慰安婦被害者本人が知らない「現金支給」 波紋広がる=韓国
【昌原聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦問題をめぐる韓日合意に基づき日本政府が拠出した10億円を活用し、被害者を支援するため韓国政府が設立した「和解・癒やし財団」が、被害者が知らない間に現金を支給していたことが分かり、物議を醸している。
駐韓日本大使館前に設置された少女像(資料写真)=(聯合ニュース) |
「和解・癒やし財団」の設立を許可し、同財団の具体的な事業計画を承認した女性家族部などによると、昨年財団は慰安婦被害者のうち生存者のキム・ボクドゥクさんに現金を支給した。財団は昨年10月と11月の2回にわたり計1億ウォン(約970万円)を本人名義の口座に振り込んだとされる。
問題はキムさんがこの事実を事前に知らなかった点にある。キムさんは自分の通帳を家族の1人に預けて管理を任せてきたとされる。
キムさんの通帳を管理する家族が入金前に現金受け取りの事実を知っていたのか、入金された現金をどうしたのかはまだ明らかになっていない。
1994年に韓国政府に慰安婦被害者として登録されたキムさんを支援してきた市民団体「日本軍慰安婦のハルモニ(おばあさん)と共にする統営巨済市民の集まり」はキムさんの99歳の誕生日(今月14日)の数日前に現金が支給された事実を偶然知ったと説明した。これに対し団体がキムさんに直接尋ねたところ、本人はそのことを全く知らずにいたとされる。
同団体は2015年末の韓日合意と関連し、財団側が正当性をアピールするために被害者側に無理に接触し、当事者ではなく家族に現金を支給したとの見解を示した。これに関し、記者会見を開く予定だという。
「和解・癒やし財団」はこれに対し「15日の説明資料以外に話すことはない」と答えた。財団側は「財団が慰安婦被害者を相手に現金1億ウォンを受け取るよう懐柔した」との一部主張に「財団と金兌玄(キム・テヒョン)理事長が被害者を相手に『1億ウォンを受け取れ』と横から勧めたり、懐柔したりしたことはない」と説明した。
また「日本政府が謝罪と反省の意味で拠出した現金に対し、被害者と家族に丁寧に説明し、受け取りの意思を尋ねてその決定に従った」と明らかにした。
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