稀勢の里、横綱昇進は満場一致で…横審わずか13分で結論
2017年1月24日6時0分 スポーツ報知
横綱審議委員会は委員11人中、8人が出席して開かれ、稀勢の里を横綱に推薦することを決めた。2007年5月の白鵬の10分には及ばないが、わずか13分で8人全員が賛成し、結論を出した。会見した守屋秀繁委員長(75)は、「今回だけでなく、この後も活躍してくれる。横綱として十分ふさわしい」と推薦の理由を語った。
平成以降に誕生した横綱は、原則2場所連続優勝が義務づけられていた。鶴竜は優勝同点(14勝)→優勝(14勝)で昇進したが、稀勢の里は優勝とは2差の次点→優勝と数字面では“優遇”された印象を受ける。この点に関しては、「決定的なところで優勝を逃した。不満と言えば不満だが平均としては素晴らしく高く評価する」と過去6場所の安定感を強調した。
この日の委員会では協会が朝青龍から稀勢の里まで5人の昇進1年間の勝率(休場は負け扱い)を比較した資料を用意。直前6場所は74勝16敗で8割2分と最も高い勝率を残したことを根拠に議論を重ね、「朝青龍や白鵬より高い。すごいことだと思う」(勝野委員)と全員の賛同を得た。
来場所から4横綱となるが、守屋委員長は「強い人が勝つ、弱い人が負ける時代に突入する。その結果、4横綱は長く続かないのでは」と番付最上位の弱肉強食が始まると予見していた。(網野 大一郎)
日本相撲協会・八角理事長(元横綱・北勝海)「去年1年間の成績を見て安定感が一目瞭然で皆さん(横審)驚いていた」