若者世代の平均年収は、依然として低いままだというデータがあります。
国税庁が調査した「民間給与実態統計調査」によると、平成21年を境に平均年収が上昇に転じているのですが、それでもまだ平成10年頃までの水準まで回復していません。
男女別に見てみると、男性は回復傾向にあるものの、女性は年々下がり続けているのがわかると思います。
年度 | 20代前半平均年収(男性) | 20代前半平均年収(女性) |
平成10年 | 299万円 | 254万円 |
平成14年 | 275万円 | 244万円 |
平成16年 | 265万円 | 234万円 |
平成21年 | 256万円 | 230万円 |
平成25年 | 265万円 | 226万円 |
国税庁「民間給与実態統計調査」より
これはあくまでも平均値データであるため、企業規模によって、あるいは就労形態によって大きく差が生じます。
しかし、多くの若者が年収250万円前後の給与で働いているのは事実です。
また、年功序列終身雇用が色濃く残る会社であれば、勤続年数とともに給与も上がっていきます。
しかし、全員がそのような境遇にあるわけでは無いため、低賃金のまま年齢ばかり重ねていく人も一定数いるというのが実情でしょう。
また、資金需要者等の借入れに対する意識や行動に関する調査結果報告によれば、年収200~300万円の人が消費者金融などの貸金業者からお金を借りている割合は、17.1%とかなり高い水準にあるようです。
- 年収250万円の生活費とリアルな手取り
- 年収250万円だとローンも組めない!?
- 結婚や子どももあきらめなければならない?
- 転職により給料アップを目指してみる
- 転職エージェントを活用し収入アップを実現してみよう!
- まとめ
年収250万円の生活費とリアルな手取り
一般的な年収250万円という人達の生活費はどのようなものでしょうか。少し具体的にシミュレーションしてみましょう。
年収250万円、賞与が年2か月分と仮定した場合、毎月の給与額と手取り額をモデルケースとして提示します。
給与種別 | 支給額 | 控除額※ | 手取り |
月給(12回) | 178,570 | 31,280 | 147,290 |
賞与(2か月分) | 357,140 | 62,560 | 294,580 |
(※地域によって控除される金額は異なります)
上記表には住民税や所得税などの税金を考慮していないため、毎月の手取りはもう少し少なくなるはずです。つまり、毎月14万円程度、賞与も年間28万円程度が手取り収入となるのです。
この収入での生活費の支出を考えてみましょう。単身者で家賃負担がある場合だと、地方によって異なりますが都市部だと5万円程度が相場となるでしょう。5万円を家賃として支払い、残りの9万円で水道光熱費や食費、衣服代などを賄う必要があるのです。
家計簿をつけて節約を頑張っても1~2万円程度の貯金が限界ではないでしょうか。確定申告での節税を駆使したとしてもかなり苦しいと言わざるを得ません。
もちろん、実家暮らしであればまだ少しは楽になるのでしょうが、親への引け目や将来的な結婚を考えた場合、いつまでも実家暮らしというわけにもいきません。
また、都市部と地方では家賃相場が異なるため、同じ収入であれば地方住まいが比較的楽だと言えます。
このように、年収250万円で一人暮らしをすると、生活をしていくだけでいっぱいいっぱいの状態になるのがお分かりいただけると思います。
年収250万円だとローンも組めない!?
しかし、最低限の生活はできても、年収250万円だと様々な面で支障が生じます。年収が低いことで最も影響を受けやすいのがローンを組む場合。
住宅ローンはもちろんのこと、自動車ローンやカードローンなど、多くのローンが低い限度額でしか借りれなくなってしまいます。審査機関から返済能力が低いと見られてしまうためですね。
もちろん、まったくローンが組めないわけではありません。年収250万円でもマンションや新築のマイホームを銀行からローンで購入する人はいます。
しかし、多くの場合は安定した職場に勤務していることであったり、頭金を物件価格の半分以上準備できていることであったりと、プラスアルファの要素が絡んでいることが多いのです。
結婚や子どももあきらめなければならない?
