「一世を風靡したグアルディオラの戦術が、一気に陳腐化してしまう時代の恐ろしさ」イングランド・プレミアリーグ 第21節 エヴァートン-マンチェスター・シティ
昨日は飲み会から帰った後に半分寝ながら試合を見ていたので雑感のみで。
まあご存知のように、マンチェスター・シティがホームのエヴァートンに0-4という記録的な大敗を喫してしまったわけだが、やはりグアルディオラ監督の目指すサッカーを実現するには、選手のテクニックとリーグの相性という2つの条件が揃ってないと厳しいという事を改めて実感させられた試合だったかなと。
エヴァートンのシュート数が試合を通じて6本だったのに、そのうちの4本が得点になってしまったシティGKブラボの自動ドアぶりは擁護しようが無いが、それ以前にあまりにも守備陣のパスミスが多すぎた。ただでさえポゼッション重視で攻撃陣が前がかりになっている状態であれだけミスをして、アンカーにいるのがカンテのような小回りが効くタイプならともかく、鈍重なヤヤ・トゥーレでは厳しすぎる。
プレミアリーグの場合は、ゲームのテンポが非常に早いため守備に切り替わっても攻撃の選手が前に残っている事が多く、自陣でパスミスをしてしまうと一気に致命傷を受けてしまう。その点については吉田麻也も散々苦い思いをしているはずだ。そしてポゼッションサッカーをやろうとしても、相手の早いペースに引きずられてボールを落ち着かせられず、無理な判断でパスをして余計にミスが増えてしまうという悪循環。
そして現在のトレンドとして、バルサ・ポゼッションサッカーの代名詞でもあった、DFのライン間、つまりバイタルエリアでボールを受ける「エントレリアネス」 の動きに対して、DFラインからバイタルエリアにアタックに行っても守備の穴を開けにくい5バック戦術がプレミアリーグでも浸透し始めているのも大きい。
かつてはオランダ式パスサッカーを構築していたクーマンでさえ5バックを採用するポゼッションサッカー受難の時代に、プレミアリーグで今の選手のクォリティのままペップサッカーを続けていく事はもう限界ではないかという気がする。ブンデスならウインターブレイクの間にチームを整え直す事も可能だろうが、プレミアリーグとCLの過密日程ではこのままズルズル行くのは明白である。
アンカーのゲームメイク能力を最重要視するペップサッカーではあり得ない、サバレタやヤヤ・トゥーレをボランチ起用せざるを得ない現状で、果たしてクラブは冬のマーケットでどうカバーするのか。ラキティッチやファン・ダイクといった噂が出ているがはてさて・・・
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2017/01/18 | イングランド・プレミアリーグ
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