また2012年発売の「大山倍達の遺言」、更には2006年に刊行した「大山倍達正伝」は現在でも重版を定期的に重ねています。
当方としては最新刊であり現在ムーブメントになりつつある「芦原英幸正伝」の購読を第一に薦めたいというのが本音です。
「ケンカ十段」と呼ばれ、極真空手史上最強とさえ言われる伝説の武道家・芦原英幸。彼の隠された真実に迫る「芦原英幸正伝」は幾度となく挫折を繰り返した後にやっと書き得た小島のライフワークでもあります。
芦原英幸は私にとって唯一「尊敬」する人物でした。彼独特の強い個性ゆえ、毀誉褒貶が激しく、彼を嫌う人間も少なくありませんでした。師匠の大山倍達がそのひとりでした。しかし素顔の芦原英幸は誰よりも人間味に溢れ、清濁併せ飲みながらも真っ直ぐに生きた努力の人でした。
「芦原英幸正伝」を通じて真実の芦原英幸を知って頂けたら幸いです。
「大山倍達正伝」を未だに読んでないという人に一言。
本作品は文字通り、稀代の空手家であり極真会館の創設者・大山倍達の波乱に満ちた一生を描くルポルタージュです。多少「ネタバレ」を書きますが、彼は1921年、韓国南部の豪農に生まれ、土地の名士であった父親が創設した旧制小学校に入学。その後、ソウルのYMCA系の中学に進み、ボクシングを学びまたウェイトトレーニングも学びました。
しかし劇画「空手バカ一代」はじめ彼の著書には必ず記されていた多くの逸話は殆どが虚構でした。少年時代の「満州生活」は偽りであり、満州で学んだという武術「チャクリキ」は全くの虚飾でした。中学卒業間近、トラブルを起こし父から勘当され…密航で来日したというのが史実です。
最近、過去の諸々について韓国・中国は激しく「日本の歴史認識」の嘘を追及しています。強制連行、従軍慰安婦問題、更には竹島や尖閣諸島の領有権を巡り、日本に悪のレッテルを貼る事に熱中しています。
しかし私たちは「大山倍達正伝」を執筆する上で戦前・戦中・戦後の日韓、日中関係について、当時の朝鮮人・中国人、特に後の韓国民団、朝鮮総連に関係していた多くの人達にインタビューを試みています。また300を超える資料も充分な分析を行いました。
その膨大かつ詳細な取材の蓄積を知った韓国の高麗大学民族研究家・教授から私たちは取材を受け、彼らは未だ知り得ぬ事実に驚愕した程です。
結論は、当時の日韓関係は現在の国内左翼メディア(朝日新聞に代表される)また韓国や中国政府の認識とあまりにもかけ離れている事が明白になったという事実です。
強制連行は皆無、従軍慰安婦問題等、現代の韓国や国内左派が主張するものと全く異なる事実が本書によって証明されたといっても過言ではありません。
以上の意味から、大山倍達…空手・武道に興味がなく戦中・戦後の対韓国、中国はたまたアメリカとの関係に興味がある人、ひいては現在の日韓・日中問題に関心のある人には必読といってもいいと自負しています。
本書こそが戦前・戦中・戦後の正しい歴史書なのです。その意味で大山倍達の一生は歴史の一部といえるでしょう。
●大山倍達兄弟の長兄・崔永範氏~歴史の証人のひとり。
「日本が戦争に勝つ事を殆どの朝鮮人は願っていた」
「教育が遅れていた朝鮮に日本が沢山の小学校を作ってくれた。日本語を強制された事はない。むしろ日本人教師が懸命にハングルを学んでいた」
全て英範氏の言葉だ。
小島一志
WIKI管理担当