17日
19時44分
2分58秒

スキーで遭難 外国人4人、SNS発信で救助

 スキー中の遭難事故、オーストラリア人の親子4人は雪に穴を掘って寒さをしのいでいました。救助の決め手となったのはフェイスブックへの投稿です。遭難の第一報はシンガポールからありました。

 「救助された女性が毛布にくるまれて救急車に向かっています」(記者)

 17日朝、半日ぶりに救助されたのはオーストラリア人の57歳の女性と、18~25歳の3人の息子です。4人が遭難したのは、年間およそ8万5000人の外国人観光客が訪れる人気スポット、野沢温泉村のスキー場。4人は16日、標高1650メートルの毛無山山頂付近を滑走中にコースを外れ、行方がわからなくなっていました。

 現地の16日午後6時時点の積雪は135センチ、気温は氷点下3.5度。極寒の中、4人はどのようにして一晩をしのぎ、無事、救助されるに至ったのでしょうか。大きな要因の1つが「SNS」でした。4人はフェイスブックに“雪洞を掘った写真”をアップ。さらに、「スキー場で迷っているので助けてほしい」とSOSを求めました。

 そんな4人の声はシンガポールに住む友人に届きます。16日午後6時すぎ、その友人が国際電話でスキー場の事務所に連絡を入れたのです。そして、生死を分けたもう1つの要因が、掘った雪の穴の中にいたことでした。

 「(遭難したとき)一番問題になるのは低体温症。穴の中にいれば風とか防げますし、雪の穴の中というのは0度以下には、ほぼ下がらないので外にいるより暖かい」(八ヶ岳山岳ガイド協会 竹内敬一会長)

 捜索は17日午前7時から再開され、フェイスブックに発信された「位置情報」を頼りに、8人の捜索隊が雪上車で山に入りました。位置情報があったのは、毛無山の山頂から南西およそ1.5キロ。4人は午前8時40分ごろ、自力で下山しているところを捜索隊と遭遇し、救助されました。

 「かなり震えていて、低体温症かなというようなそんな状況でした。着の身着のままと、あとはスキーだけという食料とか荷物も全くない状況でしたので、かなり厳しい夜だったのではないかと思います」(捜索隊員)

 野沢温泉村では2010年12月から村が指定したコースやゲレンデ以外で遭難した場合、救助費用を請求する条例を施行しています。村によりますと、今回4人がコース外を滑走していたことが明らかになった場合は、条例を適用することになるとしています。救助されたオーストラリア人は、「助けてもらって感謝している。判断を誤ってしまった」と話しているということです。(17日17:57)

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更新日時:1月18日 2時2分

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