結成から28年。デビューから25年。実に四半世紀という長きわたって活躍してきたSMAPでしたが、ついに解散の時がやってきました。一時は活動休止という形で落ち着いたかに見えた今回の騒動でしたが、『SMAPの解散』という国民的事件は、わずか4日間というあまりにも短い期間でのメンバーの翻意で決まってしまったのです。今回は、週刊文春と週刊新潮が報じたSMAP解散劇の真相に迫るべくそのドキュメントをお送りしたと思います。お時間あればお付き合い下さい。

週刊文春・週刊新潮が報じるSMAP解散の真相ドキュメント

　今年一月に勃発したSMAP解散騒動は、独立派の中居正広（43）、稲垣吾郎（42）、草彅剛（42）、香取慎吾（39）が、残留派の木村拓哉（43）の軍門に降る形で一旦落ち着いたかに見えました。しかし、スポーツ紙記者は以下のように語っています。

「独立派4人の『木村不信』は根強く、とりわけ騒動でジャニーズを追われた形のSMAPの元マネージャー、飯島三智さんを母親のように慕っていた香取は、自殺をほのめかすほど落ち込んでいた。彼はSMAPのコンサートの演出を担当していたため、『裏切り者』の木村に演出をつけることを拒み続けました」
（引用元：週刊新潮 2016年8月25日号）

　このようなメンバー間のわだかまりを解消すべく動いた人物がいました。今から約三ヶ月前の5月。『僕は命をかけてSMAPを守る』と立ち上がったのはSMAPの生みの親でありジャニーズ事務所の社長・ジャニー喜多川氏でした。今年はSMAP結成25周年という節目の年。25周年ツアーの成功のためにメンバーと綿密に連絡を取り、精力的に面談を行ってきたのです。5月にはメンバー一人一人と個別に会い、6月16日にはメンバー5人全員を集めて説得したと言います。

「僕も、もう80過ぎだ。残された時間も少ない中で、ユーたちを演出してみたいんだ。一緒にやろうよ。スマスマの二十周年イベントは日本武道館でやろう。デビュー二十五周年のツアーも、年末のカウントダウンコンサートもやらないと」
（引用元：週刊文春 2016年8月25日号）

　これに対して中居正広（43）は「そうだね…。でも、難しそうだなぁ」。稲垣吾郎（42）は「おっしゃることはもっともです。でもねえ…。やれそうもないですよねえ」。他のメンバーはほとんど発言すること無くじっとジャニー氏の目を見つめるだけだったそうです。その時は結論こそ出なかったものの、まだ”解散”はおろか”活動休止”も話題に上がっていなかったのですが7月4日、事態は風雲急を告げるのでした。

活動休止という案が持ち上がる

　7月16日にTBS、7月18日にフジテレビで放送される音楽番組への出演についてジャニー喜多川氏とSMAPメンバー5人が集まって話し合いをした際、木村拓哉以外の4人がやはり今の状況では5人で一緒に歌うのは難しいと訴えます。結局、二つの音楽番組への出演は見送られ、このままではファンの不安を煽るだけなので、しばらく活動休止という形をとったほうがよいのではないかという案が、ジャニーズ事務所で浮上しました。

　”活動休止”という案についてジャニーズ事務所の幹部が再び個人面談を実施します。7月25日に香取慎吾、稲垣吾郎、草彅剛。8月4日に木村拓哉。翌8月5日に中居正広。それぞれ1時間～1時間半ほどの面談だったようです。中でも木村拓哉だけは「なんで（25周年ツアーを）できないかなあ」とSMAP復活を願っていたそうですが、その他のメンバーは終始消極的な姿勢で、最終的には事務所に対応を任せるという形になったようです。中居正広についても淡々とした受け答えだったと週刊新潮が報じています。

8月9日深夜に情勢が急変

　8月5日に中居正広の面談が終わりひとまず”活動休止”という形で落ち着いたかに見えたのですが、その4日後の8月9日。深夜にSMAPのチーフマネージャーである小杉氏から事務所に連絡が入ります。「香取慎吾がジャニーさんに会いたいので時間を作って欲しい」というのです。
　翌8月10日。実際は香取慎吾だけでなく木村拓哉以外の4人がジャニー喜多川氏のもとを訪れ一時間半ほど面談します。

「香取と草彅が、『休止だと、セットで必ず休止明けがいつなのかが問題にされる。もう5人でやるつもりはないのに、それは格好悪い。だったら解散するべきだ』と切り出した。中居はとても驚いた様子だったものの、稲垣が解散に同調すると、多勢に無勢となった。それを電話で伝えられた木村は、『1回（休止で）決まったのに何なの？』と反応したそうです。」
（引用元：週刊新潮 2016年8月25日号）

