蹴球探訪
奇跡の初優勝見えた レスター・岡崎が激白「試合後はいつも悔しい」(4月27日)
【首都スポ】名古屋加入の慶大・宮地&国士舘・松本 J1舞台に一緒に立つ!!2017年1月20日 紙面から
各Jクラブが続々とシーズンインする中、ルーキーは少しでも早く一人前になろうと、必死の日々だ。昨季の関東大学1部リーグ所属チームからも多くの選手がプロ入りの目標をかなえ、胸を躍らせながら、先輩たちの背中を追っている。そんな新人Jリーガーの意気込みを3回にわたって伝えていく。今回はJ2名古屋入りしたDF宮地元貴(22)=慶大4年=とFW松本孝平(22)=国士舘大4年。昨年10月の骨折で出遅れることになった松本に対し、宮地はJ1復帰をなし遂げ、その瞬間をピッチで松本とともに迎えたいと話した。 (取材・構成=関孝伸) −プロサッカー選手としての活動をすでにスタートさせていますが、大学でのラストシーズンだった昨季を簡単に振り返るところからまずは始めます。残念ながら、ふたりとも不本意な1年を過ごしてしまいました 宮地「リーグ優勝を目指していたのに、6位に終わりました。その前の年に3位になったメンバーがほとんど残ったということで、チームの中に過信があったんだと思います」 松本「自分が前線で点を取れなかったせいもあって、チームを2部に降格させてしまいました。ふがいなかったです」 −松本選手は長期離脱となる大きなケガまでしてしまいました 松本「10月27日の練習中に右すねの骨を折りました。正式に言うと右脛骨(けいこつ)骨幹部開放骨折で、大学最後の3試合に出られませんでした。試合に出られなかったことよりも、ケガをしたのが悔しかったです」 −苦しいシーズンを送る中、ふたりはオファーを受けて名古屋入りを決断しました。名古屋に決めた理由を教えてください 宮地「直感です。グランパスに対してはビッグクラブのイメージが小さいときからあって、そういうところからお話をいただけること自体が信じられない感じでした。単純にすごくうれしかったですし、グランパスでプレーしたくなりました」 松本「自分のことを欲しいと最初に言ってくれたのがグランパスだったからです」 −名古屋入りが内定した時点ではJ1でプレーするイメージをもっていたと思いますが、チームはJ2に転落してしまいました。ショックはありましたか? 宮地「ショックでしたし、グランパスの特別指定選手として、すでにチームの一員になっているつもりだったので、悔しい思いも強かったです」 松本「自分の大学が2部に落ちて、グランパスもJ2ということで、自分には疫病神がついているんじゃないかと思いました(笑)。ただ、自分としては、J1にいてもJ2にいても、グランパスはグランパスです。グランパスのために活躍できれば、それでいいと考えています。ケガを早く治してグランパスで勝利をつかむのが、自分がやるべきことです」 −名古屋はチームが大きく変わり、選手たちはほぼ横一線からのスタートになります。新人にとっては大チャンスです 宮地「僕はセンターバックとボランチの両方ができるんですけど、求められたポジションで早くレギュラーの座をつかんで、勝利に貢献したいです。活躍する自信はありますし、いるべき舞台のJ1にグランパスをもどしたいという気持ちでいます」 松本「早く復帰したいんですけど、骨のくっつき具合があんまりいいとは言えなくて、完全復帰までに最悪の場合は1年くらいかかるかもしれません。そうなったらショックですけど、柔軟性を養ったりとか、細かいところの筋力をつけたりとか、今しかできないことをやって、モチベーションをつなげていきます」 −この人と早くプレーしたいと、楽しみに思っているような選手はいますか? 宮地「楢崎(正剛)選手です。特別指定選手としてチームの練習に参加していたときに、『名古屋で待っているから』と言われて感動しました」 松本「佐藤(寿人)選手です。ゴール前での嗅覚なんかを一番近くで見て学んでいきたいです」 −近い将来、ふたりが攻守の両輪としてチームを引っ張っていくようになることを期待しています 宮地「まずは自分がレギュラーになって、年間を通して安定したパフォーマンスを発揮したいと思います。J1昇格を果たすそのピッチに、できれば、マツ(松本)と一緒に立っていたいです」 松本「お互いに切磋琢磨(せっさたくま)して頑張ります。『ふたりで自主練しようぜ』なんて話もしていますし、早くそれができるように、早く一緒にピッチに立てるように、そうなるだけの努力をしていきます」 −最後に、プロとしての目標を教えてください 宮地「“名古屋の顔”になることと日本代表として世界と渡り合うことが目標です。勝負への強い思いをもって、それがプレーに表れるような選手になりたいです」 松本「まずはケガをしないようになって、貪欲なプレーで活躍していきたいです」 ◆宮地はまじめで、何でも一生懸命<松本から見た宮地> 「体を張ってゴールを守ってくれる“壁”のようなディフェンダーで、味方にとっては、とても頼もしい選手です。まじめで誠実、何をやるにしても一生懸命な人間です」 ◆松本はすごく温厚で人当たりいい<宮地から見た松本> 「強くて速くて点が取れるフォワードです。運動量もあります。人としての部分を言うと、すごく温厚です。感情の浮き沈みがなくて、誰に対しても人当たりがいいです」 <宮地元貴(みやち・げんき)> 1994(平成6)年4月17日生まれの22歳。静岡県御殿場市出身。183センチ、80キロ。幼稚園年中組のときに地元のみなみ幼稚園レッドボンバーズでサッカーを始めた。神奈川・桐蔭学園中2年時の全国中学校大会で日本一となり、東京Vユースでは3年時に高円宮杯U−18プレミアリーグEAST優勝。慶大では入学直後から出場機会を与えられた。全日本大学選抜。昨季は名古屋の特別指定選手としても活動した。 <松本孝平(まつもと・こうへい)> 1994(平成6)年7月31日生まれの22歳。神奈川県藤沢市出身。186センチ、85キロ。地元の石川小1年のときに石川SSSでサッカーを始め、滝の沢中から藤沢清流高へと進んだ。高校時代の最高成績は関東大会準優勝。国士舘大入学当初はサッカー部に入らなかったが、1年の秋に入部し、3年になってレギュラーポジションを獲得した。その年いきなりブレイクし、17得点で関東大学1部リーグ得点王に。全日本大学選抜。 ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。 PR情報
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