IMF メキシコ経済成長見通し下方修正 トランプ氏影響考慮

IMF メキシコ経済成長見通し下方修正 トランプ氏影響考慮
IMF=国際通貨基金は、アメリカのトランプ次期大統領から批判を受けた企業の間で、メキシコの工場の建設計画を撤回する動きが相次いでいることなどから、ことしのメキシコ経済の成長率の見通しを大幅に下方修正し、今後の世界経済のリスクについて、保護主義的な貿易政策の広がりを指摘しました。
IMFは16日、ことしの世界経済の見通しを取りまとめ、今回は、20日に就任するトランプ次期大統領の経済政策が与える影響が焦点になりました。

このうち、アメリカ経済については、トランプ氏が掲げるインフラ投資などの積極的な財政政策などをふまえ、ことしの経済成長率は去年10月の見通しから0.1ポイント上方修正し、プラス2.3%としたほか、来年は2.5%に拡大するとしています。

一方で、トランプ氏から批判を受けた企業の間で、メキシコの工場の建設計画を撤回する動きが相次いでいることなどから、メキシコ経済のことしの成長率は0.6ポイント下方修正し、プラス1.7%にとどまるとの見通しを示しています。

そのうえでIMFは、今後の世界経済のリスクとして、保護主義的な貿易政策の広がりを指摘していて、トランプ氏の政策の影響を引き続き慎重に分析するとしています。

また、日本のことしの経済成長率は、円安が進んでいることなどを背景に、0.2ポイント上方修正し、プラス0.8%と予測しています。