なぜ一気に解散となってしまったのか

　今後について「会社に一任」からわずか4日後の解散直訴。その期間に一体何があったのでしょうか。その真相は、香取慎吾たちはSMAPの『活動休止』をジャニーズ事務所がすぐに公表するとは思っていなかったそうなのです。しかし、すぐにジャニーズ事務所が各クライアントに活動休止の方針を伝えているとの情報が彼らの耳に入り、『え？もう話がでちゃったの！？』と驚いたのと同時に、もうやってられないとの思いが強くなり、一気に解散への思いが強くなったようです。
　そしてついに、5日後の8月14日未明。香取慎吾が出演している『SmaSTATION!!』（テレビ朝日系）の生放送終了後、SMAPの解散が報道されたのでした。

『デビューより25年間アーティストとしてグループ活動をして参りましたSMAPは2016年12月31日を持ちまして解散させていただくこととなりました』

※週刊文春が報じたSMAP解散の真相については↓の記事に書きました。
>SMAP 解散の真相を文春！キムタクと工藤静香の結婚を巡る確執が発端だった

8ヶ月間無視されたキムタク「4人をクビにして！」

「SMAPは活動休止でまとまりかけたのに、香取らが解散したいと言い出した。それに対し、木村はジュリー副社長に『だったら4人はクビにしてください！』と懇願したそうです」
（引用元：週刊新潮 2016年8月25日号）

　ここまで木村拓哉がブチ切れるのには彼なりの理由があったのです。1月の独立騒動で生じた4人対木村の関係は最悪な状態だったそうです。スマスマでの公開謝罪会見の後の最初のスマスマの収録の際、歌の前に『もう終わったことじゃんか。前を向いて行こうぜ』と言いながら、他のメンバーの肩をポンポンと叩いて回ったのですが、みんな完全に無視状態だったそうです。このような状況では一般観覧のお客さんに見てもえないと判断し、スマスマは急遽一般観覧が中止になったのです。

　木村としては自分から歩み寄ろうとしているのにメンバーのそっけない態度が頭にきていたようで、一方で自分から他の4人のメンバーにコンタクトを取りたくてもその術すらなかったようです。そのイライラが爆発してそのような事を言ってしまったのでしょう…。

ジャニーズ事務所もギブアップ？

　なぜこのタイミグでの解散だったのか考えてみたのですが、もうSMAPは飯島三智氏がいないとマネージメントできないグループになっていたのだと思います。週刊文春によりますと一月の騒動以降、SMAPとコミュニケーションをとれる人が誰もいなかったと報じています。最終的にチーフマネージャーを務めた小杉氏も以下のように語っています。

「なぜ、やりたくないのか尋ねても、三人とも口を閉ざしてしまうのです。『解散したいの？』と聞いてもそれはしたくないという。5人でやりたくないというより『やれないんです』というのです。そんな、禅問答のような応酬がひたすら続いていました」
（引用元：週刊文春 2016年8月25日号）

　木村、中居はなんとかなっても残りの三人のマネージメントが暗礁に乗り上げた感じだったのでしょう。それほどSMAPにとって飯島三智氏は大きな存在だったということなのだと思います。そんな飯島三智氏を追い出したメリー氏の罪は大きいと思います。

この話題の裏側を考える

　「国民的グループの解散」ということで、なぜ”解散”という最悪の道を選んだのか、真相は当人たちにしかもちろん分からないのですが、世間では「ジャニーズ事務所のゴタゴタに巻き込まれた」「キムタクが裏切った」「香取慎吾がわがまま言い出した」などなど色々と言われています。どれも一理あると思うのですが、少なくともジャニーズ事務所がダメだったということは言えると思いました。そして何よりも残念だったのが、ファンの気持が置き去りにされている点です。一月の騒動の時にも「世界に一つだけの花」の購買運動が起こるほどSMAPというグループは国民から広く愛されているグループだと分かったはずなのに、内輪の揉めごとでこんなグダグダに解散するのは本当に残念です。解散するのは仕方ないとしても、「解散のやり方」というものがあると思います。せめてデビュー25周年のコンサートくらいは実現させるべきだったと思います。それが今まで支えて下さったファンへの恩義だと思うのです。しかし、そんなことは私のような一般人よりもSMAPのメンバーのほうが痛いほどわかっているはずなのです。にも関わらずこのような解散になったということが、事の重大さと、問題の根の深さを表しているとも言えると思います。

　しかし、そのような事情を加味してもはやり、それでもももう少し綺麗な解散が見たかったです。それほど偉大なグループだっただけに非常に残念で、すっきりしない解散だと思います。SMAPは自分とドンピシャ同世代なので、本当に残念で、モヤモヤ感が消えません…。