2017年01月21日
「在日沖縄人2世」ゆえの壁
本日付、
沖縄タイムスの読書欄に掲載されました。
【著者の肖像 2世に居場所はないのか】
ルーツを知らずに育った少年時代から
今にいたる心証風景を回想しながら
「在日沖縄人2世」ゆえの壁を率直に語った。「突き放しているようでいて沖縄を抱きしめている。それが僕の姿勢です」
https://www.amazon.co.jp/dp/4334039537?tag=kiyokiyo09-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=4334039537&adid=17WVAX12TFG4SD2GZ749&
以下、全文です・
幼少期のあだ名は「土人」だった。沖縄出身の両親を持ち大阪で生まれ育った作家の仲村清司さんは、強烈に差別される悪夢に今も苦しむ。だがそれ以上に屈辱だったのは、自身のルーツを知らずに育ったこと。「差別を恐れて家の中で誰も沖縄の話をしない。卑屈に日本人になろうとしているようで許せなかった」
少年時代から今に至る心象風景をつづった新著では、新左翼の学生運動を経て東京で編集者として出発し、沖縄出身者の団体で反基地闘争などに取り組んだ過去を回想。「在日沖縄人2世」ゆえの壁に突き当たっていく経緯も率直に語った。
「僕の原体験は差別だったけれど、沖縄問題の主な課題は基地や乱開発。現地を知らない僕に居場所はなかった」。沖縄出身者に相手にされない悔しさ、もどかしさ、嫉妬。仲村さんは「沖縄に住めば真の沖縄人になれる」と移住を決めた。
1996年に住み始めた沖縄には、米兵による前年の少女暴行事件に対する怒りが充満。普天間飛行場返還で日米政府が合意。県民投票で反基地票が9割に達し「日本のしっぽ(沖縄)が胴体(日本)を揺さぶり、自立への息吹があった」
だがその先頭に立つ大田昌秀県知事が98年の知事選で落選。「つかみどころのない沖縄の民意」に落胆した。期せずして空前の「沖縄ブーム」が到来、沖縄が誇る自然と共同体、信仰の損壊が進んだ。「物書きとして沖縄と本土の相互理解に努めたのですが、どうにも疲れてしまって」。気がつけば心を病んでいた。
移住から20年余。基地を巡る沖縄と本土の対立は先鋭化し、辺野古では基地反対派が本土からの支援者に「帰れ」と怒声を浴びせていると分断を憂える。沖縄を抑圧する本土の罪は重いが、敵意や憎悪は問題を解決しない。そんな思いで未来構想の必要を説いてきたが、現実はままならない。本土出身の同志が病に倒れ、死を前に沖縄を去ったことにも落ち込んだ。
「2世は沖縄問題の当事者になれないというなら、妙な期待を捨てて沖縄の行く末を僕なりに書きたい。それが愛する沖縄への遺言です」
(「消えゆく沖縄」は光文社新書・842円)
沖縄タイムスの読書欄に掲載されました。
【著者の肖像 2世に居場所はないのか】
ルーツを知らずに育った少年時代から
今にいたる心証風景を回想しながら
「在日沖縄人2世」ゆえの壁を率直に語った。「突き放しているようでいて沖縄を抱きしめている。それが僕の姿勢です」
https://www.amazon.co.jp/dp/4334039537?tag=kiyokiyo09-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=4334039537&adid=17WVAX12TFG4SD2GZ749&
以下、全文です・
幼少期のあだ名は「土人」だった。沖縄出身の両親を持ち大阪で生まれ育った作家の仲村清司さんは、強烈に差別される悪夢に今も苦しむ。だがそれ以上に屈辱だったのは、自身のルーツを知らずに育ったこと。「差別を恐れて家の中で誰も沖縄の話をしない。卑屈に日本人になろうとしているようで許せなかった」
少年時代から今に至る心象風景をつづった新著では、新左翼の学生運動を経て東京で編集者として出発し、沖縄出身者の団体で反基地闘争などに取り組んだ過去を回想。「在日沖縄人2世」ゆえの壁に突き当たっていく経緯も率直に語った。
「僕の原体験は差別だったけれど、沖縄問題の主な課題は基地や乱開発。現地を知らない僕に居場所はなかった」。沖縄出身者に相手にされない悔しさ、もどかしさ、嫉妬。仲村さんは「沖縄に住めば真の沖縄人になれる」と移住を決めた。
1996年に住み始めた沖縄には、米兵による前年の少女暴行事件に対する怒りが充満。普天間飛行場返還で日米政府が合意。県民投票で反基地票が9割に達し「日本のしっぽ(沖縄)が胴体(日本)を揺さぶり、自立への息吹があった」
だがその先頭に立つ大田昌秀県知事が98年の知事選で落選。「つかみどころのない沖縄の民意」に落胆した。期せずして空前の「沖縄ブーム」が到来、沖縄が誇る自然と共同体、信仰の損壊が進んだ。「物書きとして沖縄と本土の相互理解に努めたのですが、どうにも疲れてしまって」。気がつけば心を病んでいた。
