天使の羽根

我が家の天使は自閉症、障碍は不便なこともあるけど不幸じゃない!!そんな母の日々を書いてみました。

天使、高等部3年生〈最後の作業所実習〉

2017-01-23 02:18:15 | Weblog
平成28年11月29日~12月2日迄最後の作業所実習があった

秋から始まっていた実習、天使は最後の最後に組まれていた

多分既に内定をもらっていた子も居るだろう時期に組まれていた実習

しかも、他のお子さんは5日間だったのに天使は4日間だった

場所は1年生時代から、ずっと1本に絞って粘り続けてきた市内のI作業所

でも、夏とは違っていた

私はもう守りの姿勢はやめた

万が一ダメだったら、夏の実習の記事で紹介したHさんからもらった名刺を持って直談判に行こうと思っていた

それでもダメなら毎日通って交渉に行こうと思っていた

毎日通ってダメなら、その時は私が市内全部の作業所を回って受けてくれる場所を探せばいいだけだ!

小学校に入る時だって、転校した時だって、私達は自力で道を開いたんだから、作業所だって同じ
別にダメだって命を取られる訳じゃない

今のまま、あるがままの天使を認めて、受け入れてくれる作業所=天使の居心地の良い場所なはずだ

向こうだってプロだ

断ってきたら理由を聞いて改善努力をして、それでもダメなら縁がなかったって事だから

事前協議ではラインで校長に侮辱発言を受けたが、今迄みたいに泣き寝入りはしなかった

ガンガン矛盾点を指摘して学校側にも準備はさせた

私は私で天使がいざという時に逃げ込めるように、ワンタッチテントを買った

色も型も天使に選ばせ、先ず学校に持ち込み、何時でも使えるように準備した

何より、そのテントが天使の心の杖になってくれればいいと思っていた


学校にも夏のように近隣待機はしないと宣言した

直前にてんかんの薬が増えたり、私の体調がガタガタだったりした中迎えた実習

結果は…

1日目2日目はほんのちょっとだけど作業が出来た

いつも作業は気になるけど天使がチャレンジしに行くと休憩時間だったりしてタイミングが合わない場面もあったらしいが、ちゃんと自分で自分の場所を確保して過ごせたという

利用者さんにチョッカイを出されても華麗にスルーして、自分流ながら頑張れた
何よりの収穫は2日目の帰り道はサポートさんを利用出来たことだった

母親が毎回出張らなくても大丈夫なことを確認出来た

しかし3日目はちょっとしんどかった

直前に増えたてんかんの薬の副作用で眠気が強く不機嫌

本人も作業をしないといけない!でも上手く出来る自信が無いという葛藤でイライラしていたんだと思う

行きたがらない天使に提案した

kaomama:天使、「おはよう」だけしに行こう
天使:わかった

車で作業所へ向かった
約1時間の道のり

1日目も2日目も寝かさないように私がマシンガンのように話しかけていたが、3日目は寝かせておいた

根拠は無い、ただの母親のカン

別に私は直感ってキライじゃないし、時には大事なこともあると思っている

道中寝ている天使の顔を見ながら考えた

この子はちょっと人より表現方法が違うだけだ、根は真面目だから上手く出来無いことには進んで入っていけない、自分が上手く出来無いから人にもさせたくないししてほしくない

でも、作業所に通うようになったら私が毎回毎回天使の思考展開を説明して歩ける訳じゃない

もう少しで作業所に着くという時天使が目を覚ました

だから天使に言った

kaomama:大丈夫だよ、あ~ちゃんは天使の味方だよ

天使は自分から先生方や実習指導者さんに朝の挨拶をした

自分で納得するとまた車に戻った

別に今日は充電日なだけ、明日の為にチャージしているだけ

そして最終日がきた

あんまり気負いは無くて、楽しんできてくれたら良いと思っていた

3人のNさん達の記事で紹介した師匠N先生とダーリンN先生の2人がサポートしてくれていたから、さっさと渡して帰路についた

昼間は役所の用事や銀行の用事をしてスーパーに買い物に行って時間を見計らって作業所に迎えに行った

作業所の入口に師匠N先生とダーリンN先生を従えた天使が、3人で並んで満面の笑みで両手を挙げ迎えてくれた

懐かしい姿

中1時代、担任だったS田先生と両手を挙げ頭の上でデッカイ丸を作って、学校の階段を降りて来た姿とそっくりな笑顔

3人の笑顔を見ただけで1日充実していたことが判った

指導者さんと先生方に挨拶をして車に乗り込む為にドアを開け天使がシートに腰掛けた瞬間事件が起こった

利用者さんの一人の女性がものすごい速さで走ってきて車のドアにタックルした

ドアとシートに挟まれた状態の天使

足はかなり痛かったと思う

先生方も指導者さんも一気に心配した

もちろん私も

でも、1番落ち着いていたのは天使だった

シートとドアに挟まれた状態のまま天使が言いきった
天使:僕、大丈夫!

ちゃんと座り直して顔を上げ真っ直ぐ前を見ていた天使

君は君でいいから、あるがままの君でいいから







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