よくお問い合わせを頂く刑事事件の種類
問題解決型の刑事弁護へ
刑事事件の多くは、その人が抱えている問題がマイナスの形で表出したものです。
従来の刑事弁護にはなかった「精神科医・心理士・社会福祉士・支援団体等との連携」や「治療」の視点を重視しています。
重要なのは、「被告人ごとの個性を見極めながら、対処していくこと」です。
なぜこのような犯罪が起こったのか、医学的・心理学的な分析を通じて、量刑への反映を目指すと共に、被告人が抱える「問題の根本的な解決」、すなわち「人生の再出発」を目指していきます。
① 薬物事件における治療的な弁護活動
薬物を使用せずに生きていけるように、その方ごとの「依存原因」を見極めながら、ベストの治療法、ベストの選択肢を模索していきます。
その方が希望される場合は、その方に合った治療体制を構築して、実刑部分が短く、比較的長期間の保護観察付がつく「一部執行猶予判決」の主張も展開していきます。
- 「条件反射制御法」による依存症治療プログラムを使用した対応
- 「認知行動療法」による依存症治療プログラムを使用した対応
- 臨床心理士のカウンセリングによるその人方ごとの薬物依存の原因分析
- NPO法人アパリ(支援団体)を通じた、ダルク施設への入寮や通所の斡旋
- NPO法人アパリによる出所後の身元引受先の斡旋
② 性犯罪事件における治療的な弁護活動
その方ごとに、なぜ性加害行為に出ているのかを分析し、問題解決を図っていきます。
身体拘束されていない在宅事案や保釈可能な事案への治療的対応はもちろんのこと、重大事案のために身体拘束を解くことが出来ないケースについても心理士の派遣等で対応しています。
- 嗜癖化していない、単純な事案の場合は、被害弁償・示談と反省へ
- 嗜癖化している場合は、精神科医や心理士による分析と治療へつなぐ。
- 専門医療機関(性障害専門医療センター(SOMEC))と連携しており、分析結果と治療状況を不起訴処分や罰金処分などの刑事処分に反映させていきます。
- 重大事件を引き起こしている場合、犯罪の背景に、成育歴、愛着、虐待、発達障害などの隠れた問題がある事案も多くあります。
- 心理士や精神科医と連携しながら、犯行に至ったメカニズムを分析して、事案の解明に迫ります。そして、その結果を、裁判で情状として量刑に反映させることを目指し、本人の再出発をサポートしていきます。
③ 窃盗事件における治療的な弁護活動
- 単なる利欲犯のケースは、被害弁償と示談、反省へ
- クレプトマニアのケース (病的窃盗症/摂食障害やその他精神疾患を併発している場合を含みます)には、保釈を得て、入院治療するコースをご用意しています。
一見クレプトマニアに見える場合も、違う原因が潜んでいる場合がありますので、(実は、発達障害があって、成育歴の影響を受けて、独自のパターンが定着していた等)、ご相談下さい。 - 前頭側頭型認知症による万引きのケースや高齢者の万引きにも、地元の精神科医と連携しながら対応しています。認知症診断と刑事裁判での意見書の提出・医師の出廷確保が可能です。
④ その他、あらゆる罪名について、ご相談下さい。
成育歴の問題(虐待、DV、愛着等)があるケースや発達障害があるケースについても積極的に対応しています。
被告人はなぜ犯罪をするのか。理解による浄化へ
被告人をただやみくもに責めても、問題は解決しません。
なぜ、彼(彼女)はそうするのか。
その心情や事件の背景を理解し、裁判を通じて、被告人自身にも気づかせることによって、人は変わっていくのです。
そのために、医学や心理学、福祉のサポートが必要なときもあるでしょう。
生活環境を変えたり、考え方や、生き方そのものを変えていく必要があるときもあります。
刑事裁判をきっかけに問題を見極めて、浄化できるかが、新しい人生を出発できるかどうかの分かれ目になるのです。
刑事裁判の間、苦しんでいる被告人の横を共に歩き、人生の転機を支える刑事弁護を目指します。
弁護士西谷裕子の新着ブログ
お知らせとコラム
- 2017年1月6日:一部執行猶予初の1項破棄! ハルとローズマリーの夫婦二人三脚日記をアップしました
- 2017年1月6日:新年あけましておめでとうございます
- 2016年5月13日:赤城のアンのクレプトマニア治療日記を掲載しました
- 2016年5月12日:5/15~5/25まで、海外刑務所視察のため、不在です。
- 2015年10月30日:事務所が、同じビル内の3階から6階へ移転しました。
- 2015年6月16日:ミニーさんのクレプトマニア治療体験記PART1、PART2を掲載しました。
- 2014年12月3日:条件反射制御法のご紹介動画を付け加えました。(画面左横のボタンをクリック !)
- 2014年6月19日:産経新聞朝刊に覚せい剤事案の再度の執行猶予判決の記事が掲載されました。
- 2014年5月9日:藤乃さんのクレプトマニア治療体験記PAET1(事件編)、PART2(学び編)を掲載しました
- 2014年4月11日:第3回条件反射制御法学術研修会、大阪開催のお知らせ
- 2014年3月26日:平成26年3月4日、毎日新聞大阪版に薬物依存治療(疑似注射)に関する記事が掲載されました。
- 2014年1月22日:実例:光さんの薬物依存症、入院治療体験記のページをアップしました
- 2014年1月6日:朝日新聞・夕刊に記事が掲載されました
- 2013年9月20日:薬物依存症の治療 ~第2回条件反射制御法学術集会に参加して~
- 2013年9月11日:薬物依存に対して、弁護士ができること ~覚せい剤の累犯の方の保釈許可~