中東市場を狙う韓国化粧品メーカー、攻略は容易でないとの指摘も

 一方、もう一つの韓国化粧品大手、LG生活健康はアモーレパシフィックグループに先駆け06年に中東へ進出した。アモーレパシフィックがメークアップ化粧品で勝負をかけるのに対し、LG生活健康は基礎化粧品ブランド「ザ・フェイスショップ」で市場を攻略している。06年のヨルダン1号店開業を皮切りに、現在はサウジアラビアなど中東6カ国に64店舗を構える。同社の関係者は、中東地域での昨年の年間売上高は70億ウォン(約7億円)ほどだったとし、「今後はカタールなどの周辺国に積極的に出店していく」と伝えた。

■顔立ちも化粧も違う中東女性、攻略は容易でないとの指摘も

 中東の女性たちが化粧品メーカーの関心を集めているのは、所得のうち化粧品購入に充てる割合が高いためだ。

 LG生活健康によると、中東の女性はアイラインやマスカラを施していなければ外出を嫌がるほど、化粧に対する関心が高い。顔以外で露出する足にも気を配っており、フットマスクも人気が高いという。香水もよく売れる。香水をつけることが基本的なマナーであり、社会的な地位を表わすことにもなるため、女性1人当たり12種類以上の香水を持っており、毎日2-3種類を使用するとのことだ。

 中でも、サウジアラビアの女性は年間の化粧品購入額が1人当たり約3800ドル(約44万円)と世界最高水準だ。働いている女性の中には、所得の7割以上を化粧品購入に充てている人もいるという。

 しかし、中東での化粧品ビジネスは中国や東南アジアほど簡単ではないと専門家らは分析している。顔立ちの異なる中東女性の化粧スタイルは、韓国人にはなじみがないためだ。アモーレパシフィック中東法人の関係者は「中東の美の基準や好む香りが韓国と違うため、現地に適した商品の開発に努力している。新しい文化に対する抵抗感の少ない10-20代女性をまず攻略したい」と話している。

李恵云(イ・ヘウン)記者
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