移住から20年余。基地を巡る沖縄と本土の対立は先鋭化し、辺野古では基地反対派が本土からの支援者に「帰れ」と怒声を浴びせていると分断を憂える。沖縄を抑圧する本土の罪は重いが、敵意や憎悪は問題を解決しない。そんな思いで未来構想の必要を説いてきたが、現実はままならない。本土出身の同志が病に倒れ、死を前に沖縄を去ったことにも落ち込んだ。
「2世は沖縄問題の当事者になれないというなら、妙な期待を捨てて沖縄の行く末を僕なりに書きたい。それが愛する沖縄への遺言です」
(「消えゆく沖縄」は光文社新書・842円)
Posted by 仲村清司 at
12:46
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2017年01月17日
向田さん、よくなってね。
向田さんはもうじき7歳。
去年は湿疹で何度か病院に連れていきましたが、今日も病院へ。
医師によると電気ストーブの熱のせいで乾燥肌になり、
常在菌がわるさをしたらしい。
注射したけど、これでよくならなかったら、また注射とのこと。
やっかいだねえ。でも食欲も旺盛で元気です。
健康な状態で誕生日を迎えようね。
(写真・仲程長治)
去年は湿疹で何度か病院に連れていきましたが、今日も病院へ。
医師によると電気ストーブの熱のせいで乾燥肌になり、
常在菌がわるさをしたらしい。
注射したけど、これでよくならなかったら、また注射とのこと。
やっかいだねえ。でも食欲も旺盛で元気です。
健康な状態で誕生日を迎えようね。
(写真・仲程長治)
Posted by 仲村清司 at
19:54
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2017年01月15日
沖縄への報われなかった「片想い」
昨日の沖縄タイムスに続いて、
本日付の琉球新報の書評欄に掲載されました。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-427640.html
評者は大阪市立大学の山崎孝史さん。
コザ暴動の研究や沖縄関係の選挙の分析など、鋭い視点で緻密に沖縄を研究されている方です。ありがとうございました。
ベストセラーにも関わった書が二冊ランクインしています。
https://www.amazon.co.jp/dp/4334039537?tag=kiyokiyo09-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=4334039537&adid=1TPM35KRSY747BYNEXZD&
本日付の琉球新報の書評欄に掲載されました。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-427640.html
評者は大阪市立大学の山崎孝史さん。
コザ暴動の研究や沖縄関係の選挙の分析など、鋭い視点で緻密に沖縄を研究されている方です。ありがとうございました。
ベストセラーにも関わった書が二冊ランクインしています。
https://www.amazon.co.jp/dp/4334039537?tag=kiyokiyo09-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=4334039537&adid=1TPM35KRSY747BYNEXZD&
Posted by 仲村清司 at
11:32
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2017年01月14日
ごうさんの一周忌を前に
本日の沖縄タイムスに
『消えゆく沖縄』(光文社新書)の書評が掲載されました。
評者はジュンク堂那覇店の森本店長。長年、本を商品として扱ってきたベテランとは別に、本の評者としての分析も鋭く、なおかつ平易に書かれています。一気に読んでしまいました。
「死の直前まで高江や辺野古を訪れ続けた彼の思い。ごうさんは何のために亡くなったしまったのか。二人の最後の晩餐で語られるごうさんの言葉、(中略)涙なしに読めなかった」
僕自身、落涙しながら綴った箇所です。
昨年ガンで亡くなった第三章に登場するごうさんの一周忌もまもなくです。
うれしいことにベストセラーランキングもブラタモリにしっかり食いついています。
https://www.amazon.co.jp/dp/4334039537?tag=kiyokiyo09-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=4334039537&adid=1KTRQH6WRSY8TKNH5EZQ&
『消えゆく沖縄』(光文社新書)の書評が掲載されました。
評者はジュンク堂那覇店の森本店長。長年、本を商品として扱ってきたベテランとは別に、本の評者としての分析も鋭く、なおかつ平易に書かれています。一気に読んでしまいました。
「死の直前まで高江や辺野古を訪れ続けた彼の思い。ごうさんは何のために亡くなったしまったのか。二人の最後の晩餐で語られるごうさんの言葉、(中略)涙なしに読めなかった」
