FRB報告「米国経済は緩やかな拡大続いている」

アメリカの中央銀行に当たるFRB=連邦準備制度理事会は最新の経済報告で、アメリカ経済は労働市場が引き締まっていることなどから、緩やかな拡大が続いているという判断を示しました。トランプ次期大統領の具体的な政策の中身が不透明だという指摘が出たものの、ことしの景気の先行きについて企業関係者は楽観的だとしています。
FRBは18日、全米に12ある地区連銀が企業などに行った聞き取り調査を基に、最新の経済報告を公表しました。

それによりますと、アメリカ経済は熟練労働者の採用が難しくなるなど労働市場が引き締まっていることに加え、賃金の上昇によって物価の上昇圧力がやや強まったことから、緩やかな拡大が続いているという判断を示しました。

報告では、トランプ次期大統領の具体的な政策の中身が不透明だという指摘が出たものの、ことしの景気の先行きについて企業関係者は楽観的だとしています。

市場では、FRBがトランプ氏が掲げる積極的な財政政策によって、さらに雇用や物価の伸びが後押しされるかどうかや、ドル高による製造業やIT産業への影響などを見極めたうえで、次の利上げの時期を探ると見ています。