街中の女性にどんな風にマフラーを巻くのかを聞いてみると、
「二重巻き」「ワンループ巻き」「ネクタイ巻き」の3つの巻き方が多かった。
二重巻き
マフラーを首にかけて、両端を後ろにまわす。
ワンループ巻き
2つに折ったマフラーを首にかけて、輪っかになったところに生地を通す。
ネクタイ巻き
首にかけたマフラーを前でクロスして、首元にできた輪っかに生地を通す。
暖まり方の実験
3つの巻き方の中でどれが一番暖かくなるか実験開始!
・20代女性が参加
・室温は10度
・生地はウールを使用
・3つの巻き方をそれぞれ30分間巻く
・マフラーを巻く前と後のサーモグラフィーの差を見る
実験結果を見てみると、首周りでは、二重巻きやネクタイ巻きに比べて、ワンループ巻きが圧倒的に温まっていたのです。
さらに洋服を脱いでみると、体もワンループ巻きが一番温まっていました。
なぜワンループ巻きは他の巻き方に比べて暖かいのか?
3つの巻き方を上から見てみると、二重巻きやネクタイ巻きは生地が2重なのに対し、ワンループ巻きは4重になっていたのです。
ワンループ巻きは、首周りに多く生地が重なっているため、洋服の中の「暖かい空気」を逃さないのです。
さらに腕から手にかけても注目してみると、二重巻きやネクタイ巻きでは体温が低くサーモグラフィでは見えないのに対し、ワンループ巻きは輪郭がはっきり見えるほど体温が高いです。
首には太い動脈が通っているため、マフラーを巻いて首元を温めると、温まった血液が上半身へ流れていくので手の温度が上がるという仕組みです。
ワンループ巻きのポイント
効率良く体を温める方法は?
・マフラーは、キュッと締めるのではなく、ふんわり巻く。
なるべくマフラーの中に空気を含ませておいた方が暖かい。
・マフラーを鼻まで巻く。
マフラーに使われる生地(ウール、カシミア、レーヨン)は、息に含まれる水蒸気により発熱する性質がある。
・マフラーを巻いてからコートを着る。
通常、コートを羽織ってからマフラーを巻きますが、これを逆にして、マフラーを巻いてからコートを羽織った方がさらに暖かくなるということです。しかし、後からマフラーを巻く方が見た目はかわいいかもしれません。防寒とファッションのどちらをとるかということで。