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三井物産 英国の鉄道事業参画 日本企業初

産経新聞 1/18(水) 18:02配信

 三井物産は18日、英国旅客鉄道の運営事業に参画すると発表した。オランダ国鉄の英国子会社アベリオトランスポートグループ社からロンドン近郊路線運営会社株式の40%相当を取得する契約を結んだ。取得金額は未公表で50億円~100億円。日本企業が英鉄道運営に参画するのは初めて。

 英国の欧州連合(EU)からの離脱基本方針が発表されたが、鉄道運営は安定事業で定時運行やサービス改善など日本の強みを活かし、効率化に貢献できると判断した。

 三井物産が一部権利を取得したのは、ロンドン中心部と南東部主要都市ケンブリッジなどを結ぶ近郊線「イーストアングリア」(約1600キロメートル)の運営権で期間は2025年10月までの9年間。周辺人口の伸び率はロンドンに次ぐ成長率で、車両更新による運行時間短縮や利便性向上でバスからの乗り換え需要も見込む。

 英国は8年から10年程度で路線運営権を入札にかける仕組み。

 三井物産はすでにアベリオとJR東日本の連合で中部の通勤路線「ウェストミッドランズ」運営権にも応札中。定時運行や安心の運行技術で英国の鉄道運営の商機を取り込む。

 三井物産はブラジルでも旅客鉄道の運営事業にも参画し、英国国内や成長する新興国の鉄道運営事業を拡大する。

最終更新:1/18(水) 22:26

産経新聞