコンテンツが増えれば増えるほど「その他大勢」として埋もれてしまうことにもなるからです。
(うまくいっていると思われる他のブロガーの真似ばかりしてブログのテンプレートだけでなく、ブログのネタすらもほぼ同じことを書いているブロガーっていますよね。そういうブロガーほど「個性」を声高に喧伝する割に真似ばかりして没個性になっているたりします。)
更に付け加えるならば、私は「質の低いコンテンツ」とは「そのページ単体で価値ある情報を与えていないページ」であると考えています。
【SEO】内部リンクは重要だが、先ずはページ単体で価値を与えよう - 検索サポーター
その考察、意見はあなたのものですか?
独自性という価値を与えているか
- 問題視されたコンテンツを削除するだけでは不十分、コンテンツの改善が求められる
- 他のサイトのコンテンツと差別化できる程度に十分な独自性のあるコンテンツが必要
- ウェブマスター向けガイドラインのアフィリエイトのヘルプ記事を参照する
うざいインタースティシャル撲滅作戦をグーグルが開始【SEO記事まとめ10+2本】 | 海外&国内SEO情報ウォッチ | Web担当者Forum
上記の3つは低品質コンテンツの手動対策を与えられた時に役立ちそうなこととして紹介されてはいますが、これは普段のコンテンツ作成のときからしっかり意識しておくべきことだとも言えます。
私は特に2番目の「他のサイトのコンテンツと差別化できる程度に十分な独自性のあるコンテンツが必要」は、アフィリエイトサイトに限らず全てのサイトにおいても必要かつ一番大事なことだと考えています。
(もちろん検索流入、SEOを考えれば「検索クエリの意図(ユーザーの意図)を満たすコンテンツである」ことも大前提です。)
ただ、「独自性」という言葉だけでは具体的にどういうものか分かりにくいとも思われますし、私はこれを「伝えるべきこと(意図)を理解した上で独自の考察、意見を加えること」だと捉えています。
自分の考察、意見を伝えるのですから平易で分かり易い文章構成であり、理論立てて丁寧に説明することはもちろんですが、「人の心、思考はコピペ出来ないオリジナル」だからこそ独自性を有するコンテンツとなり、それこそが独自性という価値を提供することだと考えているからです。
【コンテンツSEO】「事実」と「意見(考察)」をしっかり分ける - 検索サポーター
また、私は他所から借りてきた言葉をそのまま使うよりも、たとえ言葉はつたなくても自分自身の言葉で意見、考察を述べるほうが「ユーザーエクスペリエンス(体験)を生み出す」、「ユーザーを突き動かすきっかけ」になるとも考えています。
アフィリエイトサイトに限らず、AmazonなどのECサイトでも「レビュー」を見て購入を決める人は多いですよね。
これはユーザーが「つたない文章でも独自の体験談を求めている、そこに価値があると考えている」からという証左でもあります。
更に言えば体験談だけでなく、商品やサービスの比較ポイントを伝えることや関連情報へのナビゲーションの設置(仕組み)なども立派な独自の価値を提供することだと言えます。
更にデータを基にした客観的な分析もあれば、説得力が増すことは言うまでもありません。
これこそがユーザーに独自性という価値を与えることなのです。
【ブログ運営】良質なコンテンツとは「理解し、かつ独自の考察があるか」 - 検索サポーター
また、そのような独自性こそが「本当の個性」だとも言えますし、永続的にユーザー(読者)を増やしていくコツだと私は考えています。
(個性と言うと勘違いししまう人が多いですが「目立つことは個性ではありません」。奇を衒う、人と違うことをすることは手段を目的にしているだけです。)
【ブログ運営】一番難しい「個性を出す」ということ - 検索サポーター
自分だけの「形」と「色」を出す。
独自性がないものは検索エンジンもユーザーも嫌う
今回はGoogleの手動対策、ペナルティとしての「価値のない質の低いコンテンツ」についての独自性を論じましたが、独自性のないコンテンツは検索エンジン(SEO)だけでなくユーザー(読者)も嫌う、「質の低いコンテンツ」と判断する共通の条件だとも言えます。
「どこにでもあるような情報」「プラスアルファが何もない」コンテンツばかりのサイト、特にブログならば読者はそのブロガーならではの意見や考察を見たい聞きたい筈なのに「他の誰かの受け売り」ばかりに終始しているブログコンテンツには魅力が全くないので、リピーターになる可能性は皆無だからです。
(コンテンツを作っている本人は有用な情報を集めている、「キュレーション」にでもなっていると考えているのでしょうが。)
自分の言葉で語れないということは、結局は理解していないことと一緒です。
例え同じテーマ、同じネタについて書くとしてもちゃんと自分の言葉で語るべきであり、それが独自性という価値を与えることの一番の近道なのです。
(名の知れたブロガーは「良くも悪くも独自の意見や考察を自分の言葉で述べている」傾向にあり、それが価値となり個性にもなっているのです。)
「独自性という価値を与えているか」は、「価値のない質の低いコンテンツ」のペナルティを受けたときだけでなく、常に考え、実現(表現)するように努めるべきことです。
「その他大勢」に埋もれてしまわないためにも、あなた自身の言葉で情報を提供しましょう。