ANAとJALで国内線の殆どをカバーしています。
そんな国内線で特典航空券を発券する場合にどのマイレージがお得かを考えてみました。先ず、アライアンスについて押さえる必要があります。
アライアンスとは
2000年代から急速に広がって来た航空会社の連合。共同運航の拡大、ラウンジやマイレージ提携により、利用者にとってもより快適に旅をすることが可能になりました。ANAが加盟しているスターアライアンス、JALのワンワールド、デルタのスカイチームが三大アライアンスになります。
さて、ANAはスターアライアンスに属しています。
同じアライアンスのユナイテッド航空(以下UA)のマイルでANA国内線をお得に発券することが可能です。
JALはワンワールドに属しています。
同じアライアンスのブリティッシュ・エアウェイズ(以下BA)のマイルでJAL国内線をお得に発券することが可能です。
ANA、UA、JAL、そしてBA。
私自身、この4つのマイレージで実際に発券しています。それぞれ特徴があるので面白いです。
尚、2017年4月1日よりJAL国内線の特典航空券の制度が変わり、往復の半分で片道発券が可能になります。従って、4マイレージともに往復の半分で片道発券が可能になりますので、片道発券を組み合わせて利用することも一案かなと思います。
と言うことで比較・検討してみました。
ANAとJALの国内線特典航空券 予約可能なおすすめマイレージ
国内線特典航空券の必要マイル数について
先ずは羽田発における片道に必要なマイル数をまとめてみました。(往復はその倍)
ANA-L、R、Hはそれぞれローシーズン、レギュラーシーズン、ハイシーズンです。
JAL通常は2017年4月1日以降の改定分での数字。
UAはユナイテッド航空のマイル、BAはブリティッシュ・エアウェイズのマイルです。
JALはJALカード割引もありますが片道での利用は不可なので省いています。
赤字がその区間で最もお得なマイレージになります。こうしてみるとBAが断トツですね。ANAもローシーズンだと少なく利用可能ですがハイシーズンだとBAの2倍必要になってくることもありますし、UAに比べても必要マイル数は多いですね。JALは期間限定ではありますがディスカウントマイルを利用することでお得に発券が可能です。
ANA便 | JAL便 | |||||||
空港 | コード | ANA-L | ANA-R | ANA-H | UA | JAL通常 | JALディスカウント | BA |
新千歳 | CTS | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | 7,500 | 6,000 | 4,500 |
青森 | AOJ | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | 7,500 | 6,000 | 4,500 |
仙台 | SDJ | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | - | - | - |
秋田 | HXT | 5,000 | 6,000 | 7,500 | 5,000 | 6,000 | 5,000 | 4,500 |
山形 | GAJ | 5,000 | 6,000 | 7,500 | 5,000 | 6,000 | 5,000 | 4,500 |
名古屋 | NGO | 5,000 | 6,000 | 7,500 | 5,000 | 6,000 | 5,000 | 4,500 |
伊丹 | ITM | 5,000 | 6,000 | 7,500 | 5,000 | 6,000 | 5,000 | 4,500 |
広島 | HIJ | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | 7,500 | 6,000 | 4,500 |
高松 | TAK | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | 7,500 | 6,000 | 4,500 |
福岡 | FUK | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | 7,500 | 6,000 | 4,500 |
鹿児島 | KOJ | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | 7,500 | 6,000 | 4,500 |
那覇 | OKA | 7,000 | 9,000 | 10,500 | 8,000 | 7,500 | 6,000 | 7,500 |
続いて伊丹空港発で調べてみました。こちらもBAが強いですね。
ANA便の那覇で言えばローシーズンだと6,000マイルで魅力ですが、
レギュラーシーズン以降だとUAマイルの方が断然お得になるとか。もちろん、マイレージの貯めやすさも考慮に入れる必要があります。
空港 | コード | ANA-L | ANA-R | ANA-H | UA | JAL通常 | JALディスカウント | BA |
新千歳 | CTS | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | 7,500 | 6,000 | 7,500 |
青森 | AOJ | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | 7,500 | 6,000 | 4,500 |
仙台 | SDJ | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | 7,500 | 6,000 | 4,500 |
