DIYは通常、木材と木材をコーススレッド(ビス)で留めるケースが多いと思いますが、釘やビスを使わず、きれいな接合をしたいと思った時には相欠き継ぎ(あいかきつぎ)加工はとても有効です。スツールの踏み台や、重い物を載せる棚などは相欠き接ぎ加工の出番です。
簡単にひと手間かけるだけで、想像以上のクオリティーに仕上がりますので、ぜひトライしてみて下さい。
相欠き継ぎ(あいかきつぎ)とは?
相欠き継ぎとは、木材同士を半分欠き取って、組み合わせる繋ぎ方のことを言います。釘やビズを使わず繋ぎ合わせる方法です。
やり方
今回は、ツーバイ材を2本欠いて接合する方法をご紹介します。(実践する場合は、手持ちの板厚の半分を欠き取ってください。)
今回使うツーバイ材の板厚が38mmなので、半分の19mmを切り欠き取ります。
墨付け
欠き取る部分を墨付けします。
今回は2×3材(38mm×63mm)を使います。ツーバイ材は厚さ38mmが規格ですが実測では37.5mmくらいの場合もあります。厳密な製作の場合は実測を元に切り欠き深さを決めます。
接合させる木材の横幅に合わせて墨線を入れます。ツーバイ材はR加工されていますので、斜めから墨線を入れるとシャーペンが入り込み寸法が合わなくなります。上から真っ直ぐのラインを引きましょう。
墨線を入れるポイントは、少しキツめで欠き取り、その後ノミで調整するとしっかりと接合できます。
墨付けが完了しました。
欠き取る
今回は丸ノコで欠き取ります。ノコギリでも可能ですが、丸ノコを使うと楽に作業ができます。
丸ノコの刃の出幅を板厚の半分にセットします。
切り込むときの注意点は、丸ノコの刃幅を考慮して、墨線の内側に刃をセットします。
最初に両端に切り込みを入れます。
次に、欠き取る部分に2mm感覚で切り込みを入れます。丸ノコが浮いてしまうと深さに差が出てしまうので丸ノコのベースが浮かない様に注意します。
切り込みが完了したら、金づちで叩いて取り除きます。金づちで切り込みを倒すように叩き取ります。軽く叩くだけで簡単に取り除けます。細かいところまで無理に取ろうとせず、大まかに取れたらノミで処理します。
整形
あらかた取り除いたらノミを使い、切り込みラインが無くなるまで削ります。切り込みライン以上に深く削らないように注意しましょう。
完成
もう片方の木材も同じ方法で欠き取り、二本を合わせてはめ込み具合いを確認します。
無理に押し込むと割れの原因になるので、金づちで軽く叩いて入らないようならノミで削って調整します。
応用編
上に物を載せたり、重量のあるものを載せる場合は、組み合わせる一方だけを欠き取り接合させます。
棚の場合
棚板をはめ込むサイドの木材だけを欠き取り、接合させています。
踏み台の場合
体重がかかる踏み台も、相欠き継ぎなら安定感が増し、安全に使用することができます。
治具の場合
トリマー加工で治具を製作する場合も、相欠き継ぎは有効です。
まとめ
相欠き継ぎ加工は難しい方法ではありません。ビスで接合させた場合と比べると、完成後のひと手間感は効果絶大ですし、DIY作品を実際使う場合も安定感があります。ぜひチャレンジしてみてください。
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