<躍動若ワシ>速球派右腕 社会人で開花
社会人3年を経験した今年の新人最年長。「すぐに1軍で投げなければ、このチームに来た意味がない」と、即戦力の自覚を持ち、練習に臨んでいる。
◎楽天新人紹介 森原康平投手(25)
最速151キロを誇る右腕。広島・山陽高、近大工学部で活躍したが「その時点でプロ野球は遠い夢だった」。大きく飛躍したのは、新日鉄住金広畑(兵庫)に入ってからだ。
社会人の古豪も、近年は都市対抗野球大会出場から遠ざかっていた。入社1年目から復活を期した厳しい練習で鍛えられた。
効果が大きかったのは、大股で両足を地面に付けた状態から、体重移動だけで毎日100〜150球を投げる練習。広畑OBで近鉄などでプレーした神部年男氏(73)らの指導を受けた。
「フォーム固めと下半身強化が狙い。右肘が左膝に付くくらい腰を低くして投げた。とにかくきついけど、球速が増した」
1年目の最速143キロから、3年目は151キロに向上し、制球重視のタイプから変貌。昨年7月の都市対抗野球大会は日本新薬の補強選手として出場し、1回戦のホンダ熊本戦は九回を空振り三振二つを含む三者凡退と好救援した。
9日に始まった新人合同自主トレーニングでは、笑顔を絶やさず、周りの若手に声を掛ける。「緊張気味だったので、自分が和らげようと」。年長者として雰囲気づくりに心を配る。
「球団からは中継ぎとして期待されている。目標は年間60試合登板」。コボパ宮城のマウンドでフル回転する姿を思い描く。(野仲敏勝)
●森原康平(もりはら・こうへい)ドラフト5位。91年12月26日生まれ。広島県出身。185センチ、89キロ。右投げ左打ち。広島・山陽高−近大工学部−新日鉄住金広畑。背番号52。
2017年01月15日日曜日