また、男性の場合は結婚も遠ざかってしまいます。さまざまな年収別結婚率調査によると、多くの場合年収400万円以上ないと女性から結婚対象として見られないといわれています。
女性の場合は年収が低くてもあまり結婚率に変化はないようです。
つまり、今でも「大黒柱」としての男性の存在は重要であり、いざという時には男性の収入がものをいう事実があるのです。ということは、残念ながら男性で年収250万円では結婚生活に苦労することとなり、結婚対象として女性から見てもらえる確率はかなり低いと言わざるを得ないということです。
仮に就労形態が正社員ではなく契約社員やフリーターであった場合、将来的な補償も無く、収入アップも見込めないため、結婚をあきらめてしまう若者も増加しているというのが現状でしょう。
結婚となると夫婦ともに独身の頃とは違い、新生活の準備や子どもの養育費・保険など、自由に使えるお金も少なくなります。仮に子供ができるまでは共働きで成り立っていた家庭でも、子どもを授かると妊娠~出産の間しばらく女性は働けなくなりますので、生活レベルは落ちます。
その間旦那のお給料だけでやっていけるのかと考えると、年収250万円では心細いと言わざるを得ません。
転職により給料アップを目指してみる
もし年収250万円、かつ先行き不透明な状況に置かれているのであれば、転職により給与をアップさせるのが最も手っ取り早いと言えます。
同じ職種や仕事内容であったとしても、企業規模や待遇には大きく差があります。従って、転職による収入アップを図るのが現実的な解決方法です。
また、地方から都市部へ転職する選択肢もあります。都市部の場合は生活コストも上がりますが、それ以上に給与が上がるのであれば検討の余地はあります。
では具体的に例を挙げてみてみましょう。仮に30歳年収250万円の契約社員(職種:プログラマ)が、同じ業界に正社員として転職した場合ですが
・20代プログラマ 平均年収368万円
・30代プログラマ 平均年収498万円
(DODA平均年収ランキング2015より)
となっており、現在より118~248万円もアップするのです。
もちろん、年齢が若く、25歳前後であったとすれば第二新卒扱いとなり、大企業への転職も視野に入ります。そうなると平均以上の収入を手にすることが可能となるので、より生活が充実しますね。
同様に、派遣社員やフリーターも正社員へ転職すれば間違いなく給料は上がります。従って、まずは正社員として転職することを目指して活動してみましょう。
転職エージェントを活用し収入アップを実現してみよう!
転職の際には、インターネットの求人サイトから応募するだけでなく、転職エージェントの活用も検討してみましょう。
転職エージェントはキャリアアドバイザーによる転職サポートが充実しており、また適職診断なども無料で受けることができるため、転職に慣れていない方でも安心してお任せすることが可能です。
また、希望先の企業と希望年収に関する交渉も行ってくれます。あらかじめ希望する年収をキャリアアドバイザーに伝えておけば、その年収額をベースに転職先を探し出し、給与交渉も行ってもらえるため、活用しない手はありません。
また、キャリアアドバイザーのメリットは他にもあります。
・希望にマッチした企業を多くの案件の中から探し出してもらえる
・履歴書や職務経歴書などの応募書類に対するアドバイスがもらえる
・面接のポイントや転職活動のアドバイスなど、モチベーションを高めてくれる
このように、転職エージェントを活用した転職活動は、給与を上げるためには必要不可欠です。実際、多くの転職者が転職エージェントを活用して年収アップに成功しており、満足度も高いと言えます。
まとめ
転職エージェントのDODAでは、「転職して年収を上げたい!」であったり、「今の実力と年収が見合っていない!」であったりと、さまざまな理由で年収アップを希望する転職者を支援し、年収アップを実現してきました。
人生の大きな転機となる転職活動。満足のいくまでDODAを活用し、理想通りの収入を手にした上で輝かしい未来へと踏み出してみてはいかがでしょうか。