韓国・華川ヤマメ祭り 滞在型の祭りに発展へ

【華川聯合ニュース】韓国北部の江原道華川郡で「2017氷の国華川ヤマメ祭り」が14日開幕する。来月5日まで。

 山奥の渓谷のヤマメをテーマにした同祭りは2003年から始まり、毎年、華川郡の住民約2万7000人が共に作り上げてきた。

 凍った川面に穴を開けて行う氷上釣りと、冷たい水に入って行うヤマメのつかみ取りは祭りを成功に導いた一番の立役者だ。今年もこの二つの体験イベントを中心に、雪ぞり、創作そりコンテストなど多様なイベントが23日間、祭りを盛り上げる。

 初年度の入場者数は20万人余りに過ぎなかったが、4回目の06年からは毎年100万人を超える観光客が訪れる世界的な冬の祭りになった。06年には韓国の「有望な祭り」、08年には「優秀な祭り」、10年には「最優秀祭り」に選ばれるなど、成長を続けてきた。14年から今回まで4回連続で、韓国を「代表する祭り」に選ばれている。

 特に今年は「滞在型の祭りへの変革元年」として話題を集めた。100万人を超える来場者を集めるよりも、20万人であっても地域に滞在する観光客を集めることを目指したものだ。

 同地域は軍事境界線から近いため、北朝鮮の挑発行為などにより景気が悪化しており、それを改善させるという切実な思いも強い。そのため今年は夜釣りの規模を大幅に拡大したほか、夜間スケート場を運営するなど、夜にも楽しめるプログラムに力を入れた。また観光客を祭り会場だけでなく、街の中心部に呼び込むため、ヤマメの形のランタンを飾る通りを拡大し、街中の路上で行うイベントも増やした。

 実際、華川ヤマメ祭りは同地域の生産額の10%以上の割合を占めると推計されるほど、地域経済の一つの軸となった。前回の祭りによる直接的な経済効果が約991億ウォン(約96億円)だったという専門機関の調査結果も出ている。

 今年の華川ヤマメ祭りは世界の有名な冬の祭りを一度に見られるように準備した。

 世界最大級の室内氷彫刻広場を作り、中国・ハルビンの氷彫刻専門家30人余りが約1カ月華川に滞在して製作した作品を展示。「ハルビン国際氷雪祭り」を再現した。釣り場の前にある大型の雪像は「さっぽろ雪まつり」の雰囲気と似ている。毎週金曜日と土曜日に行われる路上イベントはカナダ・ケベックの「ウインター・カーニバル」を連想させる。

 さらに今年は、フィンランド・ロバニエミ市との協定を通じ、同市公認のサンタを招くほか、サンタ郵便局を設置するなど「1月のクリスマス」を楽しむイベントを行う。

 毎年約8万人の外国人が訪れる韓国を代表するヤマメ祭りは今年、さらにその名を高めることになると思われる。

 言語ごとの通訳や案内、外国人専用スペースを設けるなどサービスも大幅に拡大した。 交流サイト(SNS)を利用した広報活動を行ったほか、国内マーケティングについても全国に約300ある旅行会社や海外の旅行会社、主な高速道路サービスエリアなどを直接訪問し、積極的に祭りを広報した。

 またヤマメ祭りは分かち合いの祭りを目指す。祭りの1年前からヤマメ工房を運営し、高齢者の雇用を創出。祭り開催期間は住民がコンパニオンを務める。

 崔文洵(チェ・ムンスン)華川郡首は「今年の華川ヤマメ祭りは、『1泊2日を楽しめる冬季の家族旅行先』に選ばれるよう、関連プログラムの開発はもちろん、宿泊業者や飲食業者の施設改善支援などに力を入れた」とした上で、華川を訪れる観光客の対応に不備がないようにすると話した。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース