ロシア外相「シリア最大の課題は停戦の定着」

ロシア外相「シリア最大の課題は停戦の定着」
シリアのアサド政権と反政府勢力の和平協議に向けて調整を続けるロシアのラブロフ外相は「最大の課題は停戦の定着だ」と述べ、双方が信頼関係を構築して停戦を維持できるかどうかが焦点になるという見方を示しました。
シリアでは、ロシアの軍事的な支援を受けるアサド政権が先月、北部のアレッポを完全に制圧し、圧倒的に優位に立ったあと、ロシアとトルコの仲介で、反政府勢力との間で停戦に入りました。

ロシアのラブロフ外相は17日、モスクワで記者会見を開き、トルコとともに、今月23日に中央アジアのカザフスタンで開催する方向で調整を続けているアサド政権と反政府勢力の和平協議について言及しました。この中で、ラブロフ外相は「最大の課題は停戦の定着と、戦場にいる反政府勢力の政治プロセスへの参加を確保することだ」と述べ、アサド政権と反政府勢力の双方が信頼関係を構築して停戦を維持できるかどうかが焦点になるという見方を示しました。

シリアでは、去年2月と9月にもアサド政権と反政府勢力が停戦で合意しましたが、政府軍が停戦の対象になっていない国際テロ組織への攻撃を続けるとともに、それと連携する反政府勢力にも攻撃を加えたことなどから、戦闘が再燃し停戦が崩壊しています。