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【プロ野球】

ヤクルト・中尾が初ブルペン30球 母校の先輩・カヌー羽根田に続く

2017年1月23日 紙面から

力感あるフォームで初投球を披露したヤクルト4位・中尾=埼玉県戸田市の戸田グラウンドで(竹村和佳子撮影)

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 ヤクルトのドラフト4位・中尾輝(ひかる)投手(22)=名経大=が22日、埼玉県戸田市の2軍施設で行われている新人合同自主トレで、初めてブルペン入り。小川SDや1軍コーチ陣を前に、捕手を立たせたまま直球のみ30球投げた。「球の回転だけ意識した。緊張せず、いつも通り投げられた」と語った。

 大学入学時には130キロだった球速が、今や最速151キロ。急成長のきっかけは、名経大の投手コーチに就任した加藤英夫さん(68)との出会いだ。1966年に中京商(現中京大中京)でエースとして春夏連覇し、元近鉄投手の加藤コーチは「真っすぐの質を高めて、ストレート勝負できる投手になれ」と指導。ブルペンでも試合でも8割以上ストレートを投げ、磨きをかけた。

 キャンプでは1軍メンバー入りが決定済み。17、18日に胃腸炎で38・5度の熱を出してリタイアしていたこともあり「1軍キャンプとは思いもしなかった」とうれしい誤算。投球を見た石井投手コーチは「下半身が使えていて力強いフォーム。投げっぷりがいい」と、自身と同じ剛球左腕に期待をかけた。

 幼い頃に両親が離婚し、育ててくれた母・美恵さん(49)に「プロで恩返ししたい」という。また、杜若高の先輩には昨年リオ五輪のカヌー競技で、日本人初の銅メダルを獲得した羽根田卓也がいる。母校の掲示板には、羽根田の活躍を伝える紙面が大きく張られ、中尾のプロ入りのニュースは隅っこに…。「いつかは羽根田さんのように」と、ブレークを夢見ていた。 (竹村和佳子)

 

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