米新政権:今年上半期は首脳会談実現困難、駐韓米国大使も未定

 米国のトランプ大統領と行う最初の韓米首脳会談は、韓国における政治の不透明な日程が影響して今年上半期の実現は難しそうだ。

 ある韓国政府筋は22日「もし4-5月に大統領選挙が前倒しされたとしても、韓国の大統領が上半期中に米国を訪問するのは物理的に難しいだろう」との見方を示した。韓国で新しい大統領が就任した直後から、外交・安全保障政策を担当するスタッフが米国と首脳会談の日程について調整し、準備を行うには最低でも2-3カ月はかかるからだ。別の外交筋も「トランプ政権の外交日程は早いペースで進んでいるため、大統領弾劾審判が棄却されたとしても、その時点から日程を調整するにはかなりの時間がかかるはずだ」とコメントした。

 このようにあらゆる要素を考慮すると、韓国の大統領とトランプ大統領が最初に顔を合わせる機会は7月にドイツのハンブルクで開催されるG20(20カ国・地域)首脳会議になる可能性が高い。しかしG20のような多国間による会談で双方が深い話をするのは難しいだろう。

 かつて韓国政府は対北朝鮮政策の調整と韓米同盟強化のため、米国で新政権が発足するとできるだけ早い時期に韓米首脳会談を行おうとしてきた。2001年にブッシュ大統領が就任した際、当時の金大中(キム・デジュン)大統領は3月7日に米国を訪問し首脳会談を行った。ブッシュ政権の2期目がスタートした05年には盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が6月10日に、09年にオバマ大統領が就任した時は李明博(イ・ミョンバク)大統領が6月16日に訪米して最初の首脳会談を行った。オバマ政権の2期目がスタートした13年には朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が5月7日に米国を訪問した。

 現時点では駐韓米国大使の指名も行われていないが、これも韓米関係の大きな懸念材料になっている。トランプ大統領は中国と日本に駐在する大使はすでに指名しているが、駐韓大使については明確な構想さえ明らかにしていない。また後任の大使が指名されたとしても、議会での同意などの手続きが必要となるため、就任には最低でも6カ月以上はかかる見通しだ。

金真明(キム・ジンミョン)記者
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