蹴球探訪
奇跡の初優勝見えた レスター・岡崎が激白「試合後はいつも悔しい」(4月27日)
【スポーツ】[卓球]平野美宇が16歳9カ月最年少優勝 「有言実行」で佳純撃破2017年1月23日 紙面から
◇全日本選手権卓球の全日本選手権最終日は22日、東京体育館で男女シングルス決勝が行われ、女子は16歳9カ月の平野美宇(エリートアカデミー)が4連覇を目指した石川佳純(23)=全農=を4−2で下して初優勝。佐藤利香が持っていた17歳1カ月の大会史上最年少優勝記録を更新し、世界選手権代表(5月29日〜6月5日、ドイツ・デュッセルドルフ)の座を自力でつかんだ。男子はリオ五輪シングルス銅メダル、団体銀メダルの水谷隼(27)=ビーコン・ラボ=が吉村和弘(20)=愛工大=を4−1で退け、男女通じて単独史上最多となる通算9度目の優勝を飾った。 最後に右フォアハンドの強打で優勝を決めた平野の両目から、涙が止めどなく流れた。「リオ五輪に行けず、すごく悔しかったので絶対に優勝したかった。今まで勝ってうれし涙を流したことはなかったけど、リオの悔しさがあったから今回は涙が出てしまった」。史上最年少記録で初優勝に花を添えた新女王はそう言うと、照れくさそうにほほ笑んだ。 過去2戦2敗の女王・石川を相手に真っ向から勝負を挑んだ。硬軟取り混ぜながら局面打開を図る石川に対し、力強い両ハンドのスマッシュでねじ伏せる。守りに徹し、相手のミスを待つこれまでの姿からは想像できない攻撃卓球を最後まで貫き通した。 同学年の伊藤美誠がリオ五輪で銅メダルを獲得しながら、自身は補欠で出場できなかった悔しさが自身の殻を破るきっかけとなった。メダルを首から下げて胸を張る伊藤の笑顔を目に焼き付け、「東京五輪では美誠ちゃんよりも上の金メダルを取る」と決意。今春始めたばかりのウエートトレーニングに本気で取り組み始めた。スクワット練習を必死にやったことで足腰が強くなり、踏ん張って打ち込むスマッシュの威力もアップ。4連覇を狙った石川を力勝負で圧倒するまでになった。 変身したのは体ばかりではない。心も強くなった。「みう・みまコンビ」で注目されても伊藤の背後に隠れ、おとなしい発言に終始していた平野が今大会は「石川さんにも勝てる」と何度も繰り返した。「これまでは好感度とか気にしてあまり強気なことを言わないようにしていたけど、試合に勝つのがスポーツ選手。好感度とか気にしても仕方がない。嫌われてもいいから口に出して勝てるようにしようと思った」。心身ともに成長した成果が初の全日本女王として実を結んだ。 これで世界選手権の代表にも決定。出場すらできなかったリオ五輪の雪辱を果たすのには絶好の舞台だ。「世界選手権では中国人を倒してメダルを取りたい。日本のチャンピオンにふさわしい成績を残したい」。日本で1番になった自信を胸に、今度は世界で頂点を目指す。 (千葉亨) PR情報
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