柏樹利弘
2016年11月27日03時00分
最大震度6弱を記録した県中部の地震で、大きな被害を受けた倉吉市の老舗銭湯「大社湯」(新町3丁目)が26日夕、営業を再開した。なじみの客が待ちかねたように次々訪れ、湯につかってくつろいでいた。
大社湯は1907(明治40)年ごろの創業。明治期の公衆浴場の趣を残し、国登録有形文化財でもある。地震では浴室のタイルがたくさんはがれたり、ボイラーが壊れたりした。切り盛りする牧田慎太郎さん(79)、智子(さとこ)さん(79)夫婦は廃業も考えたが、市や県の支援も受けて浴室とボイラーを修復。散らばったタイルの破片も片付けて、この日の再開にこぎつけた。
近所の常連、岡嘉之さん(65)は開店と同時に訪れた。「ここはホッとできる憩いの場所。再開して良かった」と笑顔。常連客らとの約1カ月ぶりの再会に、智子さんは「今日のような日を迎えられて、最高にうれしいです」と話していた。(柏樹利弘)
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