自動運転車の死亡事故 テスラのシステムに問題なし

去年5月、アメリカの電気自動車メーカー、テスラモーターズの車で、自動運転の機能を使用していた際に起きた死亡事故について、原因を調査していたアメリカの運輸当局は、車のシステムに問題はなかったという判断を示しました。
この事故は、去年5月、アメリカでテスラの乗用車が、前を横切ったトレーラーと衝突し、乗用車を運転していた男性が死亡したもので、自動運転の機能を使用していた際に初めて起きた死亡事故として、アメリカの運輸当局が原因を調査していました。

これについて運輸当局は、19日に調査の報告書を発表し、この中でテスラのシステムは、前方の車への追突を避けるのが目的で、すべての事故を防ぐように設計されているのではないと指摘し、システムに問題はなかったという判断を示しました。

その一方で、運転手は、衝突するまでの少なくとも7秒間は、何らかの行動を取ることができたとして、自動運転機能を過信してブレーキを踏むなどの対応をとらなかったことが、事故につながったという見方を示しています。

これについてテスラは「運輸当局の結論に感謝している」とコメントする一方、男性の遺族の弁護士はメディアに対して「報告書の内容を精査したうえで今後の対応を検討したい」と話しています。