文科省 再就職あっせんは過去に数十件あったか

文科省 再就職あっせんは過去に数十件あったか
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文部科学省の幹部らがおととし、元幹部を大学に再就職させたのは官僚の天下りのあっせんを禁じた国家公務員法に違反するおそれがあるとして、政府の再就職等監視委員会が調査したところ、ほかにも同様の行為が過去に数十件あったと見られることが、関係者への取材でわかりました。監視委員会は近く、文部科学省に対して関係した幹部らを厳正に処分するよう求める「勧告」を行うことも含め、検討しているということです。
複数の関係者によりますと、文部科学省の元の高等教育局長は、おととし退職した2か月後に早稲田大学の教授に就任しましたが、官僚の天下りを監視する政府の再就職等監視委員会が調べたところ、この元幹部の再就職に文部科学省の人事課が関与していたことがわかったということです。

監視委員会は、事務次官の経験者を含む複数の幹部から事情を聴いていますが、関係者によりますと、こうした中で、過去に幹部の再就職をあっせんする行為が数十件あったと見られるということです。

監視委員会は、一連の行為は文部科学省が組織的に行った天下りの疑いがあると見て、関与した文部科学省の複数の幹部に対して、厳正な処分を求める「勧告」を行うことも含め、検討しているということです。
この監視委員会による勧告が行われれば初めてのことになります。

早稲田大「事情聴取など 詳しく承知していない」

文部科学省の元幹部が再就職した早稲田大学は「文部科学省の元高等教育局長がおととし本学教授に就任したのは事実ですが、再就職等監視委員会の事情聴取などについては詳しく承知していないため、コメントを出すことはできません」と話しています。