[PR]

 朴槿恵(パククネ)韓国大統領を巡る疑惑で、特別検察官の捜査チームは14日、朴氏の支援者、チェ・スンシル被告が日韓慰安婦合意に介入した可能性があるとして、日本で活動する韓国人学者を参考人として事情聴取した。

 捜査関係筋によれば、検察当局は、この学者がチェ被告と共に、慰安婦合意を主導した李丙琪(イビョンギ)元大統領府秘書室長に接近した疑いを持っている。捜査チームは、ソウルに一時帰国中の学者を出国禁止処分にし、事情を聴取した。

 学者は検察に対し、チェ被告も李氏も会ったことがないと全面的に関係を否認したという。学者は出国禁止処分を解かれ、すでに日本に戻った。

 捜査チームは16日午後の記者会見で「この問題を確認した結果、チェ被告とは関係がないと判断した」と語った。

 日韓関係筋によれば、学者は韓国政府に広い人脈を持つが、日韓関係や慰安婦問題を専門に研究したことはないという。尹炳世(ユンビョンセ)外相は昨年12月の国会答弁で「私が知る限り、過去4年間で(チェ被告が)高難度の外交政策に関与した可能性はない」と語っていた。(ソウル=牧野愛博)