秋田 | HXT | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | 7,500 | 6,000 | 4,500 |
羽田 | HND | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | 6,000 | 5,000 | 4,500 |
名古屋 | NGO | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | - | - | - |
広島 | HIJ | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | - | - | - |
高松 | TAK | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | - | - | - |
福岡 | FUK | 5,000 | 6,000 | 7,500 | 5,000 | 6,000 | 5,000 | 4,500 |
鹿児島 | KOJ | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | 7,500 | 6,000 | 4,500 |
那覇 | OKA | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5,000 | 7,500 | 6,000 | 7,500 |
以上から国内線では基本的にはBAマイルを使った特典がお得になり、若しくはUAマイルも魅力ですね。とは言え、ANAやJALに比べて馴染みが薄く、かつフライトで貯める、なんてこともないでしょうから注意点その他を考慮に入れる必要があります。
ANAマイルを使って国内特典航空券
ANAの特典航空券はシーズンによって必要マイル数が異なります。JALその他にはない仕組みなので押さえておく必要があります。以下は2017年のシーズンです。
ハイシーズンは盆・正月・学生の休み期間中となり必要マイル数が多いだけでなく、特典航空券でシートを確保しづらい、となってきます。
ローシーズン | レギュラーシーズン | ハイシーズン |
1/5~2/28、4/1~4/28、12/1~12/22 | 3/1~3/15、5/8~8/9、8/22~11/30 |
1/1~1/4、3/16~3/31、4/29~5/7、 8/10~8/21、12/23~12/31 |
予約期間は搭乗日の2ヶ月前から4日前まで。
必要マイル数は以下の3つの区間に分かれています。
①0~600マイル
②601~1,600マイル
③1,601~2,000マイル
例えば、羽田伊丹だと区間基本マイルが280マイル×2で560マイルになり、
片道で利用の場合も①で必要マイル数を計算します。
本人以外が利用する場合は特典利用者登録が必要、尚配偶者及び2親等以内の親族に限ります。
国内線特典航空券で利用できるのは普通席のみ、当日空きがあればアップグレード可能になります。
お盆、年末年始で利用できない期間が設定されています。
(*JALには利用制限時期はありません)
マイル積算対象外です。
払戻手数料は1名につき3,000マイル。
ANAだとシーズンによって必要マイル数が違ったり盆正月だと特典航空券は発券できないですが、マイルをスカイコインに変えて利用することも一案です。
ANAカード保有で50,000マイル以上を交換すると1.5倍、75,000スカイコインに交換できます。(ゴールドカードだと1.6倍)
例えばハイシーズンである3月20日の羽田福岡は9,000マイル必要です。
これをスカイコインで購入すると一番安い運賃で11,990円、1.6倍の場合にマイル換算すると7,500マイルで購入可能です。特典航空券よりお得ですね、しかもスカイコインだとマイルが貯まります。このようにシーズンによって割高になり、かつ枠がある特典航空券に変え、確実に取れるスカイコインを選択するのも一案だと思います。
ユナイテッド航空のマイルでANA国内線発券
ユナイテッド航空はANAと同じスターアライアンスなのでANA典航空券の発券が可能です。中でも2015年にANA国内線については片道5,000マイルから可能と改善になったので注目を集めているマイレージになります。
詳細は以下の通り。
予約可能期間は出発の60日前から4日前まで。
家族以外の友人に対しても発券が可能。マイル積算対象外。
飛行距離が800マイル以内だと片道5,000マイルで発券可能。
801マイル以上だと片道8,000マイルになります。
ANAとは違い出発地から目的地までの単純な飛行距離になります。従い、800マイル区間は国内線の大体をカバーすることになり、上記の様に伊丹空港発であれば、北は札幌、南は沖縄まで片道5,000マイルで利用することが可能です。
プレミアムクラスの予約は不可。当日空きがあればアップグレード可能。
UAマイルでの発券は直前だと以下の通り緊急発券手数料が発生します。
これは大きいですね、直前での発券は不向きだと思います。
ステータス | 21日前からの手数料 | コールセンター手数料 |
プレミアプラチナ | 無料 | 無料 |
プレミアゴールド | 25米ドル | 25米ドル |
プレミアシルバー | 50米ドル | 25米ドル |
一般会員 | 75米ドル | 25米ドル |
尚、発券するにはユナイテッド航空のマイレージである『マイレージプラス』に入会する必要があります。入会は無料。リンクはこちら。
