大統領専用アカウント “potus” の引き継ぎについて

ソーシャルメディアとアーカイブ

新大統領の就任の瞬間、ネット上でもさまざまな変化が、事前の調整どおりに行われました。その一つが大統領専用のツイッターアカウントや、Flickr、Instagramアカウントなどの移行です。

これについてツイートしたところ、ずいぶんと RT されたので詳しくまとめておきます。

引き継ぎの詳細

ソーシャルメディアの引き継ぎについては、去年の選挙の前にすでに詳細が発表されていました。

ツイッターの大統領専用アカウント “potus” — President of the united states の略は 2015 年には存在したのですが、そのときすでにクリントン元大統領が、このアカウントは個人に紐付いてるの? それとも大統領という役職に紐付いているの? と疑問を投げかけ、オバマ氏が答えていました。

つまり、このアカウントはホワイトハウスの管理下にあり、次の大統領がやってきたら引き継がれるというわけです。その流れについてはいくつか記事がありますが Verge のこちらなどがいいでしょう。

ツイッターのアカウントについては、これまでの potus アカウントが potus44 に名前が変更され、トランプ氏はツイート数がゼロになった新しい potus アカウントからスタートすることになります。

昨日までオバマ大統領を “potus” でフォローしていた人は、今日から potus44 をフォローしている状態になるはずです。この移行の瞬間に potus がとられないように、ツイッターの方でも特例の設定を行っているようです。

ただ、面白いのはこうした移行は初めてのことなので、きのうはそれなりの混乱が会った模様です。「自動的にトランプをフォローしている!」という人も、アンフォローに時間がかかるという人もいたようです。

ナショナル・アーカイブの重要性

Flickrなどのアカウントについても、これまでの WhiteHouse というアカウントが ObamaWhiteHouse に変更され、ホワイトハウスはゼロスタートになっています。

24時間たったのに、まだ一枚の写真もないというあたりが、新政権の性格を示していますね。古い写真はこちらから見ることができます。

また、ホワイトハウスのウェブページなども、すべてアーカイブされて、「オバマ時代のウェブページ」として保存されます。

これは歴史的情報をなるべく閲覧できる形でアーカイブしておこうという取り組みでもあります。

こうして差分をとることができると、たとえば新政権のウェブページから気候変動の記述が消えているなどと言った違いを見つけて、それを批評することが可能なのです。

こちらの話は、また別の記事で紹介します。