稀勢の里を横綱に推薦決定 横綱審議委 19年ぶり日本出身横綱
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大相撲の横綱審議委員会が23日開かれ、初場所で初優勝を果たした大関・稀勢の里を横綱に推薦することを決め、25日の日本相撲協会の臨時の理事会などを経て19年ぶりに日本出身横綱が誕生することになりました。
大相撲初場所で14勝1敗で初優勝を果たした大関・稀勢の里の横綱昇進について、日本相撲協会は23日夕方、東京・両国の国技館で開かれた横綱審議委員会に諮問しました。
委員会では稀勢の里の横綱としての品格や力量を審議した結果、出席した委員全員一致で稀勢の里を横綱に推薦することを決めました。
相撲協会では、25日、春場所の番付編成会議と臨時の理事会を国技館で開いて、稀勢の里の横綱昇進を正式に決め使者を派遣して稀勢の里に伝達します。
横綱の昇進は平成26年の春場所の後の鶴竜以来3年ぶりで、稀勢の里は72代の横綱になります。また、平成11年に昇進した武蔵丸以降、朝青龍、白鵬、日馬富士、鶴竜と5人連続で外国出身力士が横綱に昇進してきましたが、稀勢の里は平成10年の夏場所後に若乃花が横綱に昇進して以来、19年ぶりの日本出身横綱の誕生となります。
委員会では稀勢の里の横綱としての品格や力量を審議した結果、出席した委員全員一致で稀勢の里を横綱に推薦することを決めました。
相撲協会では、25日、春場所の番付編成会議と臨時の理事会を国技館で開いて、稀勢の里の横綱昇進を正式に決め使者を派遣して稀勢の里に伝達します。
横綱の昇進は平成26年の春場所の後の鶴竜以来3年ぶりで、稀勢の里は72代の横綱になります。また、平成11年に昇進した武蔵丸以降、朝青龍、白鵬、日馬富士、鶴竜と5人連続で外国出身力士が横綱に昇進してきましたが、稀勢の里は平成10年の夏場所後に若乃花が横綱に昇進して以来、19年ぶりの日本出身横綱の誕生となります。
稀勢の里「尊敬される力士に」
大関・稀勢の里は、横綱審議委員会から横綱に推薦されたことを受けて記者会見に臨み、「ぐっと気が引き締まりました。これから強くなって支えてくれた人たちにもっともっと恩返しできるように頑張ります。横綱として尊敬されるような力士になっていきたいし、稽古場のふるまいも生き方も見られているので、そういう力士になりたい」と話しました。
横綱審議委員長「十分ふさわしい」
横綱審議委員会の守屋秀繁委員長は記者会見で、「全会一致で横綱に稀勢の里を推挙することになりました。今場所だけでなく、このあとも活躍してくれそうな感じがしたので、横綱として十分ふさわしいのではないか。日本出身の横綱が19年ぶりというのは感慨深いものがある」と話していました。
日本相撲協会の八角理事長は、横綱審議委員会のあと報道陣の取材に応じ、「ここ2場所だけでなく、その前の成績も示したが、それを見れば稀勢の里の安定感は一目瞭然で、委員の皆さんも驚いていた」と述べたうえで、「満場一致で推薦が決まったのか」という質問に対して「皆さん一緒でした」と答え、横綱への推薦が満場一致で決まったと説明しました。
日本相撲協会の八角理事長は、横綱審議委員会のあと報道陣の取材に応じ、「ここ2場所だけでなく、その前の成績も示したが、それを見れば稀勢の里の安定感は一目瞭然で、委員の皆さんも驚いていた」と述べたうえで、「満場一致で推薦が決まったのか」という質問に対して「皆さん一緒でした」と答え、横綱への推薦が満場一致で決まったと説明しました。
父親「着実に成長重ね報われた」
父親の萩原貞彦さんは、「本人が一歩一歩、着実に成長を重ねてきた結果が報われたと思います。横綱は今よりもさらに重責なので、これからさらに大変になり、かわいそうなくらいですが、人としても誰からも尊敬される力士になってほしいと思います」と話していました。
歴代2番目にスローな横綱昇進
稀勢の里は30歳6か月での横綱昇進となり、これは先代の師匠の元横綱・隆の里に次いで昭和以降7位の年長記録です。初土俵から89場所目も元横綱・隆の里に次いで昭和以降、3番目に遅く、新入幕から73場所目での横綱昇進は昭和以降、1位のスロー記録です。また、大関昇進から31場所目での横綱昇進は、昭和以降で3番目に遅い記録となります。
近年綱とりに挑んだ日本出身力士
平成10年の夏場所後に若乃花が横綱に昇進してから19年、日本出身の大関たちは「綱とり」に挑んできましたが、ことごとくはね返されてきました。若乃花が横綱に昇進したあと、優勝5回の魁皇と、いずれも優勝3回の千代大海と栃東が昇進に挑みましたが、けがに泣かされるなどしてかないませんでした。
去年の初場所では、琴奨菊が日本出身力士として10年ぶりに優勝を果たし、続く春場所で綱とりに挑みましたが、8勝7敗に終わりました。また、稀勢の里も去年は春場所からふた場所連続で13勝2敗の成績を残し、さらに名古屋場所でも12勝3敗と3場所連続で優勝争いを演じ、綱とりの期待が高まりました。しかし、秋場所で10勝5敗に終わり、その秋場所で初優勝した豪栄道も次の九州場所で9勝6敗に終わり、綱とりはなりませんでした。
一方で、平成11年に67代横綱となったアメリカ出身の武蔵丸から、いずれもモンゴル出身の朝青龍、白鵬、日馬富士、そして鶴竜と、外国出身の横綱が5代続けて誕生し、日本出身の力士たちにとって横綱昇進は高い壁となっていました。
去年の初場所では、琴奨菊が日本出身力士として10年ぶりに優勝を果たし、続く春場所で綱とりに挑みましたが、8勝7敗に終わりました。また、稀勢の里も去年は春場所からふた場所連続で13勝2敗の成績を残し、さらに名古屋場所でも12勝3敗と3場所連続で優勝争いを演じ、綱とりの期待が高まりました。しかし、秋場所で10勝5敗に終わり、その秋場所で初優勝した豪栄道も次の九州場所で9勝6敗に終わり、綱とりはなりませんでした。
一方で、平成11年に67代横綱となったアメリカ出身の武蔵丸から、いずれもモンゴル出身の朝青龍、白鵬、日馬富士、そして鶴竜と、外国出身の横綱が5代続けて誕生し、日本出身の力士たちにとって横綱昇進は高い壁となっていました。