フォグランプの光軸調整を正確に行う方法
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フォグランプの光軸調整を正確に行うには、まず純正バルブのカットラインを基準にする。フォグのカットラインは真っ直ぐ一直線なので、壁ドンのマーキングがラク。そして光軸調整(エーミング)用のネジは上下方向のみの動き。左右にも動くヘッドライトより簡単だ。
純正バルブのカットラインを基準にする
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フォグランプの光軸調整をするうえで基準となるとのは、純正状態でのカットライン(カットオフライン)です。
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カットラインとは、フォグの光が当たっているところと当たっていないところの境界線ですね。
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上写真のように壁に向かってフォグランプを照射させれば、純正のカットラインが出ます。
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壁ドン(※)ですね。
(※)壁にライトの光をあてて配光を見ることを指す
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そうですね。「バルブを交換する前にこのカットラインをマーキングしておく」のがポイントです。
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カットライン上全部にテープを貼る必要はないです。ヘッドライトの中心を延長していった先だけ押さえてあれば、光の高さは分かるので十分。
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フォグランプの配光はヘッドライトと違って、真っ直ぐだからカンタンですね。
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で、このまま車を動かさずにバルブ交換します。
フォグのカットラインは真っ直ぐ一直線
カットライン上に目印のテープなどを貼る
こんな感じでOK!
ここでLEDバルブなどに交換する
バルブ交換方法については「LEDフォグランプバルブのDIY取り付け方法」などを参照。
光軸調整ってどうやるの?
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バルブ交換後に、再び壁ドン照射してみましたっ!
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これは左側のフォグランプ光が純正カットラインより上に飛んでしまっている状態ですね。
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ムムム。
純正との比較なら、確かに乱れが分かる。 -
純正カットラインをガイドに、光軸調整して直せばいいんですよ。
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ところで!
フォグランプの光軸調整ってどうやるんですか? -
フォグランプの灯体に光軸調整(エーミング)用のネジがあるんです。
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え!?
どこに? -
光軸調整用のネジの位置はフォグランプの灯体によって異なりますが、傾向としては下側にあることが多いです。
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へ〜。
こんなネジがあったとは。 -
灯体によりけりですが、こんな風に違う方向からもダイヤルを回せるようになっていたりもしますよ。
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どの方向からドライバーを差し込めるかは、ガイド(壁)があるので、それを目印にしましょう。
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光軸調整のネジって、普通のドライバーで回せるんですか?
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ネジではなくダイヤルのようなものもありますが、ドライバーを差して回すと歯車が回転する仕組みなので、どっちにしてにもプラスドライバーで回せます。
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じゃあ、壁ドン照射を見ながらドライバーを突っ込んで、ネジを回せばいいわけか。
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そうです。今回のやり方なら純正カットラインのマーキングに揃うように上下どちらかに動かせばいいわけです。
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ちなみにフォグランプの光軸調整は上下方向のみで、左右方向の動きはありません。
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上下左右に動く、ヘッドライトの光軸調整に比べるとシンプル♪
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おお〜! 純正のカットラインとまったく同じようにビシっと揃いましたよぉ。
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なお! 元のバルブの配光性能がしっかり出ていないと、こんなにキレイなカットラインは出ないんですからね。
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それはどうかなあ。
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はい?
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だって、バルブの配光性能が低くても光軸調整で直せばいいのではないですか?
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それ……違います。
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あれ〜??
カットラインちゃんどこぉ? -
配光が出ていないと、そもそもカットラインもちゃんと出ないので……、
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これでは純正のカットラインに合わせるとか、そもそも無理!……って話かぁ。
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純正と同じに光軸を合わせるためにも、基本となるバルブの配光性能は大切ってことです。
純正カットライン位置より上まで光が飛んでいる
光軸調整(エーミング)用のネジ
こっちから差してもダイヤルが回る例
照射したままネジを回してみる
光軸調整前の状態
ビシッと純正カットラインに揃うのが理想
バルブの配光が出ていないとこんな状態
DIY Laboアドバイザー:市川哲弘
LEDやHIDバルブでお馴染みのIPF(http://www.ipf.co.jp/)企画開発部に所属し、バルブ博士と言ってもいいほど自動車の電球に詳しい。法規や車検についても明るく、アフターパーツマーケットにとって重要な話を語ってくれる。
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