【巨人】152キロ右腕・ドラ2畠、実は海では左利き
巨人に入団した即戦力の大学・社会人3投手の性格や印象、意外な素顔に、今年から巨人担当になった玉寄穂波記者が迫る。
ドラフト2位の畠世周投手(22)=近大=は、海も支配する「釣り男」だ。瀬戸内海に近い広島県呉市出身。幼い頃から親に連れられ海に出ていた。「大学の時は地元に帰るときに必ず行ってました。そこでも勝負してますよ」とニヤリと笑った。
腕前も一流だ。最高記録は1メートル20センチの太刀魚。野球では右投げだが、釣りでは利き手の左手を使う。船の上で待つことも苦ではない。「(釣りの)やりとりも(野球の)経験になってるのかな。逆の手を使うのも体のバランスとか、効果ゼロではないと思います」と趣味を野球に生かす器用さを見せる。
駆け引き上手な畠は、最速152キロの直球と変化球を使った緩急つけた投球が武器だ。大学3年秋にはリーグタイ記録となる3試合連続完封を達成。16年には社会人相手にノーヒットノーランを達成。関西のアマ野球界に名をとどろかせた。
だが、大学4年秋に右肘遊離軟骨の痛みを発症し、ドラフト会議後に手術を受けた。回復は順調だが、現在の新人合同自主トレでは慎重な調整が続く。「下半身をしっかりしなきゃダメ」と話し、全体練習後は一人で黙々とグラウンドを走っている。「まず体ができていないので、1年間戦える体づくりをしていきたい」。土台をしっかりとつくり上げ、いつの日か華麗なマウンドさばきを披露する。
◆畠 世周(はたけ・せいしゅう)1994年5月31日、広島・呉市生まれ。22歳。近大福山高ではエースとして3年夏の広島大会で16強。甲子園出場はなし。近大では2年春にリーグ戦デビューし、昨年の8月にはノーヒットノーランを達成。186センチ、80キロ。右投左打。背番号28。年俸は1200万円。