僕自身、落涙しながら綴った箇所です。
昨年ガンで亡くなった第三章に登場するごうさんの一周忌もまもなくです。
うれしいことにベストセラーランキングもブラタモリにしっかり食いついています。
https://www.amazon.co.jp/dp/4334039537?tag=kiyokiyo09-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=4334039537&adid=1KTRQH6WRSY8TKNH5EZQ&
Posted by 仲村清司 at
14:21
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2017年01月13日
聞き逃した方、あきらめないで!
昨夜、荻上チキ・Session-22の
「作家・仲村清司の沖縄生活20年・沖縄の<光と闇>」(後編)
を聞き逃した方へ。
インターネット配信をお聞きいただけます。
http://www.tbsradio.jp/109069
放送ではオンエアされていない分もお楽しみいいただけます。
http://www.tbsradio.jp/109069
「作家・仲村清司の沖縄生活20年・沖縄の<光と闇>」(後編)
を聞き逃した方へ。
インターネット配信をお聞きいただけます。
http://www.tbsradio.jp/109069
放送ではオンエアされていない分もお楽しみいいただけます。
http://www.tbsradio.jp/109069
Posted by 仲村清司 at
12:25
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2017年01月09日
土地の記憶が危うい
拙著、『消えゆく沖縄』(光文社新書)で書いたことと同じ意味の記事が地元紙に掲載されている。
再開発された場所が大型商業施設や新道ばかりだと土地の記憶すら怪しくなる。
那覇は気づかねばならない。
人間の営みの場を無自覚的にコンクリートに上書きするのは海を埋め立てることと同じことなのだ。
基地の跡地がショッピングモールというアイデアしかないとすれば沖縄の未来はないと断言していい。
https://www.amazon.co.jp/dp/4334039537?tag=kiyokiyo09-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=4334039537&adid=176TK3B54P67T3V2Z7Y0
再開発された場所が大型商業施設や新道ばかりだと土地の記憶すら怪しくなる。
那覇は気づかねばならない。
人間の営みの場を無自覚的にコンクリートに上書きするのは海を埋め立てることと同じことなのだ。
基地の跡地がショッピングモールというアイデアしかないとすれば沖縄の未来はないと断言していい。
https://www.amazon.co.jp/dp/4334039537?tag=kiyokiyo09-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=4334039537&adid=176TK3B54P67T3V2Z7Y0
Posted by 仲村清司 at
13:03
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2017年01月06日
県民の県民による県民のためのビーフステーキ!
日本一おいしい!沖縄の肉食グルメ旅、
新編がアップ。本日一斉配信されました。
http://tabilista.com/21-%E7%9C%8C%E6%B0%91%E3%81%AE%E7%9C%8C%E6%B0%91%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E7%9C%8C%E6%B0%91%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%80%881%E3%80%89/
今回のテーマは、
県民の県民による県民のためのステーキ〈1〉
本文をちょっと紹介すると、
「外装からして腰が砕けそうになった。入り口正面の上部窓ガラス5間分(約9m)を使って「サラダ スープ ライス食べ放題です!!」と極太丸ゴシックで大書されているのである。外装も既存のステーキとはほど遠く、沖縄の大衆食堂そのものである。」
「目の前の男は400gのステーキをバキッと噛みちぎるや、バニラアイスをワシワシ舐め食うという、世にも奇妙な食のシーンを展開し始めた。なるほど、ステーキ食いの手練れともなると食べ方ひとつとっても尋常ではないらしい。」
というわけで、観光客向けのステーキハウスが乱立するなか、
あくまで地元の人向けに出店したお店をワタクシが潜入ルポしました!
