明治天皇即位によって新憲法、新国家が可能になった
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引用:http://pds.exblog.jp/pds/1/201502/20/42/a0277742_17184950.jpg


天皇退位と憲法改正

天皇の引退発言から退位と新天皇への移行を議論しているが、結論を得ないまま関係者の対立が表面化している。

宮内庁と有識者会議、自民党、安倍政権などの主張が食い違い、報道された相手の主張を否定したりしている。

そんな中で安倍首相は退位と新天皇即位に合わせて、憲法改正や衆院解散、3期目の総裁選当選を狙っているという見方がでてきている。

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現在最も有力なプランは2018年年末までに今上天皇が退位し、現皇太子が天皇に即位し、新元号だけを2019年(平成31年)1月1日始まりとする案です。

退位と即位の日程をめぐって宮内庁が介入しようとしているが、どこまでが天皇の意向で、どこからが官僚の希望なのかは計りにくい。

安倍政権は退位を一代限りとする特例法案を今国会に提出し、成立させる構えで、野党は反対すると思われる。


即位の日程は重要なようで実はそうではなく、天皇の生命の終わりを退位とするならば、常に備えていなくては成らないものです。

今までの天皇はずっと、政府や幕府の都合にお構いなしに代替わりしてきたので、何日だろうと対応できないことはない。

天皇の代替わりを機に影響力拡大を狙う宮内庁や皇族と、政府や政治家の立場の違いによって対立している。


そうした対立が生じる混乱に乗じようというのか、退位が予想される2018年あるいは2019年に憲法改正投票を実施するという観測がでている。

明治天皇即位によって明治憲法ができ文明開化が始まり、大正天皇即位で大正デモクラシーの時代になった。

昭和天皇即位によってなぜか軍国主義の時代に突入し、平成天皇即位は結果としてデフレ不況の時代だった。



新天皇で新憲法狙う安倍首相

時代の空気は必ずしも天皇自身のキャラクターを反映してはいないが、確かに新天皇即位をきっかけに時代が大きく変わっている。

新天皇だから新憲法という議論は第二次大戦後にもあり、昭和天皇が生前退位して皇太子が新天皇に即位してはどうかという意見があった。

だが1945年ごろは連合軍や国内左派に天皇制廃止や昭和天皇への刑罰を要求する勢力が存在し、保守層や右派が猛反対して実現しなかった。


だが時を越えて再び新天皇で新憲法の議論が起きようとしていて、タイミングとしては確かに正鵠を射ている。

新天皇が即位し元号が変わると「さあ世の中が変わるぞ」という空気が醸成され、何年もの間、即位に関連した儀式が続けられる。

平成に変わったときもこうした世の中の空気が政治に影響を与えたのが「XX新党」が乱立して、有権者は新党でありさえすれば何にでも投票した。


その結果日本の政治は大混乱して日本人自身が不利益を受けたのだが、自民党時代(昭和が)が終わって新たな政治が始まったのは事実だった。

安倍首相が狙っている憲法改正を実現するにはこの機会を逃して他になく、かなり高い確率で改憲法案を可決させ、国民投票を実現しようとするでしょう。

改憲投票をするには衆参それぞれで3分の2以上の賛成を得なくては成らず、まず選挙で自民党が単独過半数を取り、両院共に圧勝しないと話しにならない。


そして安倍首相自身も2020年のオリンピックに総理として出席したいそうなので、次の自民党総裁選でも勝たなくてはならない。

こうした事を考え合わせると退位と即位が予定される2018年か2019年には、安倍首相は憲法改正を掛けた勝負に出る可能性が高い。

新天皇即位を逃してしまうと、安倍首相は2020年で連続8年、2007年を含めると9年目となり、さすがに政権末期となって政治力は弱まるでしょう。


時代を大きく変えるには「勢い」が重要で、明治維新も失業した浪人たちが刀を振り回しているうちに、勢いに乗って明治維新が起きました。

退位、即位、改憲という勢いに乗って憲法改正を実現するか、安倍首相は衆院解散を含めて様々な事を考えているでしょう。

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