https://www.united.com/ual/ja/JP/account/enroll/default
こんな感じで発券が可能です。こちらは羽田新千歳で片道5,000マイル。
UAマイルについては、MileagePlusセゾンカードでの決済で貯めるのが一般的でしょうか。 あとはホテル予約サイトのKaligoで貯めるとか。家族分×1往復くらいあれば便利なマイレージだと思います。マイルの有効期限については18ヶ月ですが利用毎に延長なので実質無期限に貯める事が可能になります。
JALマイルで国内線の発券
ANAと違いシーズンごとの区分けはなく路線ごとに必要マイル数が異なります。
普通席に加えクラスJもプラス2,000マイルで発券が可能。
二親等以内の親族、義兄弟姉妹の配偶者が利用可能。
ANAとは違い利用制限の期間はなく空きがある場合いつでも利用可能です。
予約期間は搭乗日の2ヶ月前から4日前まで。
マイル積算対象外です。
払戻手数料は1名につき3,100円 (2017/4/1から統一)
さて、JAL国内線の必要マイル数については2017年4月1日から変更になります。
往復の半分になったことが変更点でマイレージ制度としては改善になりました。
ディスカウント期間は年2回程設けられており、2017年の直近だと2017年4月1日~2017年5月31日になります。*除外日:2017年4月28日~2017年5月8日
区間 | 出発地 | 到着地 | 2017/3/31まで | 2017/4/1以降 | ディスカウント | JALカード割引 |
A | 東京 | 大阪、名古屋、秋田、山形、小松 | 12,000 | 12,000 | 10,000 | 9,500 |
大阪 |
福岡、松本、但馬、隠岐、出雲、松山、 大分、熊本、宮崎 |
7,000 (片道) |
6,000 (片道) |
5,000 (片道) |
- |
詳しくはこちら参考まで。
さて、マイルについてですがJALカードで決済、或いはフライトマイルが主流になるかと思います。フライトマイルについては、ツアーでも100%加算のツアープレミアムがあるのでその点はANAより貯まりやすいですね。
ポイントサイトだと0.5の交換率になりますが、その他としてはPontaポイントやd-ポイント経由が良いでしょうか。 詳細は以下。
dポイント(増量キャンペーン時)⇒JAL0.625マイル
1Pontaポイント → Ponta増量キャンペーン⇒JAL0.6マイル
加えて、往復6,000マイルでミステリーツアーも体験できます。
行先が分からないので、ちょっとした遊びで体験するのは良いかもしれません。
ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)のマイルでJAL国内線の発券
BAはワンワールドなので同じJALの特典航空券の発券が可能です。出発の2ヶ月前から当日まで発券が可能。当日発券は最大の魅力ではないでしょうか。
急な予定ってありますからね、そんな時に有償で買うと信じられないくらい高いです。
UAに対して緊急の発券手数料もないので使い勝手抜群です。家族人数×1往復くらいのマイルがあれば便利だと思います。
家族以外にも友人発券が可能、UAマイルと同じですね。
出発地から到着地までが650マイル以内なら片道4,500マイル。
予約不可の期間はありません。座席指定も可能で予約後にJAL国際線に電話(BA発券は国際線扱いになるので)が一番手っ取り早いと思います。
BAのエグゼクティブクラブに入会することでマイルを貯めることが可能です。
入会は無料。
About the Club | Executive Club | British Airways
こんな感じで直前での発券が魅力です。羽田福岡で4,500マイル。
直前の購入は高いですからね、相当お得です。
BAマイルについてはフライトで貯める、と言う人は少ないと思います。
クレジットカード(アメックス、SPG)のポイント移行が一般的で特にSPGポイントは20,000ポイントを移行すると5,000ポイントのボーナスになるので実質1.25倍で交換が可能です。SPGについてはこちら参考まで。
あとは購入でしょうか。こんな感じでセールは度々実施されます。BAマイルは1マイル1.5円以下で購入が可能です。さきほどの羽田福岡が4,500マイルなので、6,750円で購入できることになります。直前だと20,000円を超えますので驚異です。
あとはホテル予約のKaligoとかエクスペディアと比較しても変わらない金額で還元率が10%、20%とかになるのでこれもBAマイルを貯める方法としては良いかなと思います。KaligoはUAマイルも還元率が良いです、こちら参考まで。
まとめ
国内線でお得に特典航空券を発券できる4つのマイレージを比較してみました。
発券できる、と言うことだけであれば他にもありますが、『お得に利用できる』と言うことで選択しました。
必要マイル数が最も少なく当日発券可能なBAマイルが一番魅力ですが、
普段貯めているマイルや利用空港の便数等にもよるので一概には言えません。
私個人的にはANA便だとANAマイルで、JAL便だとBAマイルで、と言った感じです。
ANAはJALに比べてフライト以外において貯めやすいのでその点魅力です。
こんな感じでマイル活動しています、参考まで。
さいごに、特典航空券でもマイル加算は可能です。デルタ航空のニッポン500と言うキャンペーンにより国内線1フライトにつき500マイル貯まるキャンペーンがあります。これも忘れずに申請したいですね。こちら、参考まで。
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