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あっせん数十件か 元局長、在職中求職

 文部科学省が2015年、早稲田大に再就職した元幹部(61)の「天下り」をあっせんした疑いがある問題で、過去にも同様の行為が数十件あったとみられることが関係者への取材で分かった。また、元幹部は在職中に自ら大学側と接触し、再就職の相談をした疑いがあることも判明した。

 いずれの行為も国家公務員法に抵触する可能性があり、調査している政府の再就職等監視委員会は早ければ19日にも調査結果を文科省に報告する。違法行為が確認できれば、職員の処分などを求める「勧告」を初めて出す可能性がある。

 関係者によると、文科省元高等教育局長は15年8月に退職し、同年10月に早稲田大の教授に就任したが、監視委が調査した結果、文科省人事課が元局長の経歴などに関する情報を大学側に提供するなど、組織的に天下りをあっせんした疑いがあることが分かった。また、元局長が在職中に大学側と再就職の相談などをした疑いもあるという。高等教育局は大学などに関する業務を所管している。

 07年成立の改正国家公務員法は、再就職のあっせんだけでなく、職員本人が在職中に利害関係企業などに再就職の要求をしたり、経歴を提供したりといった「求職活動」も禁じている。

 元局長は文化庁著作権課長などを歴任し著作権に詳しく、大学でも著作権に関する講義をしている。元局長は毎日新聞の取材に「監視委がどのような判断をするか分からないのでコメントできない」と話した。早稲田大は「監視委の調査結果が公表されておらずコメントできない」としている。【佐々木洋、福島祥】

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