進化=深化していくステーキ料理をご堪能ください。
http://tabilista.com/21-%E7%9C%8C%E6%B0%91%E3%81%AE%E7%9C%8C%E6%B0%91%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E7%9C%8C%E6%B0%91%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%80%881%E3%80%89/
新編がアップ。本日一斉配信されました。
http://tabilista.com/21-%E7%9C%8C%E6%B0%91%E3%81%AE%E7%9C%8C%E6%B0%91%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E7%9C%8C%E6%B0%91%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%80%881%E3%80%89/
今回のテーマは、
県民の県民による県民のためのステーキ〈1〉
本文をちょっと紹介すると、
「外装からして腰が砕けそうになった。入り口正面の上部窓ガラス5間分(約9m)を使って「サラダ スープ ライス食べ放題です!!」と極太丸ゴシックで大書されているのである。外装も既存のステーキとはほど遠く、沖縄の大衆食堂そのものである。」
「目の前の男は400gのステーキをバキッと噛みちぎるや、バニラアイスをワシワシ舐め食うという、世にも奇妙な食のシーンを展開し始めた。なるほど、ステーキ食いの手練れともなると食べ方ひとつとっても尋常ではないらしい。」
というわけで、観光客向けのステーキハウスが乱立するなか、
あくまで地元の人向けに出店したお店をワタクシが潜入ルポしました!
進化=深化していくステーキ料理をご堪能ください。
http://tabilista.com/21-%E7%9C%8C%E6%B0%91%E3%81%AE%E7%9C%8C%E6%B0%91%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E7%9C%8C%E6%B0%91%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%80%881%E3%80%89/
Posted by 仲村清司 at
15:53
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2017年01月04日
『特報』消えゆく沖縄をラジオで!
明日5日と12日、TBSラジオで放送中の
『荻上チキ・Session-22』( 月~金 22:00 - 23:55)に出演します。
テーマは、新刊『消えゆく沖縄』(光文社新書)を書いたワケ。本では語れなかった内容もお話しします。
お相手してくれるのは、もちろん荻上チキさんと南部広美さんです。
コーナーは「セッション袋とじ」で、
出演時間は23:40~50分頃です。
10分間ですが2週にわたって放送し、ネットではノーカット版をお送りしています。
お楽しみに。
『荻上チキ・Session-22』( 月~金 22:00 - 23:55)に出演します。
テーマは、新刊『消えゆく沖縄』(光文社新書)を書いたワケ。本では語れなかった内容もお話しします。
お相手してくれるのは、もちろん荻上チキさんと南部広美さんです。
コーナーは「セッション袋とじ」で、
出演時間は23:40~50分頃です。
10分間ですが2週にわたって放送し、ネットではノーカット版をお送りしています。
お楽しみに。
Posted by 仲村清司 at
15:30
│Comments(2)
2017年01月01日
2016年12月29日
麵業界に異常あり!
消えゆく沖縄シリーズ』その1
「沖縄そば」vs「ラーメン」
報道によると、麵業界の仁義なき戦いはラーメンが優位か。
ちなみに大学生にアンケートしたところ、
圧倒的にラーメン愛好派多し。
接待安定多数を誇った沖縄そばもこのままでは危うい存在に。
「沖縄そば」vs「ラーメン」
報道によると、麵業界の仁義なき戦いはラーメンが優位か。
ちなみに大学生にアンケートしたところ、
圧倒的にラーメン愛好派多し。
接待安定多数を誇った沖縄そばもこのままでは危うい存在に。
Posted by 仲村清司 at
17:36
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