2017年1月19日22時52分
NHKの籾井勝人会長(73)は19日、体調不良でもうろうとする中、任期中最後の記者会見に臨んだ。体調について記者団に問われると、「破裂しそうですよ。気分が悪い」。会見終了後、局内の診療所でインフルエンザと診断され、NHK広報局が記者団にうがい薬を貸与するなど対応に追われた。
籾井会長は午後3時、ふらつきながらNHK放送センター(東京都渋谷区)内の会見場に姿を見せた。会見の冒頭、3年間の任期を振り返る原稿を読み上げた際には、同じ部分を繰り返して読み上げたり、任期3年を8年と読み間違えたり。記者団との質疑応答が始まると、「ん? 僕に質問しているの? 体調が悪いから、集中力がないんです」と言いつつ、時折目をつぶるなど苦しそうな表情を見せた。18日夜から体調が優れなかったという。
経営委員会が17日に議決したNHKの2017年度の予算案について問われると、「石炭の価格も一頃よりずいぶん上がっていますし、鉄鉱石も下げ止まっている中で、こういうことは業績に反映されるでしょうから」などと発言。同席した幹部と記者団をあぜんとさせる場面もあった。籾井会長は三井物産時代、鉄鉱石部長を務めていたことがある。
通常1時間が予定されている定例会見は、NHK側が約35分で打ち切った。会見後、籾井会長が「インフルエンザA型」と診断されると、広報局の職員がセンター内の記者クラブを訪れ、「(籾井氏と)同じ部屋にいたので気をつけてください」「申し訳ない。感染しないように」と呼びかけた。
籾井会長は3日間の出勤停止となるが、任期満了となる24日までには出勤できる見通しという。
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